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乙女ゲームの世界に転生したが、悪役令嬢がチート過ぎて諦めました。でも攻略開始です!  作者: ゆうき
第1章 魔法学校入学編(ここから学園モノが始まります)
4/13

授業が開始したら意識高い系どSさんに狙われました。でも、攻略は進めます!

予定よりもちょっとだけ文字数多くなりましたが、兎も角投稿させていただきます!

この世界は一つの大きな大陸と大小様々な島、そして海からなっており、世界の果てに辿り着いた者はいないと言われています。


世界にも大陸にも名前はなく、女神がこの世界を作ったと同時に全てが存在した、と女神さまを信仰する十字聖教は位置づけています。


この世界で唯一の神である女神さまにも名前はなく、創生の女神、全能の女神と人々から語られる存在で、時折その御業を現世に顕せてくれるのです。


例えば、魔王を討伐させるため勇者に聖剣を授けたり、現存する三大大国には王権を神授したりしています。


その三大大国の一つであるフランディル王国は千年以上の歴史を持ち、唯一王族の血が変わっていない、とされています。


ここまでくると胡散臭い話になってしまいますが、今私が受けている歴史の授業ではさもそれが本当かのように語られています。


前世の日本も王族の血筋は二千年以上続いてますよ、と事実として伝えられておりますし、神の子孫が治めていると歴史で習いました。


それが本当かどうかなんて調べようがありませんから、そういう物だと思っておいた方が幸いなのです。


どこの世界に行っても同じなんだなぁ、と思いつつ、授業を聞いておりますが、これが中々退屈で眠らないようにするのに現在必死なのです。


そもそもですね、この程度の教養はど田舎の村人だった私でも知っているのだから全員知っていた当たり前だと思うのです。


それを態々もう一度教えようとしているのはどういうことなのでしょう?


逆にそちらの方が気になります。


地域によってはもしかして教え方に差があるのでしょうか?


兎も角そちらが気になりだしましたので、そのことを調べることにしました。


「と、いう事なのですがルビナスさん、どう思いますか?」


「授業中に話しかけないでよ」


「言葉使いが乱れてますよ」


「くっ、授業中は静かになさっては?」


「はい、よくできました。流石ルビーちゃんなのです。可愛いのです」


「なっ、あなたね!」


「ルビナスさん、どうかなさいましたか?」


「な、なんでもありません」


「そうですか、授業中は静かにしてくださいね」


「はい、申し訳ありません」


「それで、どう思われますか、ルビナスさん?」


「・・・」


「ルビナスさん?」


「・・・」


「ルビーちゃん?」


「話しかけないでちょうだい」


あらら、ルビーちゃんが拗ねちゃいましたね。


あまりにも可愛いからとちょっとかまい過ぎたのかもしれませんね、反省なのです。


でも、拗ねたルビーちゃんもきゃわいいのです!


さて、では聞く相手(ターゲット)を右のルビーちゃんから左のチェルシーさんに変えてみましょう。


「チェルシーさん、どう思われます?」


「え?何がですか、リスティナさん?」


「ルビナスさんの可愛さについてです」


「ええ!?」


「ちょっと、あなた何言い出すのよ」


「あ、ルビナスさんが可愛いのは当たり前でした。そうではなく、この授業についてでした。これぐらいの内容でしたらすでに習われていませんか?」


「くっ、無視ですって」


「ルビナスさん、あとでいっぱい語り合いましょうね」


「嫌ですわよ」


「またまたぁ。本当にツンデレさんですね、ルビーちゃんは」


「何よそれっ!?」


「あ、確かに可愛いかもしれません」


「ですよね、ルビーちゃんは可愛いのです!」


うふふふふ、やっぱりルビーちゃんの可愛さは本物だったようですね。


ダグル男爵令嬢であるチェルシーさんにも伝わるぐらいですから、相当なのです!


でも、チェルシーさんも可愛さでは負けてないのですよ!


