表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/4

一話

 突然、村が襲われました。鉄の箱に乗った耳短族たちです。


 ブゥ~ブンブン、ブゥ~~~~~ブゥ~~~~パン!パンパラ~パンパン♪


 鉄の化け物は、

 聞いたことの無い鳴声を発し。


 その背中に乗っている耳短族は、

 鉄の魔法杖から、雷を発し。


 エルフの戦士達を・・・殺しました。


 パン!パン!パン!パン!


『おら、おら、爆走団豪乱土!参上!女と金を寄越しやがれ!!!』


『金はやる!女はやらない!失せろ!』


『はあ?じゃあ、村を消毒しちゃうぞ!火炎放射器隊!家を燃やせ!女をあぶり出せ!』


『馬鹿、止めろ!森で火炎魔法は禁忌だ!』


『ヒャッハー』


 ボオオオオオオーーーーーーー!


『ルフィール様!火の周りが早いです!』

『チィ、火事になるなら言えよ!ずらかるぞ!』


 パン!


 見たこともない。金槌に似た魔法具をお父様に向け。お父様は、額から血を流し。死にました・・・・


 その後、女達は、火事に紛れて、何とか貴国まで逃げて来られました。


 もう、森はありません。


 どうか、悪魔を、金髪混じりの黒髪と黒目の悪魔の討伐に、この森人も参加させて下さい!


 私たちは魔法をよく使えます!


