幼馴染が哲学にはまりました。
校庭に植えられている桜が、白の強いピンクから
独特の甘い匂いのする濃い緑に衣替えの最中。
新一年生がようやく学校に慣れ始める頃。
俺は放課後の学校で一人勉強に励んでいた。
要は俺にも高校受験をする年が回ってきたということだ。
さて、話は変わるが
頭がイカレテいる人間というものは少なからず存在する
モンスターペアレント、理不尽なクレーマー
スイーツ(笑)、なりきり厨とか言うのもいるらしい
そして、そこに俺がもう一人加えるとすると
「ねぇ、宇宙って言うのは何かもっと別のものによって動かされてると思わない?」
この女、笹川舞香
小さいころからほとんど変わらない顔をしていて、長めの茶髪を
ポニーテールとか言う結び方で結んでいる。
俺の幼馴染、と言えば聞こえはいいが要するにストーカーである
度々別のクラスの俺のところに来ては、自分の論理をぶつけるだけぶつけて帰ってしまう
図書室に逃げても、理科室に隠れても、さっさと帰ってもいつの間にかそこに居る。
最初は怖いくらいだったが、今ではもう慣れた。
「思わない」
今日の分の勉強を片づけるため
軽く流しながら、ノートに記号と数字で出来た答えを書き込んでいく
「なんで正幸は私の理論を一言で片づけちゃうかなぁ……」
栗原正幸、それが俺の名前だ。
このまえ階段から落ちて入院、死の瀬戸際だったらしいが
割とはやく退院したので良く覚えていない。
楽がしたいから家から一番近い高校を受験するため
クラスの中では割と真面目に勉強している方なのだが
見ての通り、度々邪魔が入るので集中できない。
「理論ってのは、証拠を探す仮の手がかりみたいなもんだろ?
ってことは証拠を見つけないといけない
見つける技術も時間も能力も無いのに俺の勉強の時間を削らないでくれ」
シャーペンの蓋を外し、全く使っていない消しゴムを外して芯を入れた。
「分かってるの? 私の言ってることが本当だったら世紀の大発見ってことよ?」
「お前みたいな発言をする人間が中学まで及んで来た
これがわかった時点ですでに世紀の大発見だ」
そして、さっさとシャーペンを走らせる。
「なんで分かんないかなぁ……」
舞香は早い話が変わり者
前にも、何回かオカルトっぽいものにはまっては俺に報告しに来た。
とりあえず怪しい薬を飲まされなかっただけ良しとするか
などと考えていると、思わず言葉が口を突いた。
「そもそも、もっと別のものって何だよ」
「受け流してるのかと思ったら結構話し聞いてるじゃない」
しまった、と思ったがここで反論するとロクな事が無い
そもそも、なんで今このタイミングで
哲学とか言う論理でしかないものにはまり始めたのか理解できない
やっても良いけど勝手に想像して
きっとそうなんだ、そうに違いない! って胸の中に留めといてくれよ……
思いつきでいちいち報告に来ないでくれ、などと言えるわけもなく
勉強半分論理半分で結果的にどちらも中途半端に覚えたもんだから
結果的にテストは中途半端、論理もそこそこ聞いてるからコイツが喜んで話しに来る。
完全に悪循環だ。
俺はさっさとテスト範囲を完璧にマスターするために再びペンを走らせた。
幸いにも二十分位黙っていたので、割とスムーズにペンが進む
黙っていると言うよりは、考え事をしているように見えなくもないが
そんなことを気にしている暇などない、とにかく終わらせる。頭の中にはそれしかない。
さらに五分、もう少しで一区切りというところで
時計をちらっと見てフゥと軽くため息をつく。
これが失敗だった。
「終わった? じゃあ、ちょっと考えがまとまったから聞いてほしいんだけど、いい?」
俺の記憶が正しければ、いや、確かに舞香は俺に話していいか尋ねた。
しかし、俺の拒否を待たずに勝手に話し始めた挙句
その後延々と宇宙ができる前、から連想ゲームで導き出されたと思われる。
時間だの
ブラックホールだの
宇宙の膨張だの
宇宙の隣にまた宇宙があって……
などという、俺にとっては果てしなくどうでもいい話を聞かされた。
聞き終わったころには
太陽が燃え尽きたように空が暗くなり、俺の精神もほぼ燃え尽きていた。
灰のように真っ白とはいかないが、燃えカスくらいにはなっているはずだ。
