表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中卒の俺がいつの間にか精霊に!?  作者: 水月 鏡花
二章 精霊の神玉
39/39

三十八話 コンビニと駄菓子と思い出

「さてと、今日はどうしようかな?」


私は月奈の部屋を出て、階段を降りている最中だ。

月奈がセラさんたちに教えてもらった情報だとこっちの世界には神玉はないらしい……


それに二人は精霊の神玉を手に入れるのはできるだけ急いだほうがいいと月奈が二人に言われたと言っていた。


ルティも私を精霊にするときに、今の世界は崩壊の危機に陥ってるって言っていたし、私たちは今、何気ない生活をしているけど精霊たちが口をそろえて言うぐらいだし本当に危険な状態なのかも……


「でもな~ 正直言って手づまりな気がする……」


私たちが持っている情報は世界が崩壊の危機に陥っているってこと、その問題をどうにかするために精霊の神玉を手に入れないといけないってこと。


後は、その精霊の神玉に関する情報が複数…… 出会う人たちに情報はもらうけど何も重要な情報は何も手に入れてない。


それに不可解なことがあるんだよね。 セラさんやサラは精霊と聖霊、大切な情報は持っているはずだけど二人とも時が来ればわかってくると言っていた。


あの言葉の意味は何だったんだろう? それに私たちに情報を隠した意味はあったのかな?


「っていけない、ここで一人で考えても何も進まないや。 これはみんなが集まってから相談してみようかな」


私は考えるのをやめて、残りの階段を降り切った。


「あら、ずいぶん時間がかかったわね? 月奈の様子はどうだった?」


「うん、最初は寝てたけど、起こしたら起きてくれたよ。でも二人で話をしてたから遅くなっちゃった」


「あらそうなの。 でも姉妹二人っきりで話すことも大切よね。 しっかり話すことはできた?」


「うん、月奈のことは心配してたけど気が付いたらあの子も大人になってることがよくわかったよ なんだか話しててびっくりしちゃった」


「そうね~ 気が付いたら後ろをついていくだけのあの子じゃないものね。 ああ~ 私も年を取るばかりでいやになっちゃうわ」


「お母さんたちはまだまだ若いよ。だからあんまり気にしなくてもいいと思うよ。

 それはそうと、お父さんたちは? どっかでかけたの?」


お母さんと話しているとふとお父さんや理恵たちが部屋にいないことに気が付いた。


「ああ、お父さんが甘いものが食べたくなったって言ってから、理恵ちゃんと雪奈ちゃんを連れてコンビニに行ってるわよ。 でもすぐに戻ってくるって言ってたからもうすぐ帰ってくるんじゃない?」


「ふーん。 まあ、お父さんが一緒だし、大丈夫だよね」


それにしてもコンビニか…… 理恵や雪奈はもともと精霊界の人だからコンビニは初めてだよね。

もしかしたらびっくりしてるのかな? 電車を初めて見た時もびっくりしてたからな~


そうだ。 二人が帰ってきたらこっちの世界について教えてあげようかな? 初めて見るものでいっぱいだろうしね。


そう考えたら私も向こうについてほとんど知らないや。 私も理恵に向こうの世界の知識を教えてもらおうかな


がらがらがら


そんなことを考えているとどうやら理恵たちが帰ってきたらしい。


「ただいま、月奈はどうだった?」


「お父さんお帰り、月奈は問題なかったよ」


「そうか、ならよかった。それとほれ」


お父さんが私に向かってコンビニの袋を一つ渡してきた。


「うん? これは?」


「ケーキとかいろいろ買ってきた。 ここと違う場所に居たって月奈から聞いたからな。 懐かしいだろ?」


「うん、ありがとうお父さん。 理恵たちは?」


「ああ、二人なら家の周りを探索してるよ。 コンビニに行く途中でもいろいろ聞いてきたしな。初めて見るものがたくさんあってびっくりしたんだろ。帰ってくるなり家の周りを少し歩いてくると行ってしまったよ」


「そう、二人が楽しそうで良かった……」


私はお父さんにそう答えるとコンビニの袋の中身をのぞいた。そこには私の大好物のショートケーキや子供のころによく買っていた当たり付きの駄菓子などたくさん入っていた。


「うわぁ、懐かしい‼ ねりあめだ‼」 


ねりあめ、それは割りばしについている飴を割りばしを折ってくるくると練ってから飴を食べる、昔からある駄菓子だ。 


私の家の近くには私の母校でもある小学校がある。

そして、その小学校の横の坂道には昔駄菓子屋さんがあった。


小さいころ、月奈と100円玉を握り締めて買いに行ったんだよね。そこのねりあめがとてもおいしくていつも買って食べたんだよね。 懐かしいな~


私はねりあめを袋から出してよく練った後、口に入れた。

昔ながらの味が口に広がる……


「おいしい。 これはお父さんに感謝だね‼」


「はは、お前たちがよく食べてたのを思い出してな。まさかコンビニにあるとは思わなかったが買ってしまった」


それからしばらく私はねりあめなどの駄菓子を堪能していた。 そうして時間が過ぎていき、月奈も二階から降りてきて、理恵たちも外から戻ってきた。


私は月奈や理恵たちにも残っている駄菓子を分けてあげてみんなで楽しい朝のひと時を過ごした……

三十九話 いかがだったでしょうか?

今回は懐かしいものを文中に出してみました


読者の皆さんはねりあめなどの駄菓子、食べたことはありますか?

主人公たちと同じように僕も駄菓子をよく買いに行きました。


……今になっても食べることがあるけど、決して子供っぽいなど思わないでくださいね?

あれは時がたつと無性に食べたくなるのです。


今回の話を読んでもらって少しでも懐かしい記憶が思い出せたのならうれしい限りです。

それでは長くなりましたが作者からでした。


評価やブクマ、感想もお時間あればよろしくお願いします。


水月 鏡花 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