虚乳と巨乳の激闘《鷹宮よしの視点》
二学期の期末テスト、ましろさん、お兄様の協力を得て、受験期を越える気迫で勉強に邁進した結果、私は学年97位という今までで最高の結果を残す事が出来ました。
そして、ましろさんは学年3位。私の勉強にかまけていたせいで順位を落としてしまった彼女はとてもショックを受けていて、申し訳ない気持ちでした。
それでも、私(中身はましろさん)が史上初の成績を取った事に、お父様お母様はもちろん大喜びだったそうですけど、順位を大幅に落とす事になったましろさん(中身は私)のお父様お母様も何故かがっかりした様子はなく、むしろ試験勉強を頑張ったご褒美として、両家のママ達合同で服を買ってくれる事になったのでした。
お兄様に新しい服を着た自分を褒めて貰えたら最高だと、入れ替わり満足度ノートの次の課題をそれに決めて、早速待ち合わせの時におめかしをした自分とましろさん(自分の姿)を「可愛い」と褒めてもらえたのはとても嬉しかったです。
ショッピングセンターに着くと、最初に母様の勤め先メコールの下着売り場に向かう事になり、更に私はウッキウキでした。
ましろさんの持っている下着はどれもブラが少しサイズが大きいようでパカパカしてしまいがちで、きちんと採寸した上で、この体にフィットした下着を買いたいと常々思っていたからです。
女性の下着売り場に着いた時、お兄様が居辛そうにすぐにその場を離れ、男性売り場に行ってしまったのは、残念でしたが……。(※何故か、お母様とましろさんの、お母様はそれを見てニヤニヤとしていました。何だったのでしょうかね?)
出来れば、お兄様にもセクシーな新しい下着を着た私を見てもらって『最高に綺麗だよ✧✧よしの!』とか言ってもらいたかったのに……、なんて、キャッ。///はしたないですね?
けれど、妄想と期待は膨らみ、採寸してもらったスタッフさんに盛れるタイプでセクシーなデザインの下着を試着させてもらおうとすると、この体の真の持ち主、ましろさんが採寸室に乱入して来て、強く反対されてしまったのでした……!
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「だから、この赤のはダメだってば!こっちのピンクの可愛いのにしなさいよ!パッドはなしの!」
「ええ〜、赤、可愛くてセクシーなのに!それに、パッドがあった方が、シルエットが綺麗に見えるし、いいじゃないですかぁ!」
服を着て、採寸室を出た後、下着相談のコーナーで、カタログを指差しながら
喧々諤々の会議をする事になりました。
ましろさんと……。
「あのね!(最終的に使うことになるのは、私なんだから)言う事聞きなさいよ!大体、勝手にサイズなんて測って!あんたが測らなきゃ、私はまだAの世界線にいられたのに!ううっ……。AAだなんて、知りたくなかった!私のバストサイズ、守れなかった……。私の心穢れちゃった。穢れちゃったよぉ……」
しまいにはすすり泣きを始めるましろさんを、私は優しく慰めました。
「(ま、ましろさん……。)大丈夫ですよ?あの動画を撮った時点で既にあなたの心は穢れきっていますから、安心して下さい。Aの一つ多い世界線を受け入れて、強く生きて行きましょう!ねっ?」
ガタンッ!!ガッ!!
「ねっ?じゃねぇ!この天然毒舌女がぁっ!!」
「きゃあんっ!」
しかし、私の慰めはましろさんには届かなかったようで、激昂した彼女は席を立ち、私に掴みかかって来ました。
「傷口に塩を塗り込まれたナメクジの気持ち、教えてやろうかぁっ!?」
「知りたくないですぅっ!」
「「お、お客様、おやめ下さいっ!」」
「「よしの(ましろ)っ!喧嘩しないのっ!」」
揉み合いになる私達を店員さん達とお母様とましろさんのお母様全員で止められ、引き離されました。
「ゼェハァッ……!じゃ、じゃあっ、あなたの分も含めて、お互いの選んだ下着を試着してから決めるってのは…、どうですかっ?」
「ゼェハァッ……!い、いいわよっ……!どちらも、私の選んだ下着が、一番似合うに…、決まっているけどねっ?」
私が息を切らしてそんな提案をすると、同じく息を切らしたましろさんは同意してくれたのでした。
✽
それから、私達はそれぞれの試着室に入り、(また喧嘩になると危ないという事で、店員さん達に部屋を分けられました。)お互いの試着した下着姿をメールで送り合い確認して決める事になりました。
「おおっ!✧✧これはこれで、可愛らしいですね?さすが本人の選んだものなだけ、ありますね?」
私はまず、ましろさんの選んだ可愛らしいピンクのフリルのついた下着を身に着けて、姿身で見て納得してウンウン頷きました。
早速写真を撮って、ましろさんへ写メールを送ります。
パシャッ。ポンッ!ポンッ!