「どうか!耳短族の王よ!」


 必死のエルフの姫の言上を、王は、静かに首を振りながら、残念そうに言う。


「エリーザ殿・・・それは、軍事チートと呼ばれる化け物だ。誰も勝てない。

 既に、我国一番の騎士、エドモンドも見えない鉄ツブテで・・・ルフィールに討ち取られた。

 我国一番の冒険者、疾風の双剣使いゾロも頭目ルフィールと一騎打ちして、負けたのだ・・・我国は、金を渡して、和睦する流れだ」


「そ・・そんな。でも、でも、貴国は、勇者召喚を行い。戦う準備をされていると聞きました!勇者様ならその悪魔を倒せるのではないですか?」


「・・・それは無理なのだ。勇者召喚は女神様の意思に基づいて、異世界から勇者を召喚する。来られたのは・・・余よりも老齢な方なのだ・・」


 ☆城中庭


 中庭では、杖を持っている一人の老人が、老メイドと話をしていた。

 この国に異世界召喚された勇者、吉田米太郎である。


「儂はのう。今年でな。70歳じゃ。まさか、70歳で異世界召喚されるとは思わなかったぞ。孫と話をしたくてのう。アニメをみていたのじゃ」


「まあ、まあ、勇者様、コンブ紅茶でものみなされ」


「スマホでのう、活躍しようとおもったがのう。持って来てなくてのう。いつもなくすから、ヒモをつけて、居間においておったのじゃ」


「まあ、まあ、大変ですわね」


 その時、この国の姫が、米太郎を呼びに来た。


「おじいちゃ~~~~ん。・・・違う、勇者様、お食事でございますわ~」


「あれ、さっき、食べた・・・いや、アンリ婆さんとの話が面白くてのう」


 ・・・


「お味は如何ですか?」

「オーガニックじゃのう。美味しいのじゃ!」

「まあ、それは良かったですわ」


 ・・・私は第一王女フレデリカ、今、この国は建国以来の危機を迎えていますの。

 異世界人が転移してきましたの。軍事チートですわ。

 我国の一番の騎士、私の婚約者を倒し、我国一番の冒険者も簡単に討ち取ったのですわ・・・

 見えない鉄ツブテを放ち。馬よりも早い鉄の箱の背中に乗って、手がつけられませんの。


 そして、勇者召喚をしましたのよ。そしたら、コメタロウ様がいらっしゃったわ。

 ご老人よ。魔法も使えませんと分って

 皆は落胆しましたの。

 でも、お呼びしたのは私たち。せめて、客人として歓待しようと決めましたの。


「ところでの~アニメでやっていたのじゃが、儂は、どうして呼ばれたのかのう~魔王やドラゴンを倒すためじゃないのかのう?」


「いえ、コメタロウ様がいらっしゃるだけで、民は安心しますわ。どうか、客人としていつまでもいらっしゃって下さいませ」


「そうかのう~、儂はただの爺さんじゃがのう」


「・・・そんなことございませんわ」


 その時、メイドが王女を呼びに来た。


 トントン

「陛下がお呼びでございます」


 ☆王宮謁見の間


 謁見の間には、爆走団豪乱土の使者が二人来ていた。手には銃を持っている。


「フレデリカよ・・すまぬ。嫁に行ってくれ・・」


 ・・・ええ、分っていましたわ。ルフィール・・・様ですわね。私の婚約者エドモンドを殺した憎い敵・・・グスン。


「陛下・・畏まりましたわ」


「グヒヒヒヒィ、ええ女だ。ルフィール様も喜ぶでしょう。これで、爆走団が、この国を守ってやる」


「私が、嫁げば、暴虐を止めてくれると言うのですか?」


「いや、ルフィール様が王子になり。やがて、この国の王になる。

ここに逃げ込んだエルフも寄越してもらおう。それと取りあえず小遣いに、大金貨10000枚を寄越しな」


「何と、話が違う!暴虐をしないとの約束では?」


「俺たちが持っているこのじゅうって奴は、ここにいるお前らを皆殺しに出来るぜ・・・」


 その時、米太郎が、いつのまにか、謁見の間に入っていた。

 使者は爺さんなので、脅威に思わない。無視をするが、

 構わずに、米太郎は話しかけた。


「あの~儂の孫はどこにいったのかのう~」


「はあ、知るか。もう、あっちに行け」


「何じゃとー今、モウロクジジと言ったか!」


 米太郎は杖、仕込み杖から、サヤを抜き。手首を返すだけの動作で、使者の首を切断した。


 パスン!


 コロン。


「ヒィ、何だ、お前、ジュウ、え、」


 パスン!


 次は、もう一人の使者の右腕を斬った。


「ギャアアアアア、俺たちに何かしたら、こっちは軍事チートがついているぞ・・・・うわ、血が、血が」


「フン、止血の方法も知らんのかのう。主には少ししゃべってもらうからのう」


 米太郎は、右腕の根元を押さえ、メイドに布を持って来るように言いつける。


「ギャア、イタい、イタい!」


「緊縛止血じゃ。少し、黙っておれ」


 ・・・お、お終いだ。勇者殿が少々強くたって、あの軍事チートに勝てる道理がない。


 王は膝を付いた。


「これで、戦じゃのう」

「勇者殿、なんていうことをしたのだ・・」


「儂の言うことを良く聞くのじゃ。攻略法はあるのじゃ。鉄の箱は、飛べないのだ!」


「「「何と」」」

「あの、飛龍の助走より早く走れるのに?!」


「それに、鉄の箱は、燃えるのじゃ!」


「「「何と」」」

「鉄なのにか?!」


「そうじゃ。例外もあるがのう・・それに、もう一つ、おまけで、鉄のツブテを防ぐ方法があるのじゃ!」

「「「何と!」」」

「我国の鎧を簡単に通したのに?」


 王は決断した。このままルフィールの言うことを聞いていたら、国は滅びると薄々分っていた。


「話だけでも、いや、もう、勇者殿の言う通りにするぞ!勇者殿を将軍に任じる!」


「「「オオオオオーーーーー」」」


 この時、始めて、ルフィールに国が襲われて以来、城に活気が沸いた。


「軍議じゃ。それに、城中の空の麦袋と、働き手を集めるのじゃ!男も女もじゃ」




最後までお読み頂き有難うございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