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14 会議

儂達役に立ちますから戦いに連れて行って欲しいのじゃー、と、ジジイ共メインでなんか言いに来た次の日。

俺たちは兵庫県の地図を囲んで額を突き合わせていた。



「やはり関東は政府が必死に維持しておるようじゃの、黒木様」


「ああ、これは先に西日本を味方につけてから行くべき……ですよね、黒木様!」


「それに西日本はなかなか厳しい状態らしいですよ、黒木様!」


「スキルの力だけで生活してる所も多いらしいですね。電波は届いても蓄電機のバッテリーが切れたら連絡も取れないですしね…………」



ああ、分かってる。


分かってるよ全部。


要するに…………



「なんか西の麻耶山辺りに強い鬼が出るって言うからリベンジしたいんだろ?ん?」



目を逸らすな。

従順になったけどめっちゃ意見出してくるな。



「凛子、遥香、晶。俺の目を見て言ってごらん」



正三と泰介は伊達に長生きしてないようで誤魔化しがうまい。

だが、この3人はボロが出やすい。



「西の……避難所、が、もう余裕ない……みたい……なので、助けてあげたい、です。ダメ?」



くっ!

ちょっとドキッときた。



「べ、別に、元々そのつもりだったし……」



アンタのためじゃないんだからねっ!と小声つけ加える晶にアイアンクローをかましていると後ろではジジイ2人がコソコソ「嫁に」とか「うちのを」「さすれば我等が」とか言ってるし…………


乗っ取りか?

……ああ、そんなこと考えれるほど知能高くないか。



はぁ……

優秀で有能な常識人のまとめ役が欲しい。

そもそも彼らは立場的には武官である。

文官の役割を期待する方がおかしいのだ。



「お前らにはスケルトンを1500預けるから、避難所に食料を配りながら西へいけ。俺はここ周辺の避難所をまわる」


『『『はい!』』』



兵庫の面積が8400km²、人口は550万。

どれだけ生き残っているだろうか?



「必要DPは拡張だけで8400億。500万人が生存しているとして、その1週間分の食料で500億。問題はDPをどこで稼ぐか、だな」



大量の家が売れれば、それでも1万軒程必要だが、DPは集まる。問題はそう都合よく行かないことだよね。


たくさんの金を集めるなら、大人数から搾るが1番だ。


500万人が20万ずつ出してくれればそれで1兆だろ?


搾取システムの心当たりならある。



「くっ……アイツを儂の手で斬りたいんじゃ」


「あなた、オニギリを握りましたよ」


「おおこれは縁起がいいのう。これ絶対いったわ、100%倒せるわ」



わざとらしく騒ぐ彼等に、ため息が出てくる。


美禰子おばあちゃん……再教育に協力的だったから結構見直したのに。


まさかあなたもそちら側か。

だって普通朝ごはん直後の会議で軽食とか出さんよな。

まあ、度は弁える人だとは思う。



一足先に1500の軍と共に出発した彼等を思考の外に放り出して、新たに眷属を召喚する。



「召喚、スケルトンキング」



Aランク スケルトンキング:32億DP


現在のDPの8割以上を消費するが、



「ダンジョンコアを死守しろ」



必要な投資、万が一への保険である。


普通に俺より強い。だいぶ強い。


だから、これで心置き無く遠出できる。



「確か、次に解放される機能は”建造物生成/強化”で、その次が”機能付与(一部)”だったよな?」


《その通りです》



なら、早くダンジョンを発展させよう。


機能さえ解放されれば、時間はかかるが何とかなりそうだ。


広域のダンジョン化において、まずなんと言っても必要なのがDP。

そして、DPの大量生産体制が整っていない今、莫大な量のDPを入手するにはそこらに転がる”落し物”を”採取”して売却するしかない。


兵庫県人口550万、世帯にして150万程度だろうか。

その多くは家を持っている。家には家具がある。日用品や本、玩具もある。

兵庫県制覇の為には、各家庭から最低60万、出来れば100万相当の諸々を回収したい所。



だがしかし。

まず、何でもかんでも回収して売ればいいということではない。


生産体制が整うのはまだ先の事だろうから、さしあたって生活に必要なものは売れない。

それに、広域一括売却システムに物品の絞込み機能はない。


一つ一つ分別し、仕分け、そのうえで売却する必要がある。


そんなのとてもやってられない。



人間ならいるじゃないか。


避難所に、沢山。


彼ら自身にやらせればいい。


安全を確保するためにダンジョン化が必要だが。

ダンジョン化のためのDP稼ぐのにダンジョン化が必要って…………



「久しぶりに1人だな」


《ダンジョン境界を警備する兵は連れていかれないのですか?》


「目立つからねモンスターを全くゼロにする必要も無いし」




避難所に入るためには、眷属達はかえって邪魔になる。


とりあえず避難所付近まで幅1ブロックで拡張していこう。ダンジョン内であれば割となんでも出来るのが”魔王”なのだ。


眷属が必要になればそこで呼べばいい。



「よし……行くか」



一番近い避難所は近くの小学校らしい。



今のところ桃園の誓い前の劉備関羽張飛みたいな、先輩後輩同級生で作ったちっちゃい会社……みたいな?

上と下の距離が近い小さな組織みたいな感じ?

オトモダチしてますが、そのうちちゃんと配下配下(動詞)する予定。


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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の口調がいまいち掴みきれないです。傲慢不遜で行くのか、力を持った一般人みたいに行くのか。 めっちゃ簡単に言いますと偉そうな時と一般人的な口調が入り交じってて違和感が凄いです。そこの違い…
[一言] (´•̥ω•̥`)<スイマセン!!勘違いしました
[気になる点] 主人公がゲームするなら君主の言葉ぐらい知ってると思うのですが [一言] 面白い期待
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