「で、どう思う?」
さっきからこれを七回聞いてくる
「どう思う?」
八回目
正直なところ、どう思うと聞かれても俺にはそんな知識も無く
こいつの話だって、ちょっと詳しい人に聞かせれば鼻で笑われるものだろう
そんなものにどう答えろと……
「ねぇ、どう思う?」
九回目
俺は燃え尽きていたこともあり
「まぁ、いいんじゃないか?」
適当に答えた。
今にして思えば第二の失敗はここだった。
「じゃあ、明日クラスで発表するから」
耳を疑った、いや、嘘であってほしいと一生のお願いとやらを行使したはずだった。
「な、なんだって?」
「明日、クラス会……全校放送で発表する」
クラス会から全校放送に範囲拡大したようだが、冗談だろ
こいつの行動力は何なんだ……何故にそんなに自分を信用できるのか全く分からない。
「え、いや、待て」
「何?」
「何じゃない、そんなことしても先生に怒られるのが関の山だろ」
「それでも私達は任務を遂行しないといけないのよ!」
左の手のひらで机をたたき、右手を握ってガッツポーズを俺に向けてきた。
アタックチャンスか? 一気にひっくり返すチャンスなわけか?
それはともかく「私達」ということは
つまり完全に俺もヘンテコ哲学倶楽部にぶち込まれている。
たった二人のヘンテコ倶楽部って……絶対に嫌だ。
「良いか? 根拠のない状態で発表してもただの発表だろ? 根拠を見つければ発見だろ? じゃあ根拠を見つけるためにじっくり穴が無いか考え直して、これだと思ったら覚悟を決めて根拠発見に踏み切り、根拠を見つけて発表した方が多くの人の心に残るってもんだろ?」
ナイス俺、俺は久々に心から喜んだ、これで明日発表することも恥をかくことも
うまくいけば、舞香はしばらく自問自答を続けて俺も勉強に励める。
「じゃあ正幸、手伝って」
しかし、そんな考えも一瞬で砕け散った。
それも、一番肝心な勉強に励める所だけピンポイントで吹っ飛ばされた。
その後、舞香が俺に言ったことを要約すると
「この理論は確実に合ってるに決まってる! じゃあ証拠を毎日放課後に一緒に探しましょう」
……冗談ではない。
このままでは家に近い高校どころか、どこの高校にも受からなくなる
これなら宇宙人、未来人、超能力者と一緒に
不思議でも探している方が何倍もましだろう。
何よりそっちの方が楽しそうだ。
いやいや、そんなことを言っている場合ではない
下手すれば夜な夜な「宇宙を動かしている何か」
などというアバウトで正体不明で
別に楽しくなさそうな放課後の活動をしなくてはならなくなる。
「待て、あのな「じゃあ、明日からね」
今度はさっきのナイスだった俺を恨みたくなった。
次の日の放課後
俺は休み時間にチョコチョコやっていた宿題を途中でやめて
さっさと帰ることにした。
が、そんなにうまくいくわけもなく
待ち伏せられ、捕まった。
まさか下駄箱の裏で待ち伏せられているとは気が付かなかった。
「じゃあ、まずは……これ読んで」
カバンから、それなりに厚さのある小説のような本を三冊出して俺に差し出した。
表紙には「宇宙の神秘」と書かれていて
その下に星座にいるような動物の絵が枠の中で騒いでいる。
「……なんだよこれ」
「決まってるでしょ? 宇宙がどんなふうに出来てるか現代科学で分かるだけのことを詰め込んだ本よ」
仮に、仮にだ、これを三冊全部読むとすると……経験上、五か月はかかる
勉強の時間を全て潰しても、二か月半弱といったところだろう
そんなに時間を削られては、たまったものではない。
「じゃあ、これ明日までに全部読んできてね」
「あ、明日ぁ?!」
俺の予想のはるかに上を行く一言に思わず叫ぶしかなかった。
下駄箱に手をかけているクラスメイトが、何事かとこっちを見てくるが
舞香は全く気にしていないようだ。
「正幸は勉強あるんでしょ? じゃあさっさと読んじゃって」
勉強云々の前に物理的に、一日で全部読めるか読めないかくらい分かってくれよ。
いきなりブラック企業に就職したような気分になってきた。
舞香は俺に押しつけるように本を三冊持たせると
「明日は本格的に調べるからねー!」
と叫びながら帰って行った。
何をどうすれば中学生が本格的に宇宙を動かす何かを見つけられると言うんだ。
教えて! 偉い人!
