6 ダンジョンを作る
やり方は、不思議と頭に浮かんでいた。
「よし……【迷宮生成】」
ダンジョンコアに手を添えてスキルを発動する。
力が抜ける感触がして──多分これが魔力だ──ダンジョンコアが光を放った。
【チュートリアルダンジョンを制圧しました】
ダンジョンコアの上に半透明の板が現れる。
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名称未設定
保有DP:10000
階層:2
▼地図
▼眷属一覧
▼状況監視
▼カスタマイズ
▼眷属召喚
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【ステータスボードにショップ機能を追加しました】
地図を開くと、半透明の立体模型のようなものが現れた。
それは勿論、我が家の形をしていた。
眷属一覧と状況監視を開く。
《表示可能な眷属は居ません》
状況監視は、見たい場所の映像を投影するものだった。
カスタマイズは、その名の通りダンジョンをカスタムする機能。
電気が通ってなくても風呂やトイレが通常通り機能する。
眷属召喚はDPを使ってダンジョンモンスターを購入する機能だ。
魔王は常時全モンスター半額セール。
ところで、モンスターにはランクがあるらしい。
GからSSS、そしてその範疇に収まらないものをEXランクとよぶ。
それぞれのランクは、HPとMPを除く4つの能力値の平均の桁でおおよそ決まるそうだ。
1、2桁がGランク
3桁でF
4桁がE
5桁がD
6桁がC
7桁がB
8桁がA
9桁がS
10、11桁がSS
12、13桁がSSS
EXはそれより上。
じゃあ俺は今Fランクか。
Sの9桁って何億って事だろ?
バケモンじゃないか。そんなのいるのか?
……ああ、あの巨龍とかか?
等と考えていると、頭の中に声が響いた。
《外見的特徴から、『SSSランク 巨竜バハムート』と推定》
ナビゲーターが疑問に答えてくれたのか。
これは便利。
ダンジョン関係の力はダンジョン内でしか使えない。
(”ショップ”だけはダンジョン外でも使えるのか…………ステータス)
次はいよいよショップ機能のリストチェックだ。
ステータスボードから、ログの下に生えたショップの欄をタップする。
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ダンジョンマーケットへようこそ
▼売却はこちら
▼名前で探す
▼カテゴリーで探す
・本、雑誌、漫画
・食品、飲料
・武器、防具
・車、バイク
・玩具
・キッチン
・衣類
・スポーツ、アウトドア
・薬品
・美容
・音楽
・娯楽
…………
……
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食料の欄に触れると、鶏、豚、牛等といった食材から『スパゲティミートソース:500DP』『焼き鳥(塩):120DP』等といった完成品まである。
ざっと目を通したが、どうやら1DP=1円程度の換算のようだ。
購入したものがどう現れるのかを調べる為に焼き鳥を1本だけ買う。
目の前にふわっと魔法陣が広がり、その上に紙皿に乗った焼き鳥が姿を現した。美味しい。
売却の方も同じく、魔法陣が現れて消えていった。
至ってシンプルな陶器の皿が500DPで売れた。
売却値は少し安めか?
さて、次はダンジョンをいじってみるか。
サクサク行こう。
「【迷宮管理】」
迷宮管理を使えばダンジョンの拡張、ダンジョンの通路や部屋の場所の変更、罠等の設置物の設置、フィールドの変更や階層の追加ができる。
要するに自宅の要塞化と拡張、リフォームが可能というわけだな。楽しみ。
DPの増加の条件は、と……
==DPの増やし方==
ダンジョン内での生物の生活、死亡
ダンジョンモンスターの生物の殺害
ダンジョン内での生物の発生(非購入時)
他迷宮のダンジョンコアの吸収
物品の売却
進捗の達成
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1つ目に関して、これはダンジョンモンスターでなくても良いらしい。
今は受け入れるだけのスペースが無いが、避難民を受け入れるだけでもDPが入ってくるということだ。
2つ目。
これには俺も入っている。
因みに、ダンジョンモンスターがダンジョンモンスターを殺してもDPは入るようだ。
俺のステータスが下がるからコレは無しかな。
3つ目。
これはつまり、ダンジョンモンスターの交配による自然生殖での発生ということらしい。
2つ目に頼るより確実性がある。DP稼ぎにいいかもしれない。狩猟と農業みたいなもんだね。
4つ目。
ダンジョンコアを吸収すればそのダンジョンは攻略済み扱いになり、普通の土地に戻るらしい。
5つ目はショップ機能の”売却”のとこだ。
ちなみにダンジョン内で放置された他人のものは一定時間後に自動で売却されるらしい。
ファンタジーの定番現象の裏側を見た。
6つ目はダンジョンクリア報酬と似たようなもので、クエストをクリアすればDPが入るらしい。
まず、今ある10000DPのうち3000を使って侵入警報を設置。モンスターが家の中に侵入した時に音を出して報せる罠だ。
次に買ったのが、武器防具欄から、『鉄の棒5000DP』。
同じ値段で『鉄の剣』もあったが、剣は棒より攻撃性は高くても振り下ろす時の角度とか扱いとか、とにかく初心者向きじゃないと思ったので棍棒にした。
1DP1円なら5000円って事になるのか。
木剣を除けば最下級らしい剣でも、1本5000円って安いんじゃないか?
すぐ壊れるかもしれないが、ただの鉄棒なら多少曲がっても使えるだろう。
見た目の問題はのこるが、剣で華々しく倒そうとして失敗するよりはマシだな。
2000DPと少ししか残っていないが、眷属召喚を試してみよう。
おびただしい量の名前が並ぶボードの右上、”並び替え”で、消費DP昇順に切替える。
因みに、他にも”消費DP降順”、”ランク”、”見た目”や、”HP順”等のステータス順なんかがあるようだ。
その下の”検索”では、モンスターの名前や所持スキル、性別などで絞りこめるようだった。
”検索”→”種族”
鬼
悪魔
魔獣
粘体
魔蟲
アンデッド
………………
…………
……
そのうちの一つが目を引いた。
アンデッド。
再生力が強い、ご飯を食べない、疲れ知らず。
最高じゃないか。スケルトンの軍隊って憧れるし。
「召喚……スケルトン×2」
分かってたけど、10000DP程度じゃできることが少なすぎる。
これでも”魔王”の効果で眷属召喚のコストが抑えられてるという話だが。
紫の魔法陣が2つ、広がった。
読んでくださって有難うございます!
スケルトンにしたのは臭いゾンビとかが嫌だったからなんでしょうねぇ(他人事)
面白かった、面白そう、とか思ってくださった方、ぜひとも★評価お願いします!




