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魔法少女登場?!

八雲:「あの?誰かいますか?」


決して周りに人が居ないわけではない。

ただ、時間を止めたように微動だにしないだけだ。


八雲:「やっぱりこれは夢なのかも...」


きっと目が覚めたら女の子になっていった所から全部夢に違いない。

ネットで服を買ったり、配達の応対をしたりとえらくリアルな気がするけど、これは夢だ。


八雲:「そうと決まれば、家に帰って寝よう!

目を覚ませばきっと全部元通りになってるはず。」


せっかくの夢だし、走りながら家まで帰ろう。

現実の自分じゃ命にかかわるような危険な行為だ、今だけは楽しませてもらおうかな...


ドーーーーーン!


八雲:「何事?」


ちょうど公園の前を通りかかったタイミングで地響きとともに重厚な音が聞こえる。


八雲:「行ってみるしかなないか...」


公園におそるおそる入っていく。


八雲:「あれ?誰もいない。

たしかこのあたりから聞こえてきたはずなんだけど...」


そう呟いて何気なく空を見る。


八雲:「あれは何だろう。」


小さな丸が見える。

なんだろう徐々に大きくなっているような...


八雲:「やばい...」


その場から必死で駆け出す。


ドーーーーーン!


すさまじい衝撃に襲われ体が吹き飛ぶ。

隕石でも落ちてきたのか。


八雲:「かはっ!」


公園の時計台の柱にぶつかる。

全身に激痛が走り、呼吸が止まる。


八雲:「もとの体だったら死んでいたな」


いや、もとの体どころか普通の人間なら命にかかわる衝撃だろう。


八雲:「あれ?思ったほどひどい怪我はしていない?」


体を見回しても大した怪我はしていないみたいだ。

若いって素晴らしいってことなのかな?

回復力が凄まじすぎないか?

そうだ、隕石はどうなったんだろう...


八雲:「隕石っていうよりも鉄球?

なんでこんな物が空から落ちてきたんだろう。」


綺麗な球状の黒鉄がそこにあった。

大砲の弾、まるでそんな感じだ。


?:「みぃ~つけたたぁ~」

どす黒い声が響き渡る。


八雲:「うわっ!」


黒い球体に顔のような凹凸ができて、口らしき突起部分が動いている。


?:「ふっ!」


口から何かを飛ばしてくる。

鉄球だ、だめだ直撃する。


?:「アクアブラスト!」


鉄球に向けて水の塊が飛んできて鉄球の軌道がずれる。


?:「間一髪だった...

大丈夫?」


後ろから青いドレスのような服をきた少女が現れる。

髪の毛まで青く、今の自分の姿と同年代くらいだろうか?


八雲:「あ、ありがとう。

助かったよ。」


?:「早く変身しないとまた攻撃がくるよ。」


八雲:「変身ってなに?」


?:「もしかして初めて?

それじゃあ、あっちの陰に隠れてて!」


情けない話だけど、とりあえず影に隠れて様子を伺わせてもらう。

黒い鉄球は次から次へと鉄球を発射している。

けれど少女は人間離れした身体能力でかわし、鉄球の前に到達する。


?:「アクアブレード!」


少女の手に水が集まり剣の形になる。

そしてそれを鉄球の本体に振りかざす。


黒い鉄球:「ガァーーーーーー!」

すさまじい悲鳴を上げて鉄球が真っ二つに切断される。


切断された鉄球は光の粒子になって消えていく。

うん、これはやっぱり夢だ。

いやあの時の激痛はどう考えても現実だ。

もはや理解の追いつかないことが次から次へと起こっていく。






?:「大丈夫だった?」

現実逃避していいる私に近づいて声をかけてくる少女。


八雲:「さっきと雰囲気が違うような。」


青いドレスを着ていたはずが普段着になっている。

それに髪の毛の色も黒くなっている。


?:「あぁこれはね変身を解いたからだよ。

それにほら周りを見て。」


八雲:「あ、動いてる。」


さっきまで時間が止まったように動かなかった世界が動き出している。


?:「私は魔法少女の一条雫。

あなたは?」


八雲:「私は寺島...」


そうだ八雲って名前は女の子っぽくないな...

どうしよう適当な偽名を名乗るかな?


八雨:「私は寺島八雨。」


雫:「八雨ちゃんか...

変わった名前だね。

あ、そうだ八雨ちゃんはこういうペンダント持ってない?」

そう言ってペンダントを見せてくる。


八雨:「あ!あのペンダントに似てる。」


造形は異なるが使われている石があのペンダントにそっくりだ。


八雨:「前に拾ったペンダントに似てるけど、無くしてしまって...」


雫:「多分無くしたんじゃないよ。

こううまく伝えられないけど、ペンダントの形とかを意識してみて。」


八雨:「う~ん、年のせいかボケてきたかな...

詳しい形状が思い出せない。」


雫:「八雨ちゃんなんかおばあちゃんみたいなこと言ってる。」


八雨:「そ、そんなことないですわよ。」

ごまかそうとして変な口調になる。


八雨:「う~ん、思い出せ。」

若者らしさを証明するためにも必死で試行を巡らせる。


雫:「八雨ちゃん、ほらこれ。」


いつの間にか目の前にペンダントが浮いている。


八雨:「あれ無くしたと思ってたのなんで?」


雫:「多分、八雨ちゃんは無意識に魔法少女になったんだよ。」


定年退職後は穏やかな人生を送るはずが、どうしてでしょうか魔法少女になったらしいです。

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