しかしここに立ちつくしていては時間がもったいない
俺は大急ぎで家に帰って勉強机の椅子に腰かけた。
途中だった所を晩飯までに終わらせようと意気込んで進めていると、携帯電話が鳴った。
シャーペンを置いて席を立ちながら電話を取り、開くと画面を見ずに通話ボタンを押して耳に当てる。
そして、そのまま部屋の外に出た。
どうも俺の部屋の扉の前が異常に電波の通りが良いらしい
冬は寒く夏は暑いが、電波が途中で切れて騒がれるよりはましだ。
今の時期だとそこまで寒くも暑くもない
「もしもし」
誰だよ全く……と思いながらも話しかける程度のトーンで電話に出た。
≪もしもし? 私よ私≫
「悪いが家に金は無いから振り込みは≪そんなことは良いの、本読んでる?≫
渾身のジョークがスルーされた、スベるより沁みる。
「ああ、読んでる」
そんな心の傷を抱えながらも、とりあえず答えておいた。
≪嘘でしょ≫
「なんでだよ、ちゃんと読んでるって」
≪だって、机の上に広がってるのノートじゃない≫
……え?
俺は扉のドアノブを回し、自分の部屋に入ると
携帯電話片手に開きっぱなしのノートを当然のように覗きこんでいる舞香がいた。
「メリーさんかお前は……」
最初はとても怖くなって、五日ほど眠ることすらできなかった。
俺は「第二問、間違ってるよ?」と警告する電話を耳から離し、電源を切って机の上に置いて
ノートを片づけ、窓のかぎを閉めているときに違和感を覚え舞香に尋ねた。
「って言うかここ二階だろ? どこから入ってきたんだよ」
舞香も携帯を畳んでポケットに突っ込むと
「ずっとそこのクローゼットに隠れてたのよ」
自慢げに、俺の部屋の壁に備え付けられている大きく開いた扉を指差していた。
もう何がしたいのか分からない、宇宙よりこいつの方が不思議なんじゃないかと思う。
「それより本、私もまだ読んでないんだから早く読んじゃってね」
自分も全部読めていないものを一日で三冊読めと他人に言える
この神経はどうやったら身に付けられるんだろう。
舞香は結局、俺に本の説明して
「しっかり読んでよね?」と念を押すと渋々帰って行った。
やれやれと思いながらも、ノートを閉じ
適当に一冊選んで中を読み始めた
次の日
「おはよう!」
「……おはよう」
舞香の普段の倍以上の挨拶に対し俺は眠そうな挨拶を返した。
「どうしたのよ」
「どうしたもこうしたも、お前が本読めって言うから……」
「全部読んだ?」
「無理に決まってるだろ、一冊全体の六分の一も読んでない」
「情けないわねぇ」
お前も全部読めてないくせに……
ついでに言うと、中身は神話だった。
全く科学的ではない、神様でも探すつもりなのかこの女は。
しかも、それなりにわかりやすく面白いのがまた悔しい。
今日の寝不足も、適当に読んでおけば良いはずだったあの本にのめり込んだ結果だ。
この日の授業も流れるように過ぎ去り
地獄の神様探しタイムがやってきた……
「じゃあ、正幸の意見を聞かせて?」
「……何の?」
「どこを探せば宇宙を動かす力の元が見つかると思う?」
そりゃあ宇宙だろ、と答えようとしたがちょっと待て
宇宙にあると知れば、まぁ、確証は無いが
あるんじゃないかと思えば
「一緒に宇宙に行こう」などと言い出すのではないかと不安がよぎる。
テレビで聞いただけでも宇宙飛行士に成れるのは、ほんの一握り。
まてまて、こいつの事だ、ロケット作ろうとか言いかねない
俺が返答に困っていると
「私は、烏瓜の丘にあると思うの」
舞香が先に意見を言った。
烏瓜の丘?