「あ、あなたたちね!」


「ルビナスさん、リスティナさん、チェルシーさん。静かにできないなら退室していただいて結構ですよ?」


「「「申し訳ありません」」」


「まあ、確かにこの授業内容でしたら集中できないのも仕方ありませんね。少し先のところを勉強いたしましょうか。ルビナスさんさん、このフランディル王国とエディンバラ帝国との関係性を歴史を紐解いて説明してください」


「はい。元は創生の女神さまより王権を神授されし神聖ランディン帝国であった大国が、今から500年ほど前に分裂してできたのがフランディル王国とエディンバラ帝国ですわ。ともに正当後継を主張し、長きに渡り戦争を繰り返しております」


「その通りです、よく勉強されておりますね。では、チェルシーさん。分裂に至った経緯をお話しください」


「は、はい。若き皇帝が病死され、その後発生した帝位継承問題が発端になり王太子がフランディル王国を作り、帝弟がエディンバラ帝国を作りました」


「チェルシーさんもよく勉強されていますね。それではリスティナさん。なぜ両国はその存在を認められているのでしょうか?」


なぜか知りませんが私にだけ難しい問題をぶつけられました。


表向きの回答としては十字聖教が王権神授を両国に対して認めたからとなるのですが、正直これも政治的取引が両国と十字聖教とで行われたからに過ぎないと思います。


十字聖教では聖女と呼ばれる神の声を聴ける巫女が代々引き継がれていて、新しい国家が誕生したときに神がその国を認めるかどうかを判断し続けているのです。


ですが、実際には神の声を聴けるほどレベルの高い巫女は中々誕生しないので、国の施政者と信者を集めたい十字聖教とが政治的なやり取りをして認めているのが現状なのです。


なぜ私がそんなことを知っているかといえば、この世界、乙女ゲームの設定でそうなっているからです。


とはいえ、本来こんなことを知っているのは王族や上位貴族、十字聖教のトップ陣だけでしょうから平民である私が知りえない情報。


だから無難な答えとして女神さまが認めたから、正解だったりします。


なので、そう答えようとしましたら、なぜか横やりが入りました。


「もちろん創生の女神さまがお認めになったからですよ。ただし、どちらが世界最古の国家である神聖ランディン帝国の正当後継国家かは定められておりませんが」


「ラビリオさん、流石は十字聖教の御子ですね、良いお答えかと。ただし、リスティナさんへの質問だったのですよ」


「それは失礼しました、マリアンヌ先生。宗教絡みの事でしたからつい口を挟みました。中々難しい問題だったようですから」


その横やりを入れていたのは教皇の御子であるラビリオ・ヴァレンタインさんでした。


攻略対象であるこの美少年は、聖職者なのにドSという少々困った性格で、銀縁眼鏡のクールさんなのです。


今回見たいに宗教関係の事で絡んでくるのですが、イベントのほとんどがヒロインを軽くいじめる様な対応をしてきて反応を楽しむという正直お近づきになりたくない危ない人なのです。


ゲームではラビリオルートに入るとヒロインがM化していくというちょっとドン引きモノの展開も存在し、コンプリートのためとはいえやり込みました。


え?ほら、可愛い美少女がSぽい人にいじられるシチュエーションも萌えるじゃないですか。


当然の如く全てのCGはコンプリートしちゃいましたよ!


だって可愛いは正義ですから!


あ、なんかこちらを見てちょっとどや顔してますが、彼には興味ありませんので無視です、無視。


「ちなみにリスティナさんはどう思われますか?」


「はい、ラビリオさんがおっしゃった事も真実だと思いますが、他に答えとしましては歴史ではないかと」


「ええ、良い答えですね。記憶と記録が積み重なって周りが認識した結果、その存在が認められているとも言えますね。歴史の授業としては満点の回答だと思いますよ、リスティナさん」


「ありがとうございます、マリアンヌ先生」


五百年以上も続く国家を認めないって普通ありえませんからね。


それに先生は歴史を紐解いてとルビーちゃんに言っていたのですから、先生が欲しかった答えは歴史に決まってるのです。


それをどや顔で宗教的観点だけで答えるなんて甘いと思いますよ、ラビリオくん?


