表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陰キャ、魔法学園で恋に課金中。このガチャ壊れてませんかね?  作者: 崖淵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/56

第50話 アキラ君との対決

私はシズカ=シュテファン。魔法が大好きな女の子よ。

今日の個人戦はアキラ君との対決だった。入学早々私に告白をしてきた男子だ。

軽いだけの男。当初の私の彼への評価はそれに尽きる。でも恐らく彼の本質はそれじゃない。

でも、私からだけでなくクラスメイト全員から彼は過小評価されていたと思うけど、ここにきて実力の一端を示し始めている。油断はできない相手だ。




――やった、これならいけるはず!


私はアキラ君への勝利を確信した。アキラ君の油断から先制攻撃を与えてそのまま魔法を連打して火力で押し切る。ちょっと卑怯だったかもしれないけど、彼の失礼な発言が悪いのよ。


しかも何よ!言うに事欠いて、私は外見に無頓着とか。そりゃ、クミコやユズリハに比べたら、してないも同然かもしれないけど、私だって私なりにオシャレしてるのよ!

それに胸が大きいとか男子はいいかもしれないけど、女の子には大きくてもコンプレックスなんだから。この無神経アキラ君め!


私の得意な魔法である複数の火の矢を同時に操り、私は次々とアキラ君に直撃させる。彼の魔法障壁はAクラスでも優秀な方だけど、私の魔法障壁破壊に特化したフレイムランスの前では形なしね。

火の矢の魔法を直前で変化させた攻撃も、アキラ君の意表を付けたようで全弾直撃させられた。Aクラスでも魔法の防御能力に関しては、かなり上位のレベルにあるアキラ君を手玉にとれたのはかなり自信になるわね。うふふ、ちょっとは胸のつかえがとれたわ。


さぁ、トドメよ。デートは置いといて、失礼なアキラ君。覚悟しなさい!


――ハートブレイクインパクトォォ!!!


アキラ君にトドメを刺すべく火の矢の魔法3連打を撃った瞬間に、彼からカウンター気味というかヤケっぱち気味の闇魔法が飛んでくる!


うっ、これはマズイ。


私は懸命に魔法障壁を張るけど、闇魔法にはあまり効果がないことがこれまでの研究で分かっている。でも無いよりはマシなのと、まだ研究中だけど、魔法障壁に色を加えると少しは効果が上がる。


しかし、彼の闇魔法はノーマルな闇の矢ではなく、彼のオリジナル魔法。私の魔法障壁を難無く貫通し、そのまま私に直撃する。


「きゃあああっ。」


一桁順位のグリフィスさんさえ軽々と打ち倒したその闇魔法は、私の胸のあたりで次々と連鎖的に黒い爆発を起こし、私のお気に入りのローブをズタズタに引き裂いた。そしてそのままバチバチと爆ぜながら私を打ち倒そうとする。懸命に黒い爆発と相殺するように魔法力をそこに込めていく。でもあまりの痛みに意識が飛びそうよ。


結果的に、私はなんとか耐えきることができた。これも闇魔法の研究の成果だろう。普通の魔法障壁では、私も倒れていただろうから。


「あーあ、でもローブがボロボロ。アキラ君ってば全くもってエッチなんだから。」



ローブの胸の部分は、爆発の連鎖で布地が全く残っておらず、乙女の胸が完全に露出してしまっている。砂埃が舞っている間に、手とローブの残った部分で隠しているので、観客には見られていないが、もしアキラに意識があったらバッチリ見られていただろう。

舞い上がっていた砂埃が収まりつつある中、胸元を押さえながら観客席を一瞥し、誰にも見られていないことを確認してホッとした。


「エッチなアキラ君にとっては、とても惜しいことをしたわね。」


恐らく意識を失い強制的に闘技場を退去させられたアキラ君に私はそう呟くと、闘技場をあとにした。


「まぁでもデートのことは考えてあげてもいいかしら。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