烏瓜の丘と言えば、山の途中にある出っ張った岩のようなもので
出っ張りが遠目に見ると烏瓜という植物に良く似ているんだとか。
この町にはビルなど無いので丘に登れば目の前を遮るものは無く
近くに街灯が無いので星が非常によく見える、と噂のスポットだ。
前に一度自殺、まあ未遂だったらしいが
そんなことがあったとか無かったとかで、自殺スポットになっては困るので
今はチェーンが引っ張ってあり、立ち入り禁止になっている。
「……そんなところに何があるんだよ、そもそも立ち入り禁止だろ?」
俺は確かに止めた、間違いない
なのに何故……
制服のまま烏瓜の丘に二人で体育座りで星を眺める何て言う状況になりえたんだろうか。
お互いに一言も喋らず、吸い込まれそうな星空を眺め
時折目をそらしては、また星を見直す。
そんなことを繰り返しながら、無理矢理引っ張られて
立ち入り禁止区域に座っていることを後悔していた。
その日からだっただろうか、一方的に宇宙を動かす何かはここから見えると決めつけ
困ったことに下校途中に烏瓜の丘に登ることが日課になってきてしまった。
幸か不幸か、それを始めてから何故かテストの成績が伸び始め
俺は座っているだけの静かな時間を
誰にも指図されずに星を眺めるこの時間を、拒む理由が無くなってきた。
初めてここにきてから一週間ほど経ち、相変わらず星を眺めていたとき
気が付いた。
左から観察するような視線を感じる……ような気がする。
俺も星を見ているわけだから、視界ギリギリに意識すれば
舞香の制服の色が確認できる程度の位置だが
何故か、こっちを見ているような気がしてならない。
「なぁ」
俺は顔は星を見たまま
話しかけるようにそう言ったはずなのだが、思いのほか動揺している。
「俺はちゃんと星見てるから、見張らなくて良いぞ」
気を使ってそう言ったはずなのだが、無言で背中を平手打ちされた。
「痛っ」
何故叩かれないといけないのか五分ほど自問自答していると
「ねぇ、何か無いの?」
唐突に聞かれた。
ここで慎重になるべきだったのだが
「え、何が? 痛っ!」
何故かまた叩かれた。
どうやら答えを間違えたらしい
「何でここに来たと思ってるの?」
「宇宙を動かす何かがここにあるって勝手に決めたのは舞香じゃなかったっけ?」
「ま、まぁそうだけど……」
妙におどおどしていると思いながらも
俺に何か奢らせようとしているのは良くわかった。
誕生日も、クリスマスも、チョコを貰った覚えが無いのにホワイトデーにまで
「ねぇ、何か無いの?」だ。
しかし……この時期に何かあったか?
誕生日は秋だし、ホワイトデーは過ぎた。
まさか、俺の知らないうちにまた女しか得しないようなイベントが創造された?
ここ最近勉強と舞香の哲学を聞くのが忙しくてニュースなど見ていなかった。
これはまずい、明日からどんな目で見られるか知れたものではない。
俺の脳みその中で導き出された結論は
正直に何があったのか知らなかったと謝って、最悪パフェを奢って
それでも許してもらえない覚悟をしておかなくてはならない。ということだ。
念のためもう一度脳みその中を漁って、最近イベントが無いことを再確認すると
「舞香……」
と切り出した。
舞香はピクっと動くと、じっと固まった。
「今日……何かイベントがあったっけ?」
気まずい空気が流れる……やっぱこんなこと聞くべきじゃなかった。
舞香は自分の前で腕を組むと、再び腕を解き
思い切り俺の背中を平手打ちした。
「痛っ」
今までの中で一番じゃないかと思うほど痛かったが
舞香はそんなこと気にせず
「……もういい」
ただそれだけ言って立ち上がり、帰ってしまった。
「お、おい、ちょっと待てって」
慌てて腰を上げ追いかけるが、走ったにも関わらず
結局舞香の姿を見失い追いつけなかった。
問題はこの後だ。
次の日、舞香が無断欠席した。
俺は授業が始まる直前に教室を飛び出し、烏瓜の丘へ向かって走った。
嫌な予感しかしなかった
昨日気が付くべきだったはずだ。
どう考えても、歩く速度で山を下って
走ってる俺から逃げられる訳が無い
どこかで迷った?
