表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/28

理想の人間

アルダーはまだ帰ってきていない。

あの男が、いつポータルを使って返ってくるかもわからない状況で私達は情報をまとめていた。

「学習プログラムもないとなると、アルダーの記憶は一部ぬけることになるな」

「それは、大丈夫アルダーには学習プログラム以外に常時ビデオソフトが起動しているの、あとで学習プログラムを入れてあげれば自動で解析、学習ができるわ」そう言うことを聞くと私の娘は本当に何歳なのかわからなくなる。

「それにしても、四年前と同じことが起こるなんてね」

「そうですね、でも今回は訳が違います。

 前に、差別を受けた人たちが反乱を起こしてるんですよ」

この前の二人だってそう。

「面白いじゃない、政府はどうしてるの?」「また、送り返そうとしましたが

反乱のせいでそうもいかなくなって、EESを始めとした能力者たちが狩りにでています」この子も差別を受けたその一人、どういう感情を抱いているのかは私には、想像ができなかった。

「なんで、別次元の人は差別を受けてるの?理由は詳しく知らないの」

「こっちの次元から見たら化け物だからですよ、でも使っている言語は同じだとわかり、なんとか協力をして送り返せたのです」

でも…

「それに、合意せずこの次元に残る人もいた」

「そういうことです、もう誰一人と別次元の人はこの国にはいないと思っていたら、まさか残っているんですから…それで差別が始まりました、あなたの父も差別対象の一人でした」

ワイデルは、うつむいたまま話をつつけた。

「お父さんはなに次元の人だったの?」

あの人は、ときには優しくときには頼りになるオッドアイの吸血鬼

「彼は…オッドヴァンプ次元の人間でした」

オッドヴァンプ次元の最大の特徴それは、不死身ということつまり子孫を残す必要がないということだ。

不死身のはずの彼が死んだということは…

「そう、私が殺したのよ…お父さんを…わた」

「違う!彼が死ぬはずがない、オッドヴァンプ次元の特徴それは不死身

 生まれた時点で永遠にこの世界を見守り続ける使命を持った人なんです!」そう、彼は生きている。

そして今も私達を見守り続け、この世界をもとに戻そうとしている。

「…ということは、レーファ、お父さんは生きてるの?」

「ええ、実は生きています…今まで隠していました、理由はあなたの父がそうさせたからです。私をワイデルが殺したことにしてくれないかと、相談をしてきました。死体はもちろん偽物どうやって作ったかはわかりませんがいつも通り想像したんでしょう」

「なんで、お父さんはそんなことを?」

あの人は、この子を本当に自分の子のように思っていた。

「それは、差別をされているあなたが可愛そうだったからです…だから、彼は姿を消し、この安全な場所で隔離するしかなかった」

「それが、すべてなのね。

 私は、お父さんを殺してなかった…じゃあ私はもうここから出られるの?

 また、お父さんと会えるの?」

「それは、彼があなたを認めてくれないと難しい」

この子は生まれたばかり、外の世界はいまは危険すぎる。

「じゃあ、強くなったら認めてくれるの?」

「そうですね、彼がどう思うか次第ですが今のあなたでは外の世界で食われるだけ、もし覚悟があるのなら今度私が相手になりましょう」

私と五角ほどに慣れれば、十分戦力になるだろう。

「分かった、とりあえず今は、あの男を警戒しておきましょう?」

「おい、言ってるそばから何かが次元の狭間を通り抜けて来るぞ」

あの男か、ということはアルダーはもう…

見慣れた、ポータルが部屋の前に現れる。

「ねぇさーん!」この声は、まさか…アルダー?

「ちょっと、レーファでもいいから助けてよー」

でも、なんか子供っぽい?

「ちょっと、待ってね今行くから」そう言うと、ワイデルは立ち上がりポータルに向かう。

「よっこらしょっと!」ワイデルはアルダーの手を持ち勢いよく引き上げる。

「ありがとう、姉さん…みんなに話したいことがあるんだ」


「もう、学習プログラムいらない!?」

「ええ、どうやら私、心というものをわかってしまったみたいで、学習プログラムがなくても自分で理解、分析ができるようになってしまったの」

まったく、すごいことが起こるものだ。

「そして、ここに帰って来れたということは…」

「うん、もうひとりの私、使い魔を召喚できるようになったよ」

もう、何なんだこの家系は…

「その感じ、スペルもだな」

「ええ、なんか自然と身につきました」

EES職員がそれ聞いたら、気絶物ですよ?

「これでもう、安全ですね…ワイデル明日でいいのですね?」

「ええ、明日またここに来て、相手になってくれるんでしょ?」

私は、頷いて研究所を後にした。

「ワイデル…どれほどの力なのか楽しみですね、ビルトス?」

「あんまり、本気を出すなよ?前の戦闘空間の修復大変だったんだからな?おい、聞いてるのか?おい?」

あなた、ワイデルを強くしてあなたに会わせてあげます。


~次元解説①~

ここでは、色んな次元について解説するよ!

まず、この世界には色んな次元を作り出すためのベース(土台)があるの!

そのベースがワイデルたちが住んでる場所なの!

そこから、色んな次元が作られていった。

次元の中でも一番最初に作られたのがオッドアイバンプ次元なの!

ここさ、ワイデルのお父さんが生まれた場所でとっても危険だったの!

こんな、危険な次元をもう二度と作らぬようEESは次元をさらに作ることをやめたんだ!

そして、数年後ワイデルのお父さんがEESと戦ってお父さんはEESのトップにまでなった。

そこから、どんどん次元は作られていった。

ある日、お父さんの周りには誰もいなくなっていた。

彼は、一人である孤独を感じ色んな次元に自分の娘(人造人間)を作った。

そして、惨劇が起こる。

お父さんは最後、ベースにワイデルを作り、どこかに身を隠してしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