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第17話 兄と姉

私は声をかけられ後ろを振り返ってみると、そこには妹だった月奈がいた。


そして私は気づくと月奈?と声をかけていた。


「あの〜?私たちってどこかで会ったことありますかね?」

月奈が私にそう聞いてくる。


私は月奈の事を知っていても月奈は私の事を知らないんだよね。だって姿が変わってるもんね。


私は月奈にどう説明すれば良いかわからずに考えていた。すると月奈の方から話しかけてくれた。


「取り敢えず、家に上がっていってください。お茶ぐらいはお出しできますし、ここにいてもなんですから。」


私は言葉に詰まりながら月奈にお礼を言って家に上がらせてもらった。


「あ、ありがとうです」


「いえ、何も無いところですがゆっくりしていってくださいね」


私たちは部屋に上がらせてもらうとそこには何も変わらずに残っている見慣れた部屋があった。


「それでさっきのお話なんですが」

月奈がそう言うと、まだどう説明をするか決まってなかった私の体は思わずビクッとなった。


それを見ていたのかルーエが念話で話しかけてくれた。


「ご主人様、ここは男だった時のご主人様の知り合いという事で説明したらよろしいかと思います。」


私は何も思いつかなかったからルーエの言う通りに月奈に説明した。


すると、月奈は少し怪しいと思ったのかもしれないけど一応、信じてくれた。


「そうなんですね、でも兄は去年亡くなってしまったんです。」

月奈が悲しそうにそう言うと心苦しくなって急いで話の話題を変えた。


そして私たちはいろんな事を話していると時間が立っていてふと月奈の方からこんな事を言ってきた。


「もし、よろしければ今夜は泊まって行きませんか?」


泊まる場所が欲しかった私たちはぜひお願いしますとお願いをした。


「じゃあ、今日はゆっくりしていってください。それと、もうこんな時間ですしご飯を作りますね。」

そう言うと月奈は台所に向かっていった。


それを見ていたルーエも私も手伝って来ますね。といって月奈のあとをついて行ったので私はユキと一緒に待っていた。


そしてしばらくしていると、「できましたよ〜」と月奈とルーエが料理を運んで来てくれた。


「今日はハンバーグにしてみました〜 ルーエも手伝ってくれたので美味しく出来てますよ」


確かにそれは本当に美味しそうなハンバーグだった。


「それじゃあ食べましょうか」

月奈がそう言うと、私たちは椅子に座ってみんなでいただきますと言って料理を食べ始めた。


月奈とルーエが作ってくれたハンバーグはとても美味しくそして私にとっては懐かしい味だった。


料理を食べて終わる頃、月奈が急に私の方に手を伸ばしてきた。


「大丈夫ですか?」

いったい何について聞かれたのかわからなかったから月奈に聞き返した。


「何がですか?」と


すると、月奈が私の目の辺りを拭いてくれた。


「泣いてましたよ?もしかして料理が口に合いませんでしたか?」

月奈がそう言うと何故か私はいてもたってもいられなくなって皆にこう言った。


「あれ?なんでかな、料理はすごく美味しかったのに涙が止まらないや。」

私はそう言うとちょっと頭冷やしてくるね。と言って外に出た。


「なんでだろう? 月奈に会えて嬉しいはずなのに涙が止まんないや。」

私は、そう言いながら顔を擦って上を見上げるとそこには、綺麗な満月が顔を出していた


「月が綺麗だな〜 月を見てると自分がちっぽけに見えてくるよ」


私は独り言を呟きながらしばらく月を見ていた。


すると、後ろから声をかけられた。


「子供の頃に初めていった遊園地は楽しいかったね。」


「ほんとだね〜でもあの時、月奈は帰りたくないよって泣いて最後は苦労したんだっけな。」


私はそう答えてから少しおかしかったのに気がついた。


今、私は誰と話をして、なんて答えた?

そして私は、バッと後ろに振り返ってみるとそこには泣きそうな顔をした月奈がいた。


「やっぱり、お兄ちゃんなんだね?」

私は観念して本当の事を月奈に教えることにした。


「うん、そうだよ。こんな姿になっちゃったけどね。でも、いつから気づいてたの?」


「あった時は、雰囲気がすごい似てるなって思ってただけだけど話す時の仕草なんかも全く同じだったから怪しいなって思っててさっき、ルーエさんに聞いたら、ご主人様はあなたの大切な人ですよって教えてくれたから。」


「そっか、、ルーエになんでこんな事になったか聞いた?」


「ううん、聞いてないよ。」


「じゃあ、今から教えてあげるね。」

私は、月奈になんでこんな事になったかと今まであったことやどんな人がいたのかなど全部正直に話した。


「そんなことがあったんだ… じゃあお兄ちゃんはお姉ちゃんになっちゃったんだね。」


「うん、月奈は私のこんな姿は嫌い?」

私は、月奈にそう聞くと月奈は首をふった。


「ううん、たとえどんな姿になっても私のお兄ちゃんはお兄ちゃんだから」


「そっか、ありがとうね。」

そこからいろんな話をして私たちは家の中に戻った。

家の中に戻るとユキは既に寝ていた。


「ルーエさんとユキちゃんは私の部屋で寝てくださいね?」


「あれ?私はどうするの?」


「お兄ちゃん、いやお姉ちゃんは私と一緒に寝るよ?」

そう言い切った月奈だけど私は流石にと思って月奈に反論した。


「いや、流石に一緒に寝るのはまずいよ。だから私はソファーで寝るから月奈はベット使っていいよ」

すると、月奈は関係ないかのように言ってきた。


「お姉ちゃんの意見は関係ないの。それに私だってお姉ちゃんと寝たいんだから」

と少し、恥ずかしがりながらそういった。


そんなこんなとしていると時間が過ぎていき、結局押し切られた私は月奈と一緒に元自分の部屋のベットの中にいた。


「お兄ちゃん、おかえり。帰ってきてくれてありがとう。そして、あの時、守ってくれてありがとう」


「うん、私、いや俺も月奈を守れて良かった。」

月奈にそう言うと月奈は、嬉しそうにおやすみと言って眠った。


そして私は今さっき以降男だった時の言葉遣いが出ることはなく気づいたら夢の中だった。

さて今回で17話ですね。

なかなか今回も自分の中では面白くできたと思いますので楽しんでもらえたら嬉しいです。


それと、評価、感想なんかもしてもらえると嬉しいです。


それでは次回もお楽しみです

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