そのラビリオさんですが、現在私を憎々しげに睨んでおりますが、何度も言っているように興味ありませんからさらっと無視してルビーちゃんとチェルシーさんを愛でておりますよ。


ああ、やっぱり二人はぷりてぃなのです!むはー!





歴史の授業も終わり休憩時間となったのですが、この学園の休憩時間は30分もあるのでそれはもうびっくりなのです。


前世の知識がある私からするとこれだけ長い休憩は逆にダメなのでは?と思ってしまいますが、貴族が通う学校ですからその辺りはかなり緩くできているようです。


何せ授業が終了したと同時にお付きの従事さんたちが中位以上の貴族方々のところへ移動してお茶を入れ始めるのですから。


そういえば言っていませんでしたが、教室の後方にはお付きの方が待機できる小部屋が用意されておりまして、簡単な台所のようなスペースまで存在します。


学校に何し来てるんだこいつら?と思われても仕方がない光景が広がっているのですが、どうやら貴族さまというのはそういう人種のようなのです。


などと語りだすとこの教室の至る所でお茶会が開かれているイメージが出てくるかもしれませんが、このクラスには中位以上の貴族は3人しかいませんので三ヵ所のみとなっています。


その方たちをご紹介いたしますね。


まずは王族の血族である公爵家の三男さまで、ゲームの攻略対象である第二王子シャルル・フランディル殿下の側近候補の男性です。


この方、ゲームではほんのチョイ役でしか登場しない上に背景の一部としかCGには出てきませんから正直どんな人か覚えておりません。


元々男性に興味がないというのもありますが、設定上だけなら上位貴族でかなり恵まれた方なのでしょうがあまりにも扱いが雑だった可哀相な人です。


キャラクターボイスもありませんでしたからね。


ちなみに攻略対象である公爵家嫡子さんとは違い妾の子らしく、リアルでも扱いが軽いという本当に可哀相な方なのです。


嫡子さんの側近ではなく、シャルル殿下の側近という理由がその辺りにあるのかもしれませんね。


次は悪役令嬢の一人であるミレディさんの従妹にあたるヤクトワルト伯爵家の次男さんでして、この方の役どころがよくわかりません。


なにせゲームでは一切登場しませんでしたし、ヤクトワルト伯爵家が実は三家も存在していたなどとゲームに存在しない設定だからなのです。


伯爵家当主を頂点とした家系で、その子供たちが政治、軍事、経済の部門に分かれてそれぞれ家を形成しているそうです。


なおミレディさんは軍事を司る家系の長女、従妹さんは経済を司る家系の次男だそうです。


ゲームですとミレディさんの印象が強く、台詞からもヤクトワルト家は騎士家系だと勘違いしていましたが、実際にはこういう設定だったようです。


うーん、もしかするとミレディさんがこのクラスではなく他のクラスという理由がこの三男さんにあるのかもしれませんね。


後で詳しく調べてみようと思います。


だって、ミレディさんとも仲良くなって姉妹の契りを交わしたいじゃないですか!


ああ、早くあの猪突猛進ぶりが可愛いミレディさんのきー、覚えてなさい!が聞きたいのです!


さてさて最後の貴族さんですが、ダンデライオン伯爵家嫡子であるゲームの攻略対象だった方です。


私は全然興味ないですから詳しく話すつもりが全くないのですが、ミレディさんとの関係がありますので、少しだけお話ししておきます。


武力一辺倒の脳筋戦闘馬鹿、この一言に尽きます。


ある意味ミレディさんとお似合いな方なのですが、体育の成績を上げていると絡んできて勝負を挑んでくるイベントが発生するのです。


そしてイベントで勝たないまでもそれなりに健闘してしまうとその後もイベントが発生し続けてしまう、ちょっとストーカーぽいところがあるワイルド系美少年なのです。


そんな彼の名前はダン・ダンデライオンさんでして、これを聞いた時に適当過ぎる名前の付け方に創生の女神(クリエイター)さんに小一時間ほどお話がしたくなりました。


しかもも渾名が獅子公ですよ、獅子公。


ダンデライオンはライオンの一種じゃなくてタンポポなのですが、なぜか獅子公と呼ばれているのです。


まあ、どうでも良い話でしたね。


さて、なぜ平民である私がこんな事を色々知っているかと言いますと、前世の知識、ゲーム世界の知識を有しているだけではなく、仲良くなったチェルシーさんから色々聞いたからなのです。


