順風
第2話 順風
かんたはヤンチャでそのヤンチャなノリで授業を抜け出してみんなで騒いだり、ガラスを割ったり、更衣室でタバコをふかしたり、可愛い子の靴の匂いを嗅いだりして爆笑していた。
かんたの笑顔は魅力的だ。みんなを引き寄せる力もあるかんたに一緒にいた俺はすぐにヤンチャな友達を作ることができた。
楽しそうにしてるやつの隣にいるのは楽しいし、いろんな人が寄ってくる。だから、かんたは女にモテるし、男にも好かれる学校の人気者だ。
そんな奴の隣にいる俺はすぐに名も知れてまるで1年生の時からこの中学にいたような存在となっていた。
3年生になってみんなは勉強をしていい高校に入るために勉強をしていた。俺は勉強にちっとも興味ないのに、かんたと一緒にいるために同じ塾に入った。
部活をやったり楽しい暇つぶし程度に恋愛をしたりしたけどすべて味気なく時間が過ぎるのは早くあっという間に卒業。
かんたは頭がよかったので一緒の高校にはいけなかったけど、高校がちがくたって地元は一緒だからいつでもあえると2人で同じ髪の毛を茶色にして卒業式に出て最後の最後まで先生に怒られたりしたけど、人に怒られたりするのを恐れないで楽しさを最優先にするいいコンビだと担任には褒め言葉をもらい、地元は一緒でもやっぱり会える時間が中学より少なくなると知っているし、他の奴らにも抱きしめられるとやっぱり胸が熱くなり涙ぐんでしまうかんたを見て俺はぼんやりと立ちすくんでいた。