落ちた?
そうじゃないに決まってる
俺は烏瓜の丘にたどりつくまで
下をのぞいては自分の学校の制服と景色を照らし合わせ
居ない。ここでもない。違う。
そうやって機械のように舞香を探した。
しかし、制服と思われるものはゴミ以外特に何も無く
とうとう烏瓜の丘にたどりついてしまった。
ようやくそこで、今まで探していた見慣れている制服と後姿の女を発見した。
「ハァ……ハァ……こんなとこで……ハァ、何してんだよ……」
息が上がり、声がかすれ、視線は足元と目の前の制服を行き来している。
止まっているよりむしろ動いている方が楽なんじゃないかと思える状態で
見慣れた背中に話しかけた。
「遅い」
「……え?」
呼吸を整えながら舞香に聞き返す
「どれだけ待ったと思ってるの?!」
舞香は後ろを向いたまま、涙声で俺を怒鳴ってきた。
「え……ごめん」
「なんで正幸はいちいち鈍感なの? 走ってきたのに歩いてる私に追いつけない訳無いじゃない!」
「それはさっき俺も思った」
「……正幸の方が宇宙より不思議よ」
それはお前もだろ!
舞香は何度か深呼吸をして、息を整え
「でも、これで証明された」
そう呟いた。
「……何が?」
「仮説を立てて何度も見直して、間違いないと思ったから証拠を探すのに踏み切った。そして、証拠はあった」
自分で思い返すように、書いてあるものを読むように言葉にした。
舞香はこちらを向いてくれそうにないので、丁度昨日と同じ位置に座った。
そういえば、ここから青空を眺めるのは新鮮な感じがする。
「……宇宙がなんちゃらって言う、あれ?」
昨日と同じ気まずい空気だ。
苛立つ気持ちを抑えているのが隣だと良く分かる。
「……正幸は私のことどう思ってる?」
「何だ急に」
「覚悟を決めたの、そうやって根拠を見つけろって言ったのは正幸でしょ?」
まぁ、そうだけども……
「で、どう思ってるの?」
まぁ、結果を言えばここで俺はまたも答えを間違ったらしい
雷を落とすはずだった担任の先生が逆に心配するほど舞香は顔にビンタをくれたわけだ。
その後、俺と舞香はやや強引につき合うことになった訳で。
一応……やや強引につき合う、に至るまでを要約すると
本当にこんなのあるのかって言うくらいベタだった。
通学路が全く違うのに、パン加えた舞香にぶつかったり
二階から落ちてきて踏みつぶされたり、俺の下駄箱に山ほどの手紙を詰め込まれたり
もう何がしたいのか分からなかったくらいで
まぁ、そんな命がけのアピールもあり
校長先生に
「このままだと笹川さんが危ないからなんとかしてくれ」宣言をされたので今に至る。
衣替えの忙しい桜の葉がだんだんオレンジっぽい茶色に着替えている最中
急遽、舞香と同じ割とレベル高めの高校を目指すことにしたので
俺は今までの復習や、見落としが無いか再確認などを行っている……はずだった。
「ねぇ、ミステリーサークルって私達でも作れると思わない? 初めての共同作業よ!」
もう、勘弁してくれ……
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
グダグダでしたね、完全に何もかも中途半端になった感じですが
書いちゃったもんは仕方ありません
これ以上は現在の力量で改善は無理と判断しました。
もともと哲学的な彼女という広告を見て書いてみようかなと思ったりはしたのですが
流石にこれを出すわけにはいかないので今回はやめです。
それから、ここ表現的におかしい、誤字発見、ここもう少し掘り下げなさい、など
他にも一言ありましたら感想いただけると嬉しいです。