「チェルシーさん、私は平民ですがよろしかったらお友達になっていただけませんか?」


「こちらこそお願いします、リスティナさん」


「ありがとうございます、チェルシーさん。貴族の方って失礼ですけど平民を見下している方ばっかりだと思っていましたが、チェルシーさんは違うようで安心しました」


「私の家は一応貴族ですけど男爵ですから相当下位ですし、暮らしぶりはそれほど裕福じゃないのですよ。その、恐らくですけどルビナスさんのところよりも下かもしれません」


「ルビナスさんのお家は王家御用達ですから中位貴族の方たちと同じぐらいかもしれませんね。ルビナスさんもお上品ですし」


「あ、私もそれは思いました」


「エスティナさん、どうしたのかしら、急に私を持ち上げて。まさか何か企んでいるとでも言うの、あなたは?」


「ルビナスさん、言葉使いが乱れていますよ」


「くっ。そのチェルシーさん、私の家は確かにお金があるのかもしれませんがそれは代々のパティシエである祖父や父が努力した成果です。私の成果ではありませんわ」


「まあ、チェルシーさん、謙遜なさって。やっぱりお家の教育も良いのでしょうね。よろしければ私とお友達になっていただけませんか?」


「はい、喜んで」


「これで私たち三人はお友達関係ですね」


「「え?」」


「あれ?リスティナさんとルビナスさんはお友達ではなかったのですか?」


「ただのルームメイトでしてよ、チェルシーさん」


「仲の良い姉と妹の関係なのですよ、チェルシーさん」


「ええっ、そうなのですか!?」


「ちょっ、あなた、まだ言ってるの、それ!?」


「あ、チェルシーさん、お願いがあるのですが」


「また無視ね!無視するのね!」


「な、何でしょうか?」


「私の妹になってくださらない?そしてチェルシーちゃんって呼んで良いでしょうか?あとリーナお姉ちゃんと呼んでくださらないでしょうか?」


「ええっ!?ちょ、と、それはどういう意味ですか!?」


「だってチェルシーちゃん、小動物みたいな雰囲気があるからとっても可愛いんですもの!もう、ぜひお持ち帰りしたいぐらいなのです!」


「ちょっと良いかな、君」


「ど、ど、ど、ど、どう言う意味ですか!?」


「ああ、この娘もターゲットだったのね、やっぱり」


「ああ、その怯えた表情と仕草がとてもきゃわいいのです!むはー!」


「ひゃぁっ!?ル、ルビナスさん、どういう人なんですか、リスティナさんは!?」


「ちょっと頭が可笑しい、というよりも怖い子よ。あと諦めた方が良いかもしれないわ、なにせ理不尽だし」


「ちょ、ちょっとルビナスさん、なんで絶望したような表情しているんですか!?もしかして何かあったんですか!私もされちゃうんですか!」


「なあ、聞いているのか君?」


「・・・むはー!」


「「ひぃっ!?」」


ああ、ルビーちゃんもチェルシーちゃんも可愛くて仕方がないのです!


二人して抱き合って震えている仕草を見ていると、もう辛抱がたまら無くなってきました!


これはぜひ、部屋にお持ち帰りして愛でるしかありません。


よし、授業なんて受けずにそうしましょう。


「無視し続けるとは失礼だろう?」


と、決意したとところで、先ほどから横で立っている誰かが止めてきました。


私の野望を邪魔するとはどこのゴミなのでしょうか。


ちゃんと掃除しなくてはいけないようですね。


掃除用具はどこにあるのでしょうか?


