子鬼「かみなりさま 〜ぼくのおへそをとらないでください〜」
掲載日:2026/04/04
雨がザアザアと降って、
遠くでゴロゴロと音がします。
「あら、かみなりさまだわ。
おへそを取られてしまわないように
ちゃんとしまっておくのよ」
お母さんが教えてくれたので、
子鬼は虎のパンツを引っ張り上げました。
次第に雨は強くなり、
ゴロゴロという音も大きくなりました。
時折、ピカッと空が光ります。
お父さんが言っていました。
ピカッと光ってから
ゴロゴロと音が鳴るまで
3つ以上数えられたら
まだ遠いから大丈夫。
子鬼は何度も数を数えました。
ピカッ いち、に、さん、し
ピカッ いち、に、さん
ピカッ いち・・・
ゴロゴロピシャーーーン!!!!!
辺りが真っ白に光って
家がビリビリと震えました。
子鬼はびっくり仰天して
押入れに駆け込みました。
布団をおなかに押し当てて
ブルブルと震えます。
「かみなりさま、おへそを取らないでください
かみなりさま、おへそを取らないでください」
子鬼のかわいいでべそは
キュウキュウと
縮こまっているのでありました。
いつもは悩みの種の小さなでべそだけれど、
取られてしまっては困るのです。




