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文具戦争  作者: 文音マルタ
第三章:プレパレーション
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準備完了、終了。

「それじゃあ、話を戻すけど」

と言い、定子は校長の机の上からジャンプしようとして─────がんっ!と音を立てて天井に頭をぶつけ、落下。だが、すぐに立ち上がり体操競技のようなY字体制をとってから何事もなかったかのように

「日本部隊もそろそろ動くわ。あの予言書の内容から、日本にも一冊あるような感じの記述が見つかったのよね・・・。AAとシュナイダーと合流して、捜索できるように各自準備すること。─────あ、ジャージのサイズは合ってたかしら?そのために着てもらったんだけど。次来るときもちゃんと着てくるのよ。

じゃ、連絡はその鳥を使ってするから。はい、解散!」

と言った。

その鳥ってのはこのアホ鳥のことか?アホウドリではない。アホなペンギンだ。

僕らはそうして、解散した。




──────朝。多分。まだ薄暗い。

どこかで鳥がないているらしかった。とても騒がしい。そのせいで起きてしまったのだろう。

「チュンチュン」

ああ、うるさい。

「チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュン」

「うるせええええ!!」

僕はガバッと身を起こした。

「チュンチュンチュンチュンチュンチュン」

「・・・」

絶句する。なんでかって?

そこには早過ぎるアラーム機能付きのアホ鳥が鳴いていたんだ。

「こんの・・・アホ鳥が───っ!!」

「おぅ、朝から元気だな!嫌いじゃないぜ、そういうとこ」

そうして黒いペンギンは僕に親指を立てた。

僕は出会って2日目で嫌いになってしまったがな。

「てか、アホウドリじゃねーぞ?ペンギンだぜ?」

首を傾げるペンギン。

僕は飽きれて物も言えない。

・・・でも、まぁ、仲良くなればそのうち慣れるよな。

「・・・あーっと、ホルムアルデヒドだっけか?」

「何が!?いきなりなんの話!??」

「あ、そうだ確か・・・ク・・・」

「ん?ク?あ、もしかして俺の名前!?」

「クロロ・・・ホルム?」

「惜しい!なんか付けなくていいもの付いてるから!!」

「ああ、そうか。すまねぇな、名前も覚えてやれなくて。」

僕は黒いペンギンに向かって手をすっと差し出す。

「よろしくな、ホルム。」

「要らないのはそっちじゃね─────!!」


クロロの嘴が僕の手に突き刺さった。

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