「おい、どこを見ているんだ、君は?」


「箒と塵取りを探しているのですよ」


「なぜだい?」


「大きなゴミが落ちていますから掃除しようと思いまして」


「ゴミ?どこに落ちているのだ?」


「うーん、掃除は専用の方がなさるようですね。ところで何か御用でしょうか?チェルシーさんですか?ルビナスさんですか?」


「いや、君にだ」


そのゴミですがよく見てみたら十字聖教教皇の御子であるラビリオ・ヴァレンタインさんでした。


ゴミはあなたです、と言わなくて正解だったようですね。


そもそも人をゴミと表現するのが間違いだった気がしますし、要反省なのです。


今度、母に叱って頂きましょう。


ぷりぷり怒るお母さんは可愛いので、私にはご褒美なのです!


あ、これでは反省になりませんね、自重しましょう。


「はあ、私ですか、ラビリオさん」


「ああ、君にだ、リスティナくん。先ほどの礼をしようと思ってね、ぜひ一度詳しく話をしたいのだが今日の放課後時間を取ってくれないか?」


御子さんの言葉に教室が沈黙の妖精さんに支配され、とても静かになりました。


私の真横で抱き合って震えていたルビーちゃんとチェルシーちゃんも口をえ?と言わんばかりに開けてますし、他の生徒たちも同じような感じなのです。


この御子さんは貴族ではありませんがある意味貴族以上、どちらかと言えば王族に近い立場の方です。


なにせ世界で一番信仰されている宗教のトップの子息ですからね。


そんな彼が平民の美少女に声を掛けただけでも注目するし、あまつさえ時間外に合う約束まで取り付けたのですから。


取り付けたと言いましたのは、相手が御子さんですから王族や上位貴族の子でもない限り断るはずがありませんからね。


「あ、お礼とか結構ですよ。それに私は午後から用事がありますので、無理なのですよ」


「なっ!?」


だが、断る!とばかりに私は拒否させていただきました。


王命だったらいざ知らず、私は別に十字聖教の信者でもありませんから断りを入れても問題ないのです、たぶん。


一応、俗世の階級が関係ないとされている学園内ですから表向きは生徒全員同学年であれば平等となっていますしね。


ですがやっぱりご本人もまさか断れると思っていなかったのか、絶句して固まっております。


他の、私たちを見ていたクラスメイトたちもまさか断るとは思っていなかったらしく、何やってるんだあいつはみたいな目で見てきます。


うん、思いっきり目立ってますね。


そもそもですね、なぜこの御子さんとのイベントが発生しているのでしょうか?


その辺りが疑問ですし、それよりも男性に興味ありませんからのーさんきゅーなのですよ。


「リ、リスティナさん、私との約束でしたら別の日でも」


「ふむ、悪いがそうしてもらえるか、ルビナス嬢」


「はい、私は喜んで」


「いえ、今日はお買い物に行きますよ、ルビナスさん、私と。あ、チェルシーさんもご一緒します?」


「ええっ!?私も巻き込むのですか!?」


「なんで断っちゃうのよ、あなたは!?」


「巻き込むだなんて、お友達ですもの、仲間外れにしたくないだけですよ。あと、ルビナスさんとのお約束ですから当然ですよ」


「「ええっ!?」」


「ぼ、僕を馬鹿にしているのか、君は!」


「馬鹿になどしていませんよ、ラビリオさん。そもそも私は男性が苦手なのです。ですからまずあなたとお二人で会うという行為をしたくない、とは思っておりますが」


「な、なんだと!神に仕える僕が婦女子に何かするとでも言うのか!君は教会を敵に回したいのか!」


あ、うん、そうでしたそうでした。


この方十字聖教の偉い人だというプライドが高い人で、ヒロインにその辺りを打ち砕かれて落ち込むけど優しさに触れて好きになっていくとかいうルートなのでした。


危ない危ない、このままではラビリオルートに突入しかねませんから回避しないといけないですね。


なにせこのルートでは悪役令嬢は絡んできませんから突入するメリットは一切ないのです。


「仕方ありませんね。ルビナスさん、チェルシーさん、今日の放課後の同行者が増えても構いませんか?」


「え、行くの決定だったの!?」


「私やっぱり巻き込まれてる!?」


「私は君と話がしたいのだが」


「今十分話をしていると思うのですが。あと私は男性が苦手と申したはずですよ?」


「くっ、分かった。それで手を打とう。では、放課後だぞ!放課後だからな!」


「と、いう事になりましたので、コブ付きですが楽しみましょうね、ルビーちゃん、チェルシーさん!」


「くっ、断れないわ、ラビリオさまも絡んでいたら」


「うう、どうしましょう、お父さま」


余計なのが増えましたがルビーちゃんだけじゃなくチェルシーちゃんとももっと仲良くなる機会が得られました。


これは私に流れが来ていると思って良いかもしれませんね、やっふー!





