ふらわー

「恋っていうのは一種の表現みたいなものだと思う。他人のことをどうしようもなく好きになったとき、画家ならその感情を絵に書くだろうし、詩人ならそれを詩にするよね。そしてその先にーー交際というものがあるんだろう。でも僕らは凡人だから、絵画や詩といった過程をすっ飛ばして「付き合う」。これは欲求やら見栄の表れなんかじゃなくて僕ら凡人なりの表現だと思う。」

「嘘つき、恋なんてしたことないくせに。」

「君が好きなんだよ。」

ほら、嘘つき。