その涙の理由
掲載日:2026/10/15
いま泣き始めたこと
理由がふたつ、3つくらい出てきたら
あなたはふつうに
思ってくれるかな
理解してくれるかな
泣き疲れたあと
月がぼんやりと顔をのぞかせる
部屋の明かり
じゅうぶんじゃないこと
分かっているかのように
このあと、いつもよりも
明かりが束になって
あらわれた
ただの演出じゃなく
触れられずにいた
ずっと
その機会を失ってた
手のひら
少し触れただけ
偶然を装って
その恋の後押しと言うのなら
じゅうぶんすぎるなって
『もっと笑ってなきゃダメだよ・・』
友達に言われるより
キツイなと思った
だって、
あなたの前で笑顔でいたいのは
真っ先に
わたしが思っていたこと
それがね
あなたには
偶然に
涙のほうを
先に見てもらっただけのこと
月の明かり
あなたの背中越しに輝いてた
あなたは気づかない
そう、案外
自分のそばにあっても
気がつかないもの
意外とたくさんある
わたしの涙の理由
これだけ近くにいるのに
気づかない、あなたがいる
月の明かり
このあと
わたしの目の前に
移動してくるのだろう
少しくらい
鈍った明かりでもいいよ
たぶん、
そのときには
泣いてたりは
しないから




