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陰キャ、魔法学園で恋に課金中。このガチャ壊れてませんかね?  作者: 崖淵


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第29話 ダンジョン演習(第四週)

金曜日を迎えた。ダンジョン演習の日だ。

今週も|学園による無作為な抽選の《作者がダイス振った》結果、今日の僕のパーティーは


序列2位:タクヤ シシドウ(聖騎士)

イケメン三人衆のエース格。クラスのリーダーでもある。とにかく良い奴で僕とも仲が良い。


序列7位:スギゾウ マウバレイ(斥候、中衛、男性)

イケメン三人衆の二人目。軽い。先週のダンジョン演習で一緒になる。女盗賊アンを口説いてそのままお持ち帰り。でも一夜で破局。


序列14位:ハンス バウアー(槌戦士 男性)

初登場。ハンマーブンブン振り回すのが好きな細マッチョ。クラス内の特定の派閥には属さない。


序列19位:大盾戦士貴族様(盾戦士 マリュウカの取り巻き)

先々週のダンジョン演習で一緒に。途中で戦意喪失する。マリュウカの取り巻き女性の一人


序列23位:モブ風さん(魔法使い 女性)

モブな風魔法使いさん。


と僕アキラ(僧侶)の6人だ。


正直タクヤ君がいて、マウバレイ君という一級品の斥候がいる時点でもう勝ち確定だと思う。しかも前衛三人中衛二人後衛一人という完璧なバランス。作戦会議ブリーフィングでもタクヤがパーティーリーダーにすんなりと収まり、職バランスも完璧なので特に話し合う事もなく、早速学園ダンジョン内へ。


第五階層の中ボス部屋もあっさり。僕もゴブリンをメイスで2匹撲殺する事に成功。ちょっと成長を実感できた。しかし、一方で先週と先々週の苦労は何だったのかと言いたい。


第六階層、第七階層もすんなり突破して第八階層へ。とそんな時にタクヤ君が僕に話し掛けてきた。


「久しぶりにアキラと組めたな。」


「そうだっけ?言ってもダンジョン演習が始まった週に組んでるんだから、3週ぶりでしょ。確率的にはむしろ多い方じゃない?」


「まぁ、そうなんだけどさ。でもアキラはこの3週間で目に見えて見違えたんじゃないか?さっきも中ボス部屋でゴブリン2匹倒してたし。」


「うんって言いたいところだけど、あれタクヤ君が上手く補助してくれてたよね。まぁ、もちろん感謝こそすれど非難するつもりは全くないけどね。」


「あはは、バレたか。でも以前のアキラだったらそれすら気付かなかっただろう?それ含めても成長だと思うぜ。」


「まぁ、そう言ってくれると正直嬉しいけど、タクヤ君は以前から重箱の隅をつつくどころかひっくり返してでも僕を褒めてくれてたからなぁ。額面通りに受け取りづらいよ。」


「あはは、確かにそういう事もあったかもしれないけど、今は本気で褒めてるんだぜ。しかも先週先々週とパーティーリーダーを務めて、苦しいパーティーを上手く成功に導いたらしいじゃないか。聞いてるぜ。」


それを聞いて僕は苦笑するしかない。


「うーん、正直こんなに見事にパーティーをまとめてるタクヤ君に言われてもねぇ。」


「ああ、それは違うぞ。確かにこのパーティーは上手くいっているが、それは俺のパーティーリーダーとしての能力じゃない。俺個人の実力に因るところが大きい。」


サラっとすごい事言うなぁ。僕は苦笑するしかない。


「じゃあ、結局タクヤ君の力じゃないかとアキラは言うかもしれないが、これは大きな違いなんだ。今はまだ敵も味方も弱いからどうとでもなっているが、この先俺のパーティーリーダーとしての資質が問われる場面は何度も出てくるだろう。その時、俺は真にパーティーリーダーとして活躍できるかは未知数だぜ。」


「そうかな?タクヤ君なら普通に上手くやりそうな気もするけどね。」


「ありがとう、俺もそうありたいと思っているぜ。だけどな、そこをいくともうアキラはそういう苦しい場面でも勤め上げられる事が証明されていると言える。だから現時点ではパーティーリーダーとしては俺よりアキラは結果を出しているんだぜ。」


『もちろんアキラに負けるつもりはないけどな』とタクヤ君


「そんな事言われてもなぁ、僕としてはどちらかというと個人として強くなりたいし。というか、むしろまた重箱ひっくり返されて褒められてる気分だよ。」


『アハハハハ』とタクヤ君は笑いながら僕の肩をぽんぽんと叩く。『そういえば…』と僕はちょっと気になっていたことを聞くことにした。


「クミコにアプローチするって言ってたけど、どうなったか聞いても良いもの?」


「あー、あれかぁ。やっぱりアキラは気になるか?」


とちょっとだけ探るような目で僕をみるタクヤ君。僕はそれに対して動揺なんてしてないよ?という風にさらっと見つめ返した…つもり。


「ふーん?

まぁ予想通りというかなかなか仲良し三人組クサナギさんとシズカさん全体のガードが堅くてなぁ。デート以前にランチに誘ったりカフェに誘ったりしてるけど、なかなかいい返事をもらえないぜ。」


そこにちょっとほっとする僕がいた事は否定できない。


「でも、やっと今度カフェする約束できたんだぜ。まぁ3対3で人気のカフェを予約してかつおごりだけどな。」


「そんな事、週末にはよくその6人でダンジョン潜ってるんだから、それとそんなに代わりはないんじゃないの?ダンジョン終わりにその6人でご飯食べに行くでしょ?」


「まぁな。でもなダンジョンの日以外にはいくら誘っても断られていたんだぜ。だからこれは大きな一歩だと思ってる。というかそう思いたい。」


とそこでマウバレイ君から合図があったので、タクヤ君は前に戻っていった。


そんなもんなのかな。

しかし、相変わらずタクヤ君は謎に僕を評価してくれる。本当に前世で僕は彼に善行を施したんじゃないだろうか。


結局、全てにおいてバランスのとれたこのパーティーは第九階層まで到達した。

現時点での第九階層踏破はかなり良い結果でチーム全員がまず3点を獲得。

今回は可もなく不可もなくと言った感じだったので加点無しで合計3点だった。うーん、ピンチの方が稼げるんだろうか。それもちょっと嫌だけど。


[ダンジョン探索4/10終了:合計13点]

[個人戦4/10終了:合計7点]

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