クリスマスデート♡⑧ 〜それぞれとの秘密〜
「すんっ。あの……。プレゼント貰っていい?」
「ああ。」
一頻り泣き終わった後、遠慮がちに窺ってくるましろに、俺は今度こそプレゼントの入った紙袋を渡した。
ガサガサッ。チャリッ。
「ふふっ。やっぱり可愛い♡ 義隆先輩、ありがとう!」
ましろはプレゼントの包みを開け、ネックレスの鎖部分をつまみ、ペンギンモチーフと宝石部分を揺らすと、嬉しそうな笑顔を向けて来た。
「気に入ってもらえたなら、よかったよ。付けてやろうか?」
「えっ? ええ……。//じゃあ、お願い出来る?」
俺の申し出にましろは少し驚いた様子だったが、はにかんだように頷き、ネックレスを俺に渡して来た。
「ちょっと、待ってね。よっ。ど、どうぞ……」
「おう……、ちょっと待ってろよ……?」
カチッ。
ましろがロングの青い髪を持ち上げている間、俺が髪に絡めないように気を付けながら、首元にネックレスを回し、留め具を留めると、ましろは、自信なさげに上目遣いで俺の様子を窺って来た。
「ど、どう……?」
「うん。すごく似合ってるよ?」
ペンギンモチーフのネックレスがよしのの姿のましろの白い細い首筋を美しく引き立たせているのを見て、笑顔で頷いていると、ましろはそんな俺を見て首を傾げた。
「嬉しいんだけど、何だか、義隆先輩慣れているわね? もしかして、よしのさんにも誕生日にネックレス渡して、同じ様に付けてあげたとか?」
「ギクリ! そ、そんなわけ……」
ましろの指摘に焦る俺が否定しようとすると、更に彼女は目を細めた。
「いや、明らかに図星じゃない! ふ〜ん、よしのさんにも、ネックレスあげたんだ。さっきよしのさんと帰って来た時、ほんのり甘いムードが漂っていたわよね。何? 告白でもしたわけ? 」
「え。いや、その……」
一気に不機嫌そうに頬を膨らまし、詰め寄って来るましろに、俺はタジタジになった。
「言っとくけど、嘘は禁止よ! 入れ替わり後の私達の関係がどうなるのか、きちんと知って置きたいわ!」
ましろに人差し指を突き付けてきっぱりと言われ、俺は覚悟を決める事にした。
「分かったよ。まぁ、ネックレスをあげた時、よしのから告白されて、断ろうとしたけれど、出来なかった。
入れ替わり解消後に消えてしまう想いかもしれないし、どちらにしろ兄妹で先のない関係かも知れないが、「好きだ」と告げてしまった。
責任とれる年になって、お互いこの気持ちが変わらなければ、一緒にいる方法を探そうとも……。」
「!! そ、そう……」
俺が一気に話すのを聞いて、ましろは目を見開き、難しい顔で俯いた。
「その……、もし、ましろが今も俺を想ってくれていて、友達になるのが辛くなるというなら……」
「何言ってるのよ、義隆先輩!」
気まずい思いで続けようとする俺の言葉をましろが強く遮った。
「義隆先輩がよしのさんを好きなのは前から分かっていた事だもの。 今更辛くて友達やめますなんていわないわ!」
「ましろ……!」
「寧ろ、責任取れる年齢まで、付き合わないなんて事情が聞けてよかったわ。それまで私にもチャンスがあるって事だものね?」
ガッツポーズを取るましろに、俺は目を丸くした。
「はっ?いや、お前、さっき友達になるって言ったろ?」
「まずは、お友達からって言葉もあるわ。元カノ兼お友達の立ち位置から、再び彼女の座を狙うっていうのも、悪くはないわね。
そうと決まれば、早速よしのさんを迎えに行って、宣戦布告しなくちゃ!」
「いや、あのな……。待てって、ましろ!」
自分勝手に物事を決めて、すっくと立ち上がるましろに、俺が呆れて止めようとすると、彼女は急に方向転換をして俺に近付き……。
ちゅ♡
「!!! ま、ましろっ!///」
頬に柔らく湿った感触を感じて俺が目を見開くと、ましろはドヤ顔でのたまった。
「エヘヘ/// 隙アリ! このぐらいだったら、よしのさんも許してくれるでしょ?」
「あのなぁっ……。」
よしのもましろも、二人して頬にキス凸してくるの、何のシンクロなんだよっ!///
俺は拳を握りそう叫びたかったが、どうやらこれはそれぞれにも言えない秘密になりそうだった。
✽あとがき✽
読んで下さりありがとうございます。
よしの、ましろと向き合い、新たな関係を築いていく事になった義隆。
入れ替わりの解消とその先に待ち受けるものとは何か?
物語もいよいよ終盤。
来週も見守って下さると嬉しいです。
今後ともどうかよろしくお願いしますm(_ _)m




