第7話 精霊の街と新たな冒険の匂い!?
皆様こんにちはです
作者の水月鏡花です。
さてこの作品も第7話です。
主人公たちがどうなっていくのかしっかり楽しんでいってください。
それでは第7話のはじまり
俺はセーニャさんの矯正の結果、可愛い女の子になってしまった。
それに加えセーニャさんがトラウマになり少しでも男っぽい言葉遣いになると拒否反応が出るのだ。
「だいぶマシになったわね〜」
「セーニャさんのバカ… いくらなんでもあそこまできつくしなくてもいいのに…」
俺もとい私はそう言わずにはいられなかった。何故か言葉遣いが体に引っ張られるし。
「だってせっかく可愛いんだから可愛くしないと勿体ないじゃない。」
「ぶぅ〜もうセーニャさんなんか嫌いです。私はもう街を見に行ってきます…」
「あら、気をつけていってらっしゃいな。」
セーニャさんにそう見送られ,私はセーニャさんの家を出てルーエを探しながら街を散歩した。
街の中ではお店で売り子の声が聞こえたり、世間話をしている女性の方々がいたり、お店の商品を買うのに値引きして貰おうと奮闘している男性がいたりと様々だった。
「それにしてもここはやっぱり綺麗だな〜穏やかな街並みでなんか気持ちがいいや。
まあでもまずは、ルーエを探さないとな〜」
私はそう言いながら歩いた。
ルーエはすぐに見つかった。ルーエは小さい子供たちと遊んでいた。
「お〜い‼ ルーエ〜」
私はルーエに終わったことを伝える為にルーエを呼んだ。
すると、ルーエは気がついたのかすごい勢いでこっちに来て私に抱きついてきた。
「ご主人様 終わったんですか?」
ルーエは抱きつきながらそう聞いて来た。
だから私はうなずいて終わったことを伝える。
「ルーエは私を売ったんだもんな〜私悲しかったな〜」
とジト目でルーエを見た。
するとルーエが、
「ごめんなさい、ご主人様 私はご主人様の為になれば良いなと思い行動したのですが,
ご迷惑だったでしょうか?」
とシュンとした感じで言うからなんかこっちが申し訳なくって
「い、いや 全然、助かったよ。ありがとうルーエ」
と言って私はルーエの頭を撫でた。
「ご主人様〜大好きです。」
ルーエは嬉しそうにそう言った。
「じゃあそろそろ行こうか。」
「はい‼ ご主人様」
私とルーエは子供たちに別れを言うとセーニャさんのところに戻った。
「あら、おかえりなさい どうだったかしら?街の様子は。」
「とってもいい街でした。なんか気持ちが落ち着来ました」
「だいたいご主人様とご一緒の意見です。」
「そう、楽しんでいただけてよかったわ。」
セーニャさんは笑顔でそう言った。
しかし、セーニャさんの顔が真剣になった。
「二人にお願いがあるの。」
「何かあったの?」
「お願いですか?」
私とルーエはセーニャさんにそう聞き返した。
「ええ、二人にお願いしたいのは人間界に言って欲しいの。」
セーニャさんは申し訳なさそうにそう言った。
「人間界?」
私はセーニャさんに聞き返した。
「ええ、そうよ。人間界というのは文字通り人間が住む世界の事ね。」
「なんでまた?その人間界に何かあるの?」
「ええ、そうなのよ。あなた達はこの街の外に精霊樹がある事は知ってるわよね。」
私とルーエはうなずいて返事をする。
「よかった。で、その精霊樹には精霊の神玉というものが祀ってあったのよ。」
「精霊の神玉? いったいそれはなんなの?」
「精霊の神玉はここ精霊界を守る為に大切なものなの。
でもそれがある時、人間界に落ちてなくなってしまったの。」
「えっ?無くなった?」
「ある時、精霊樹にある人間界と精霊界を繋ぐ扉が勝手に開いたのよ。
その時に神玉が吸い込まれる様に人間界に落ちていったの。」
