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陰キャ、魔法学園で恋に課金中。このガチャ壊れてませんかね?  作者: 崖淵


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第37話 レイラとデート

ということで、レイラとのデートになった。


「で、どこに連れて行ってくれるんだい?」


「ぐぬぬ…こういうのは事前に言っておいてくれれば…」


「おおお?事前に言っておいたら、素晴らしいデートプランを組んでくれてたって事か?なら、来週からは期待できるってことだな。」


「…ごめんなさい。さっきの発言は無かったことに。」


「まぁ、アキラだからしゃあないな。で、どうする?」


「ううーん。ま、魔導映画館とかどうですか?」


「おっ、意外とデートっぽい選択きたな。で、何の映画?」


「…レイラの見たい映画で。」


「まぁ下調べする時間がなかったから無理も無いけど、せめて現地で一緒に決めないかくらいは言って欲しいところだな。」


「ぐっ、次からは善処します。」


じゃあ、映画館いこうかと僕は二、三歩進んだけど、レイラがついてこない?

あれ?やっぱり僕とのデートは嫌なのかな?


「レイラ、どうしたの?」


「アキラー、右手が寂しいなぁ。私って誰かの推進力がないと進めないかもー?」


といってレイラはあからさまににやにやとしながら、右手が虚空を掴むような仕草を繰り返している。


てっ、てっ、手を繋げですと!?

途端に顔が真っ赤になる。


「ほれほれー?」


レイラは自分の右手をちらっちらっと見ながら僕をにやにやと見ている。


くぁwせdrftgyふじこlp!?

落ち着け、落ち着くんだ。


「ええと、レイラさん。ぼ、僕らは確かにデートでありますが、友達同士でデートをする際には、てっ、手は繋がないのではないでしょうか。」


「あー、そうかぁ。アキラは私と手を繋ぎたくないのかぁ。残念だなー。」


あんまり残念そうに聞こえないんですが、何でですかね。


「まぁ、一理あるか。しょうがない。アキラ、腰に手をあてろ。」


ん?こう?僕は腰に手を当てた。


「ほいっ。」


レイラは僕の腰に当てた手を取るとがっちりと引き寄せて腕を組んだ。


「ほら、手をつなぐのがダメでも、これなら良いだろ?やっとデートっぽくなったな。」


僕はレイラと腕を組んでしまった!う、腕にアレが当たってるんですけど!…と言いたいけど、でも所詮ビキニタイプの金属製だから堅いんだけどね。


でもね、正面から見ても魅力的な装備なんだけど、横に並ぶとまた違うんだよ!上からみるとこれまた絶妙な角度で…!何が違うって具体的な説明を書くと僕の頭がオーバーヒートするから省くけど、横からとは違うのだよ!横からとは!

こうやって大人の階段を一歩ずつ上がっていくんだろうなぁ。

ああ、僕も一歩大人の階段を上ってしまったよ。


「アキラ?」


「あ、はい。僕は見てません。」


「私は何も言っていないが?というか、それだけがっつり見ておいて見てないは無いと思うんだ。」


「あ、いや、まぁ、その、なんというか言葉の綾と申しますか…」


「アキラに胸を見られるのは嫌ではないけど、今日は折角のデートなんだから私の顔を見て欲しいんだけど。」


と、レイラは人差し指を僕のあごにあてると少し力をいれて僕の目線をレイラの目線に合わせられた。こ、これは、あの、伝説の、『あごくいっ』なのでは!?

しかもなんかレイラのいい香りがする…ふわぁぁぁぁ。頭の中身がどこかに飛んでいくようだ。

僕はなんだかふわふわといい気分になって目を瞑ってしまった。

そしてなぜか無意識に突き出される僕のくちびる。



「カシャッ」


…カシャッ?ん、あれ?僕は今何をしているんだ?

思わず目を開けると、そこにはジト目のレイラがいた。


「アキラは…手を繋ぐのは恥ずかしくても、友人とはキスをするんだな。へー。」


なるほどなるほどと言いながら、レイラの手には魔導写真機が握られていた。それって最近出たポータブルなめちゃんこ高価なやつじゃないですか。さすが豪商であるマッケロ商会の娘さんって設定ですかね。

というか…もしかして…今の僕の顔撮っちゃいました?


レイラはその魔導写真機を覗き込んで、「おーよく撮れてる撮れてる。」って声が聞こえるの。…僕、もうおムコに行けない。


「アキラ、これ明日の朝、1-Aの黒板に貼っておいていいか?」


「なんでもしますので、それだけはご勘弁を」


「なんでも?」


「なんでも。」


「むふふー、それはいいな。じゃあこれは私の心の中に封印しておこう。」


僕としては、できれば心の中からも消し去って欲しいんですけどね。

そんなこんなで二人で腕を組んで魔導映画館の前まで来た。誰にも見られてないよね?ってきょろきょろしていたら、レイラにジト目された。


「さーて、今は何を上映してるのかなぁ?お。レイラ、これなんてどう?『グールのはらわた』とか。」


「…アキラ、女の子との初めてのデートで随分とヘビィなホラーを勧めてくるんだな。私のことをなんだと思っているんだ?」


「え?ダメだった?僕アンデットの処理得意だし、毎週末いつも二人でスケルトンがメインだけど、ゾンビも倒してるし、これでいいかなって。」


それを聞くと、こめかみを指でつまむレイラ。


「いや、まぁ、確かにそうだけどな。でももうちょっとデートらしいのを見ないか?」


結局、二人で恋愛物の映画を見たんだけど、終わった時にレイラはすっごく感動したって言ってた。でも僕はいつの間にか眠ってしまっていたんだよなぁ。

上映が終わった後、僕はレイラにほっぺをつんつんされて起こされたんだ。

寝ちゃったことを全く責める様子も無くて、かわいい寝顔だなって言われて恥じ入るばかりだったんだけど。


でもね、デートが終わりの帰り道に、「アキラの前途は多難だな」って言われちゃった。


「ショック!やっぱり映画館で寝ちゃったから?」


「本心からそれだけだと思ってるなら、アキラはある意味大物だと思うぞ。」


えっ、そうなの?「いや、褒めてないが」

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