親友の家の子になりたかった話
親友の家のお話です。
その家は粋な家族でして。
よく親友の家の子になれたらいいのになーと思っていました。
ある日のことです。
親友がお母さんに「1万円貸して~。必ず返すから」
「またそんなこと言ってー。返すあてもないでしょ?」
「おとんから借りてでも返すから~」
「じゃあ、お父さんから借りてきなさい」
親友は渋々お父さんの所に行きます。
「おとん1万円貸してくれへん?」
「おとうさんそんなお金持ってへんよー。ミミかクーに借りたら?」
親友の家には2匹の猫の家族がいます。おわかりでしょうがミミとクーと言います。
(※妹さんもいるのですが割愛します)
さらに渋々ですが猫たちのところへ親友が向かいます。
「ミミちゃん。お金かしてくれへんかな~」近くにいたミミに声を掛けます。
「み~」と鳴いてミミは離れていきます。
仕方なく親友は残されたクーに声をかけます。
「クーお金かしてくれへんかな~?」
「みゃ~」と鳴いてクーが近寄ってきます。
クーは両目が見えないので呼ばれると体を擦り付けてくる習性があります。
「クーだけやな。俺のことわかってくれるのは……」
クーは近寄ってきて親友に体を擦りつけました。
カサカサと音を立てて更に一生懸命に体を擦りつけます。
友人はその紙を抜き取り家族に聞こえるような大きな声でクーに話しかけました。
「クーありがとうな。この1万円は大事に使うからな」
しばらくの間、仕事をしたクーのご飯はグレードアップしていました。
さっそくの感想が来ました。
ありがとうございます。
誰がお金を貸してくれたのかな?
ちゃんと返せたのかな?
この2つの疑問が残ったままになっていますね。
一つ目だけお答えしておきますね。
猫にもらうように告げた人が犯人ですね。
あとで返したかは問題ですね。
そもそもオトンに借りて返すという無法っぷり。
次回この返却に関するお話を書くことにします。
次回は落ち無しですけどね。
2018/08/20追記◇第二弾公開いたしました◇
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