黒崎の考察〜元の体に戻る方法〜
「はい! 正にこれは、完全なる入れ替わり解消に向けて重要なヒントになり得ると思いますよ? まずは、一瞬の入れ替わり解消が何故起こったのか考察していきますね」
俺達は黒崎の考察を固唾を飲んで聞き入った。
「鷹宮さんは会長の彼女になりたい。虎田さんは会長の妹になりたい。お互いにその思いが高じてしまい、何かの拍子に入れ替わりが生じてしまった。
会長がその願望を充分に満たしてあげた時に、入れ替わりも解消されるのではないかという仮定の元、今までお二人に入れ替わり満足度ノートを記載して頂いていたのですが、今回の事でその仮定と解消の為の行動が間違っていない事が証明されました。
というのも、昨日の夜二人が瞬間的に満足度100%になった為、入れ替わりが解消されたからです。」」
「「「「「……!!」」」」」
黒崎の言葉に俺達は衝撃を受け、ましろは眉根を寄せて反論した。
「満足度100%になったって……、待って。よしのさんは確かに満足度100%だったかもしれないけれど、私はまだ90%よ? それにすぐに戻ってしまったし……」
「ええ。現実にはそうですが……。虎田さんは、会長の夢を見ていて満たされた思いがしたんですよね?」
「え、ええ……」
「デートをした事なのか?虎田さんが今まで会長に言えなかった事を伝えられたからなのか?はたまた両方なのか?とにかく、夢の中での虎田さんの認識では満足度100%になり、一時的に虎田さん、鷹宮さんが共に満足度100%という状況が発生しました。そして、二人がほぼ同時に頭に衝撃を受けるという事故が起こり、会長の言うように、おそらくそれがトリガーになり、入れ替わり解消に……!」
「「「「「!!」」」」」
一瞬の入れ替わり解消の謎を解き明かす
黒崎の言葉を俺達は瞬きもせずに聞き入っていた。
「けれど、すぐに、虎田さんは会長とデートした事は夢で、満足度100%と誤認していた=入れ替わりの条件を満たしていなかった事に気付き、その瞬間に入れ替わり解消が解除され、また入れ替わりを継続させる力が働き今の状態になったのではないかと推測されます……。」
「だから私達は……!」
「一瞬だけ元にもどったのね……!」
「「お、おおぅ……!す、凄い考察や……!」」
よしのとましろは疑問が解けてスッキリした顔になり、空&海は黒崎の考察に感動して震え、俺もすっかり感心してしまった。
「なるほど。一瞬の入れ替わりについて、凄く納得がいったよ。黒崎、ありがとう!」
「いえ!これくらいはなんて事ないですよ。」
笑顔で謙遜する黒崎に、俺は期待を込めて聞いてみた。
「では、ましろが満足度100%になって、同じ事が起こった時に入れ替わりは解消されるという事なのか……?」
「ええ!二人が満足度100%になって、頭を同時に衝撃を受けた時、恐らくは、完全に元に戻ると思いますよ?」
「「……!!」」
「……!! そ、そうか! よかったな、よしの、ましろ!」
「よしのちゃん(鷹宮さん)、ましろちゃん(虎田さん)、よかったね!」
黒崎の考察によって元の体に戻る方法が具体的に示され、俺、空&海が、声をかけると、よしのとましろは口元に手を当ててコクコクと頷き合っていた。
「ええ。元の体に戻る方法が分かってよかったわ。満足度100%になったら全力で頭突きし合いましょう?よしのさん!」
「はい!元の体に戻る方法が分かって安心しました。生命を限りに、頭突きし合いましょう?ましろさん!」
「いや、お前達、それで大怪我して病院行かれても困るから、頭突きは程々にな……」
ガッツポーズを取り、気合いを入れまくる双方に諌めると、生徒会メンバーに笑いが起こった。
この時の俺達は、入れ替わり解消に向けて先行きのよい未来が待っていると信じて全く疑わなかったんだ……。
✽あとがき✽
読んで下さりありがとうこざいます!
来週は、クリスマスデート前→クリスマスデートの三人の話をお届けしていきたいと思います。
今後ともどうかよろしくお願いしますm(_ _)m




