第2話 影の王国
王都の外縁。
霧が濃く立ち込め、
空気は冷たく湿っていた。
バルトとミレーヌ、
ランド、アラン、マーク、ギレン。
全員が剣や魔法を構え、
警戒を強める。
「ここから先は…
未知の領域だ」
バルトが低くつぶやく。
ミレーヌは肩を震わせながらも
決意を込める。
「でも、行くしかないわ。
世界を守るために」
霧の中に、
黒い影が揺れる。
巨大な気配が、
ゆっくりと近づく。
「奴らは…
王都に来る前に、
こちらを試す気だな」
ギレンが分析する。
ランドが剣を握り直す。
「どんな敵か
わからないけど、
後退はできない」
アランも頷き、
前へ一歩踏み出す。
黒い影は形を取り始める。
騎士団で見た使徒よりも
ずっと巨大で、
霧を操り、
人間の目では
捉えにくい。
マークが魔法陣を描き、
支援魔法で仲間を強化する。
「光と闇の戦いだ…
行くぞ!」
バルトが叫ぶ。
光の剣が影に突き刺さる。
しかし、霧がその刃を吸い込み、
形を保つ。
ミレーヌが光の盾を展開し、
影の攻撃を防ぐ。
「全員、連携を忘れるな!」
ギレンが叫ぶ。
影は手を伸ばすだけで
地面を割り、
衝撃波を発生させる。
ランドとアランが左右から
挟み撃ちを試みる。
だが、影は柔軟に動き、
攻撃をかわす。
「強い…
まるで意思を持っている」
マークがつぶやく。
バルトは剣を天に掲げ、
因果遮断の光を発動する。
影の動きが一瞬、鈍る。
ミレーヌが光を集中させ、
盾で包み込み、
敵の隙を作る。
「今だ!」
バルトが突進。
剣が影に深く刺さり、
黒い霧が破れ始める。
影は激しく震え、
怒りを示す。
「お前たち…
人間が…!」
声は低く、空間を震わせる。
しかし、バルトは動じず、
剣を振るい続ける。
ランドとアランも全力で攻撃。
マークが魔法で援護。
ギレンは戦況を解析し、
適切な補助を続ける。
影は再生しようとするが、
光と意志の力で抑え込まれる。
「やはり、力だけでは
世界は変えられない」
ギレンが冷静に言う。
「意思だ。仲間と信念が
力を凌駕する」
バルトは剣を深く突き刺し、
光の衝撃波が影を巻き上げる。
影はついに形を崩し、
霧となって消えていく。
全員が息を整え、
戦いの後を見渡す。
瓦礫の中から、
民の声が聞こえる。
「安全か…」
ミレーヌが胸を押さえ、
小さく息を吐く。
バルトは剣を握り直す。
「まだ、油断はできない」
世界にはまだ、
影の王国が存在する。
ギレンが頷き、
書物を抱えながら言う。
「次の戦いは、
王都そのものが舞台だ」
ランドとアランも剣を収め、
心を引き締める。
マークが空を見上げ、
小さく笑う。
「なら、俺たちの力で
立ち向かうしかないな」
バルトは剣を天に掲げ、
全員を見渡す。
「誰が来ても、
俺たちは守る」
王都の夜空に、
新たな戦いの影が
静かに忍び寄る。