「もちろん、私達も人間界に探しに行こうとしたわ。でも何故か人間界に行けなかったの。」
「それ以来、どうにか向こう側に渡ろうとしたけれどすべて失敗に終わったの。
でも、諦めかけた時にあなた達がきたの。」
「私たちがですか?」
「ええ、あなた達を見た時、この子たちなら行けるかもしれないと思ったわ。」
「なんでですか?私たちは何にも特別な事なんてしてませんよ?」
「そう、あなた達は気がついてないのね。あなた達には強い精霊樹の加護がついているわ。
なんとなくだけどわかるの。だからこそあなた達に頼みたいの。」
「そう言う事なら私は大丈夫だよ ルーエは?」
「私はご主人様について行くと決めたのでご主人様が決めたのならどこへでも行きますよ」
「あなた達、本当にありがとう。じゃあ私は手伝う事が出来ないけれど精霊樹まで送らせてもらうわ。
でも今日はもう遅いから寝ましょうか。」
「もう寝るの? でもまだ明るいよ?」
「ふふ、あなたは夜に関する精霊なのね、私達、精霊は一人一人特性を持っているの。
私は炎の精霊だから火の特性、あなただったら夜に関する特性みたいな感じでね。」
「それであなたは今が明るく見えるけど私たちには今の時間は真っ暗なの。」
「へぇ〜精霊でそんな力があるのか〜知らなかったな〜」
「ところでルーエちゃんは何の精霊なの?私達同族達とは少し違う感じがするの。」
「私は元々はご主人様の武器なんですよ。ただそのご主人様のお世話をするためにこの格好でいるだけで。」
「へぇ〜武器が主の為に形を持つね〜不思議なこともあるものね。ありがとう じゃあそろそろ寝ましょうか。」
「そうですね、でも寝るところはどうしたらいい?」
「私の部屋を貸してあげるわよ。だからルーナちゃんとルーエちゃんはそこで寝てね。」
「セーニャさんはどこで寝るの?」
「私はもう一つの部屋で寝るから大丈夫よ。だから気にしないで。」
「わかった、じゃあルーエ お言葉に甘えて一緒に寝よう?」
「ご主人様と一緒、大変嬉しいです。」
ルーエは嬉しそうにそう言ってそれを聞いた私はちょっと恥ずかしくなった。
「じゃあ二人共、おやすみなさい」
「「セーニャさんおやすみなさい」」
私とルーエはセーニャさんに挨拶してその日は一緒に寝た。
翌日の朝…
「あら、二人ともおはよう。」
「おはよう〜セーニャさん」
「おはようございます。セーニャさん」
「さてご飯も出来たから食べたら精霊樹に行こうかしらね。」
そう言ってセーニャさんと私達はご飯の準備をして朝ご飯を食べた。
「じゃあそろそろ送るわね。」
そして私達はテレポートで精霊樹まで来た。
「私は向こう側に送ることしか出来ないけど気をつけてね。」
セーニャさんはそう言うと私にあるものを手渡した。それは赤いネックレスだった
「これは?」
「それはせめてのお守りよ。じゃあそろそろ向こう側に送るわね。」
そう言ってセーニャさんは一つの魔法陣を書いた
「二人はこれに乗って目を瞑っていて。」
私とルーエはうなずいてその魔法陣の上に乗って目をつぶった。
「じゃあ起動させるわよ。」
セーニャさんは呪文を唱えた。
「我が名はセーニャ 我の名の元に人間界の道を開きたまえ アルカディア」
すると魔法陣が起動した。
私たちが目を開けるとそこはもう既に精霊界とは全く違う世界だった。
さて皆様いかがだったでしょうか。
楽しんで貰えたならばよかったです。
主人公たちが向かった先は人間界でしたね。
そこがどんなところなのかは次回の第8話をお楽しみに…となります
もしよろしければ感想、ブクマ、評価もご時間あればよろしくお願いします。
それではここらで締めさせていただきます
ありがとうございました。
作者 水月鏡花