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ファントム

作者: フランク大宰

君は僕の話にはうんざりしていることだろう。

 いいさ、僕だって君の「国内漁獲量の推移」についての、論文を2分で読み終えたのだから。


 桜が咲いた。早うちに花弁は遠くに飛ばされて、アスファルトの歩道を汚く汚すだろう。

 僕らだって同じだろ?

人生は明日にでも終わる。これで君への性的衝動ともおさらばだ。脂ぎった小太りの中年にならずにもすんだ。

 晴々しいよ、本当に。

ただ君の魔に飲み込まれた人生があったかもしれないと思うと少々悲しいね。

何故君は僕を喰わなかったの?

いいや、既に君は僕を食い散らかした、えぐれた心はもとには戻らない。

 えっ?キモいだって?

勘弁してくれたまえよ、人生が終わるのに何で格好つけなきゃならないんだい。

「愛しい人よ、永遠に心の中に」なんて言う文章でも書けってか?

そんな言葉は桜と一緒に枯れてしまったよ。

今僕の頭の中には美しいフランクオーシャンのメロディーが流れているだけなんだ。



Mr U:人類は今日崩壊したようですね?

Mis O:ええ、一瞬でね。

Mr U :いくらでもやりようが在ったとは思いませんか?

Mis O:さぁーね。本当に鬱々しい生き物だったわ、彼ら。

居なくなって当人達も満足なことでしょう。


 ・宇宙の永遠の膨張について考えた事はあるかい?

願わくば僕らも膨らみに含まれていたいと思うよ。

個人的な意見だけどね。

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