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始まりの始まり
プロローグ
この景色は慣れない。
田舎に引っ越してきた私は不満だらけだった。
都会から来た私は今年から通う中学校を見て愕然とした。私立だと聞いていた学校なのに、何年も建て直されてない校舎。
まさかこんな学校に通うなんて…
私の父は、ある会社の社長で、母は、有名なファッションデザイナーなので、私はお嬢様として育った。
家にはメイドがいて、家事などは任せている。
しかし、父の仕事の都合で田舎に引っ越してきた。でも、都会のような高級マンションはあるはずもなく、今はショッピングモールがあったと言う敷地に家を建てた。
私は、新しく行く塾に向かうため、田んぼ道を歩いていると、ドンッと誰かにぶつかった。背が高い男の人だった。
「すいませんっ」
私の苦手なチャラ男だった。
男の人は、急いでいるのか、足ばやに去っていった。