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「うわぁ…、かわいい…」


「でしょでしょ!特にここのお店は、ありとあらゆる柄があるでしょ!」


「確かに。結構モダンな柄もある…」


「そうなの!だから、買うときはここに来ようと思ってたの~」


サナちゃんはずっとハイテンションだ。

これが彼女の常でもあるのだけれど。


「う~ん、香月ちゃんはやっぱ和柄がいいんじゃないかな~?この水色のとか良いかも」


「そ、そう?サナちゃんは暖色のほうが似合ってるかも」


「そうなんだよ~。紺とか青とか似合わないんだよね…」


悲しい~といいながら、明るい色の浴衣を体に当てている。

可愛らしい色が似合うなんて羨ましいけどな。


二人とも、散々悩んだ結果、サナちゃんは白にピンクの大輪の牡丹の浴衣を買っていた。


「う~ん、派手すぎたかな?」


「いや、似合ってると思うけど?」


「香月ちゃんがそういうならそうかも」


うんうん、と頷きながら満足げに浴衣が入っている紙袋を見ている。


「香月ちゃんの浴衣も、夏らしくて良いよね。似合ってるし!」


「そ、そうかな。ありがと」


私は濃紺に花火と金魚の絵柄の浴衣を買った。

あまり見ない珍しい柄だったのと、まるで花火が打つ上がる空の中を金魚が泳いでいるみたいで綺麗だったから選んだ。

似合うか似合わないか、ではなく、好きながらで選んでしまったので、着ているのがちょっと怖い。



「楽しいなぁ~、友達とお買い物するのって。特に香月ちゃんは好きなものとかあまりプッシュしてこないから、気になってたの」


「うん。サナちゃんが楽しいならそれでいい」


自分でも驚くほど、楽しいと思っている自分がいる。

あんなに「わざわざ、休日にまで人と会いたくない」と思っていたのに。


「花火大会、楽しみだね」


「うん」


ほんの少し、行きたいと思っている自分がいる。

ちょっと成長したのかもしれない。



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