Lv99の人生
初投稿、3分で読めます(´。•ㅅ•。`)
Aコース・・・時間を戻して過去の自分になる
Bコース・・・今の体のまま過去に戻る(そこには過去の自分も存在する)
突然二つの選択肢をもらった僕は今までの恋愛、受験、就職活動、人間関係の失敗をやり直すことをAコースで試みてきた。Bコースを選ばなかったのは、単純に自分を見るのは気持ち悪いと思ったし、過去の自分が何を言われようとその考えを変えないだろうと思っていたからだ。
僕は全てのやり直しに失敗していたのだが、一つだけ必ず変えなければならない過去があった。
それは幼馴染の死だ。
何度も過去へ戻ることを繰り返し、タイムトラベルに没頭していた僕の中でいつしかそれは人生の目標となっていた。
今日は高校卒業の日に戻った。
この日が彼女の運命を変えるとは到底思えなかったが、これまで明らかな死亡フラグを折っても彼女は死んだままだったから、些細なことでも変えてみることにした。
しばらく経つと、少し茶色がかって肩につくぐらいの黒髪をくるくるしながら彼女は僕に話しかけてきた。
第二ボタンが欲しいらしい。
過去の僕は恐らく快く渡しただろうから少しツンデレ風に変えておいた。女はこういうのが好みなんだろ
こういう意味の分からない些細な変化を日々、彼女との思い出を噛みしめながらやっている。
こんなことで何が変わるのかと思われるかもしれないが、こんな些細なことをやる程度には手は尽くした。
でも徐々に気付き始めたことがある。
それは僕が手を加える限り、その後彼女が死ぬという未来は変わらないということだ。
実際今まで変わらなかったし、それは彼女に関連する事柄だけではない。
変わらないのか、僕が手を加える限り、僕が存在する世界である限り。
僕は初めてBコースを選択して過去に戻ってみた。今の体のままで戻るというやつだ。
今月で24歳だから、24年と1か月戻ろう。
24年と1か月戻った僕は故郷の病院へ向かった。
しばらく病院内を歩いていると屋上に出た。
屋上の隅には30代手前ぐらいの男女がいて、男は子供の名前をいくつか挙げながら大きくなった女の腹を撫でていた。
男のつながりそうなぐらい濃い眉と、女の透き通った細く高い鼻が僕のそれとあまりにも似ていたから、
僕は女の背中を勢いよく押した。
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