『これが、ましろさんの選んだピンクの下着です。これも、思ったより可愛いですね?』
すぐに既読になり……。
ピンコン!ピンコン!
『まぁね?あんたの選んだ下着もなかなかだったわよ?スタイルがスッキリ見えるし……』
そんな文面のメールと共に水色のシンプルな下着を身に着けたましろさんの全身が写った写メールが送られて来ました。
「おおっ。自分の下着写真を見るなんて変な感じです……。なんかとってもHです……///」
私はパチパチと目を瞬かせ、顔を赤らめましたが、自分が選んだだけあって、悪くないと思い、すぐに返信をしました。
ポンッ!
『そうでしょう?アウターにも響かないから使い勝手がよさそうです』
次に、自分の選んだ赤い下着を身に着けましたが、どうしたらスタイルよく着られるか、パッドの位置やら色々調整していると……。
ピンコン!ピンコン!
『まだ?先に私の送るわよ?』
私の写メールが遅かったのに痺れを切らしたのか、先にましろさんのそんな文面のメールと写メールが送られて来て、私はそれを見て歓声を上げました。
「わぁっ。青い下着、素敵✧✧あんまり濃い色の下着買ったことなかったですけど、結構、いいかもしれませんね……?
あっ。早く送らなきゃ。これでよし。あっ。」
ゴトッ!
「あらら、いけない!」
姿身で確認している時、スマホを落としてしまい、私は慌てて拾い上げました。
パシャッ!ポンッ!ポンッ!
『今、私の送りました!どうです?似合いますか?』
すぐに写メールを送りましたが、既読になったものの、返信がありません。
??
待つこと、数分ー。
隣の試着室から、ましろさん(私)の声が響きました。
『ねぇ、まだ〜??待ってるんですけどー?』
「えっ?私確かに送ったんですが!」
『ええ?来てないわよ?』
??
私も直接声を出してそう伝えるも、彼女に不思議そうに言われ、もう一度スマホの画面を確認すると……。
!!!?////
写メールを送ったあて先は、『私の王子様』になっていました。
「ごめんなさいっ!私の下着姿の写メール送り先間違えて、お兄様に送っちゃいましたっ!!」
『ぶぼうっ…!!////ふ、ふざけるんじゃないわよっ!早く送信取り消ししてぇっっ!!』
「は、はいっ!!は、早く取り消さなくっちゃ…」
ましろさんに怒鳴られ、私は震える手で送信取り消しをしようとし……。
ピピッ。ポンッ!
「あっ?嘘っ!||||」
手元が狂って更にとんでもない事をしてしまった私は、ましろさんに、恐る恐るその事実を告げました。
「ごご、ごめんなさいっ……。ま、間違えてあなた(私)の下着画像まで送っちゃいました……////」
『ごぶふぅっ!////このダメ人間がぁっっ!!!』
サイコロで最悪の目を出す人並みに怒られました。
✽
✽
それから、急いで2つの写メールを送信取り消ししましたが、後に送ったものも既読になっていたので、恐らく時既に遅し……。
そして、よろよろと試着室を出て来た私達をこれまた、引き攣った顔のお母様とましろのお母様、店員さん達が迎えてくれました。
「「うん……。二人共、二揃い買ってあげるからもう喧嘩はやめなさいね……?」」
「「ま、毎度ありがとうございます〜」」
「「お、お騒がせしてすみませんでした……」」
私もましろさんも流石に申し訳ないと思い皆さんに平謝りしたのでした……。




