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前置き
普通に学校へ行く。
普通に家でご飯を食べる。
普通に誰かに挨拶をする。
そんなの当たり前って、勝手に思ってた。
自分が、誰かの人生の大きな一部だなんて
思ってなかった。
きっと、自分は何も分かってなかった。
ただ、ずっと被害者みたいに縮こまってたんだ。
自分は、いつまでも被害者であり
絶対に加害者ではないって、思ってたんだ。
……思いたかったんだ。
ずっと、ずっとずっと
能天気でいたかったんだ。
だから、こそ
辛かったんだ。
その分、見なかった分、
現実を見るのが辛くなってしまったんだ。
自分はきっと、馬鹿だ。
絶対的な、馬鹿野郎なんだ。
だから
だから……。