達成間近な満足度
「いやぁ、最後の聖夜老人ホームのコーラスも綺麗だったし、最後会場の皆で「きよしこの夜」歌って感動しちゃったよね〜」
「僕達のダンス、お爺さんお婆さん、かなり気に行ってくれたみたいでスタッフの人に今度施設でも披露して欲しいって言われちゃった」
「そう言えば、私達も図書委員会の読み聞かせ会に参加しないかって誘われちゃいました」
「そうそう。聖夜幼稚園で月1でやってるみたいなのよね?まぁ、たまには園児の相手してあげるのも悪くないかな…みたいな?」
「ハハッ。鷹宮さん、虎田さん、マジック研究会の奴らも今度部室遊びに来て欲しいって言ってましたよ?人気者ですねぇ!」
あれから、クリスマス交流会の全ての出し物が(不審者も出ることなく)無事に終了し、後片付けを終えて、ファミレスでの打ち上げで、食事をしながらにこやかに盛り上がっている海、空、よしの、ましろ、黒崎ら生徒会メンバーだったが……。
「「「「「あれ?どうして、(会長/鷹宮くん/義隆先輩/お兄様)はそんな仏頂面をしている(の/んですか)?」」」」」
「いや、お前達、何でじゃないだろう!」
生徒会メンバーに声を揃えて聞かれ、俺は食ってかかった。
「俺に隠れて、よしのとましろの入れ替わりをイメージさせるような内容の出し物を企画して!バレたらどうするんだ!」
「「「「「ご、ごめんなさーい…!」」」」」
一同は気まずそうに謝って来た。
「いやさ、鷹宮くんを一途に想うよしのちゃん、ましろちゃんを見ていたら、インスピレーションが湧いてきちゃって…!」
「そうそう。つい歌詞にしちゃってたんだよね〜」
「僕も同じです。今の鷹宮さん虎田さんとしか出来ないものが閃いて、つい実践したくなってしまいました」
海と空はペロッと舌を出し、黒崎は頬を掻いた。
「まぁ、私は不快じゃなかったし、別に構わないけど……寧ろ気持ちがスッキリしたし……? 双子のAとGはよく分からなかったけど、ガ◯ダムネタか何かかしら?」
「私もですぅ……誰にも言えない状況や気持ちをこういう演目で表現してもらえたの嬉しかったですし……?私も双子のAとG分からなかったですが、ガ◯ダムネタなんですか?そう言えばなんとかAガ◯ダム、G◯ンダムってありましたね。」
「「ホッ。そう言ってもらえてよかった……! ふ、双子のAとGはガ◯ダムネタだよ〜!(震え声)」」
顔を見合わせて困った顔で笑っているましろとましろに空と海はホッと胸を撫で下ろし、双子のAやGの詳細をガ◯ダムで誤魔化していた。(Gはともかく双子のAはないだろうよ!)
「おいおい、そんなんでいいのか?一番バレたら困るのお前達だろうに……。」
呆れた声を出すと、彼女達はこちらを上目遣いで窺って来た。
「心配かけたのは悪かったわよ。今回のクリスマス交流会、私、義隆先輩的にはダメだったかしら……?」
「心配かけてごめんなさい。今回のクリスマス交流会、私なんて最初でコケてやらかしてしまったし、お兄様的にはダメダメでしたよね……。」
ましろは不安気に、よしのはしょんぼりと問うてくるのに、俺は困って苦笑いを浮かべた。
「いや、別に出し物の出来やお前達のパフォーマンスにダメ出しをしてる訳じゃないよ。寧ろ二人共、それぞれのキャラを生かして本当に素晴らしいショーをしていた。観客も大盛り上がりだったし、俺もすごく感動したぞ?」
「「ほ、本当 (ですか)……?✧✧」」
「ああ。ただ、俺はお前達が困るような事態にならないよう気を付けて欲しいだけで……。」
「あっ。でも、友達グループLI◯Eでは、今日のステージについて、凄いよかったとか、マジおもろかったとか好評な意見しかなかったよ?よしのちゃんとましろちゃんのやり取りについても、仲が良いから息ぴったりの演技出来るんだね位の感じで……」
「うんうん!入れ替わりを疑ってる人はいなかったみたいだしね!」
俺の懸念を払うように海と空がすかさず発言し……。
「まぁ、入れ替わりなんてあり得ない状況、普通は考えないですからね?特にイベント上の事ですし、多少違和感があっても、パフォーマンスというで皆疑わないでしょう。」
黒崎も、ニッコリ笑顔で補足説明をして来る。
「それに……。鷹宮さん、虎田さんの入れ替わりも、もしかしたら終わりが近いかもしれませんしね。
満足度ももうそろそろ100%じゃないですか?」
「「!!」」
黒崎の指摘によしのとましろはそれぞれ、考え込むようなポーズを取った。
「そうね……。今回の交流会で、90%というところかしら……?」
「私は……、えと…、ちょっと失敗してしまったので95%といったところでしょうか……?」
ましろが満足そうな顔で、よしのが少し気まずそうに目を逸らして答えると、海は歓声を上げた。
「おおっ。二人共、100%までもうすぐじゃん!」
「次の鷹宮くんへの要望は決まってるのかな?」
空からの質問をされ、俺をチラッと見て、よしの、ましろは顔を赤らめた。
「「クリスマスイブにデートする約束をして(いるわ/います)」」
「あらぁ!鷹宮くん、イブには二人共とデートなんだぁ!」
「鷹宮くん、隅におけないね?」
ニヨニヨしてくる海と空に俺はしどろもどろで弁解をした。
「い、いや、二人共その日誕生日だし、満足度を高める為にも必要な事でだな……///」
「ふむ。クリスマスイブと言えば冬休みが始まる日か……。それなら、その時に満足度が100%になって、もしかしたら休みの間に入れ替わりが解消する可能性が高いとみましたよ?」
黒崎はそう分析するとニヤリと笑みを浮かべた。
「そうだな。そうなってくれるといいな……。」
今まで、二人の入れ替わり生活に振り回され、その解消に向けて必死に取り組んで来たが、それももう終わりを迎えようとしているかもしれないと思うと、妙に感慨深い気持ちになった。
もちろん、解消されなくても困るのだが……。
「ましろちゃんなましろちゃん、よしのちゃんなましろちゃんと会えるのももう僅かかもしれないんだねっ。ううっ!何だか寂しいよぅ!」
ギュムッ!
「海さん……」
「渥美先輩(妹)……」
海も、俺と同じ気持ちを抱いていたようで、涙ながらに、隣とそのまた隣の席のましろとよしのに抱き着いて、目をウルウルさせていた。
「入れ替わりが解消されたら、生徒会メンバーにも連絡くれる?皆で集まってお祝いしたいね。」
「それはいいですね。」
「え、ええ…。分かったわ。」
「え、ええ…。もちろんです。」
……??
ましろとよしのは、答えながらも少し浮かない顔をしていたのが、俺は気になっていた……。
*あとがき*
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