みんな大好き魔法のお時間ですよ!


と、言いたいところなのですが、いきなり魔法を使う訳ではなく、基礎知識的なお勉強から開始なのだそうです。


私の場合はゲーム設定知識と母からの教育でほとんど知っているのですが、他の平民の皆さんは詳しくは知らないようなのです。


何せ私が住んでいた村でも魔法が使えたのは母と私だけでしたし、それだけ魔法使いの人口が少ないのです。


そういう訳でして、魔法があるし、魔法は便利だし、魔法は凄い、という事だけはこの世界の住人全員知っている事なのですが、詳しい原理やどういう事ができるというのが分からないのです。


ああ、もちろん王侯貴族の方やルビーちゃんのような富豪の令嬢であれば幼少からの教育で知っているでしょう。


ですが国策として優秀な魔法使いを増やしたいこの国は少しでも才能ある子には惜しみない援助をする、ようするに教育をしっかり施すということなのです。


魔力って何ですか?というような根本的なものはそこにあるエネルギーです、程度の知識で大丈夫なので省きますが、こういう事を起こしたいというイメージに魔力を載せれば魔法が使えます。


ただし、このイメージするというのが大変難しく、それを補うために呪文の詠唱とキーワードとなる魔法名を唱えるという行為が発生します。


なので、呪文と魔法名さえ知っていれば、魔法を使える才能のある人ならば誰でも魔法は使えちゃうのです。


ですが、ここでまたまた出てくる才能という壁が問題でして、そもそも魔力を扱えるのにも才能が左右されますし、各種魔法に対する才能の有無も大きく関係してくるのです。


例えば私が得意としている治療魔法ですが、才能が高い人なら王級や上級の魔法が扱えるようになるのですが、低いと中級や下級、無いとなれば治療魔法が発動しない、となります。


この才能の有無は生まれ持ったモノとされており、努力では決して覆らないそうです。


努力とは要するにレベルを上げるという行為になるのですが、これらが関係するのはあくまでも魔力量や威力の増加や新しい魔法を覚えれるといった事にのみ関係してきます。


才能の有無で差は出てしまいますが、努力をするしないでやれる事に幅が出る、と思って頂ければ良いかと思います。


このような内容から始まった授業ですが、そのまま流れでどのような魔法の種類が存在するかも教えて貰いました。


基本分類と呼ばれる5つの項目がありまして攻撃魔法、防御魔法、補助魔法、治療魔法、特殊魔法に分かれます。


あとは属性分類と呼ばれるものがあり、火を扱う火魔法というような分け方です。


これらは火、水、地、風、光、闇、氷、雷などの自然現象を元にした魔法の分類になりまして、ロールプレイングゲームにありがちなものですね。


ゲームの登場人物の特徴で説明したシャルル殿下の光魔法を例に出して説明しますと、光魔法と言ってもやれる事は光の矢を放つ攻撃魔法や光の盾で攻撃を防ぐ防御魔法、光で辺りを照らす特殊魔法と光魔法でも色々できてしまいます。


シャルル殿下は才能豊かな方ですから、攻撃魔法や防御魔法、特殊魔法に才能がありますのでこの3種類の光魔法を使い熟せるのですが、同じ光魔法の使い手でも才能が低い方ですと攻撃魔法しか使えないとなってしまうのです。


そもそも複数の属性を持っている方というのは稀な存在ですし、基本分類を5つとも使える方は大変珍しいのです。


なお、ゲームでの登場人物では風と闇と氷と雷の属性を持ち、全ての基本分類を扱えるローズお姉さまと、全ての属性を持ち、全ての基本分類を扱えるヒロインしか登場しません。


