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再会
校長室の前についてからふと考える。
───────休み過ぎたか。
文具協会へ行っていた一週間ほどの間、学校は無断欠席になっていた。家族には「友達の家から通う」と言ってあったから僕が居なかったことはばれていないはずだ。
仕方ない。
僕は意を決して校長室をノックし、ドアを開けた。
「呼んだら二秒で来なさいよ」
ドアの向こうに仁王立ちしていたのは例にもよって定子だった。奥に座っている校長が僕に声をかけた。
「ちょっとお願いがあって来てもらったんじゃ」
「・・・はぁ。」
気の抜けた返事しかでない。
と僕は定子にささやく。
「校長はまさか文具協会の関係者か!?」
「今更ね。そうでなかったら校長室を使えるわけがないじゃないの」
「・・・だよな」
「とはいっても彼は無能力よ。ただの協力者。」
コンコン、と誰かがノックし
「失礼します」
といって入ってきたのは意外な人間だった。
小林 創。僕らと同じくらいの年だとは思っていたが・・・。
なんでこの学校の制服をきているのだろう?




