スパークラー
のたりのたり 波音だけが聞こえる
閑散な田舎の町の暗い浜辺
そんな浜辺で一人で座り、
冷めた息を吹いても
応えはなにもない
誰もいないことを知っているけど
誰もこないことを知っているけど
何度も周りを見回してから
わけもなくみすぼらしい僕のポケットから
ガサガサ気を付けて出し、火をつける
大きい闇の中ではすごくすぼらしく
今でも消えそうだけど
大きい闇の中では一番明るく光っているから
さみしい僕の心の中で、その光だけを切に
一番明るく、きれいだけど、同時に燃えて消えていく
嬉しがるべきか、悲しがるべきか 迷い迷い
一人でただその光だけをぼうっと眺める