あ、ヒロインは才能はありますが、属性については最初は水だけでして後はイベントをこなしていかないと他の属性が使えないとなっております。


ちなみに私はゲームと同じイベントこそこなしていませんが、幼少期に水以外の火と地と風と光は扱えるようになっています。


だって火魔法が使えないと火を熾すのが大変でしたし、地魔法が使えないとお母さん人形を作るのが大変でしたし、風が扱えないと髪を乾かすのが大変でしたし、光魔法が使えないと日焼け止めが大変でしたし、それはもうがんばっちゃったのです。


「以上までが魔法の基本知識になります。そろそろ良い時間ですね。次回からはいよいよ実際に魔法を扱って頂きますが、魔法の発動体である指輪を忘れずに身に着けておいてください」


あ、指輪の事を忘れていました。


グリンベルト魔法学園へ入学した際に全員に配られる指輪は魔法の品でして、魔力をイメージに乗せやすくする効果があるとても貴重なものなのです。


もちろんこの指輪がなくとも魔法は発動できますが、身に着けているだけで魔法の発動速度や効果が目に見えて上がるという素晴らしいものなのです。


本来、この手の発動体と呼ばれるものは大変高価でして、平民では購入することができないようなお値段になっております。


しかもこの学園の生徒である証も兼ねてますから、もし失くしてしまうとそれはもう大変な罰を課せられてしまう指輪だったりします。


だからでしょうね、ゲームではイベントの一環として悪役令嬢たちから指輪を狙われてしまうことが乱発します。


例えば入浴中に部屋に侵入されて盗まれてしまうですとか、決闘によって賭けの対象になったりですとか、それはもう、色々な形でヒロインから奪おうとします。


これらのイベントが発生した場合、失敗しますといきなりバッドエンドになってしまいますから中々に取り扱いが難しい品だったりするのです。


ですから私は絶対に盗られないように対策しているのです。


「そういえばリスティナは指輪をはめてないわね。どこに置いているの?」


「ルビナスさん、また口調が。あ、もしかして私の妹になるというOKサインなのですか?」


「違うわよ!どうしてそうなるのよ、もう!そうじゃなくて、あなたに丁寧に接するのが馬鹿らしくなっただけよ」


「じゃあ、リーナって呼んでくださいね、ルビーちゃん!」


「呼ばないし、呼ばないでよ!」


「もう、わがままですね」


「くっ、私がおかしいの?ねえ、私がおかしいの!?」


「いえ、ルビナスさんはおかしくありませんよ。きゃわいいのです!」


「ああ、もう!」


「本当にリスティナさんとルビナスさんは仲良しですね」


「仲良しなのです!」


「違いますわ!」


「あ、もちろんチェルシーさんとも仲良しなのです!」


「またね、また私の主張は無視なのね!」


「うふふふ。こんなに早くお友達ができるとは思ってませんでした、私。あ、それでどこに指輪を身に着けているのですか?」


「そ、そうよ、それが聞きかったのよ」


「身に着けていませんが、ちゃんと持ってますよ。はい、このように」


「え?今どこから出したのよ?手品みたいな出し方しないで教えてよ」


「え?今のってまさか?」


「手品ではありませんよ、ルビナスさん。収納魔法を使って所持しているだけなのです」


「「えええええ!?」」


あ、そういえば収納魔法ってかなり特殊でしたね。


あまり迂闊に見せびらかす物ではなかった気がします、またまた反省です。


「あ、やっぱり手品なのです」


「「どっちよ(ですか)!?」」


ルビーちゃんとチェルシーさんは仲良しさんですね、息ぴったりなのです。


このままアイドルユニットとしてデビューして欲しいのです、可愛いですから絶対売れると思いますよ。


でも、売れちゃうと中々会えなくなっちゃいますからこのまま私と仲良くしていてもらった方がいいですね。


だって、きゃわいい二人を愛でたいですから!むはー!

お読みくださってありがとうございました。


テンポ良くを意識しておりましたが、こうなりました。

私ごときではこれが限界だったのでしょう、次回の私に期待しておきます!

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