表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迅雷のイシュバーン ~転生した悪役貴族は覇道を目指す (悠々自適にスロ―ライフを送りたいだけなのだが!)~  作者: ねこまじん
1部 転生した悪役貴族 3章 生贄イベント

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/207

エピローグ

翌日。いつもの習慣で朝早く起きる。

ラズリーもセフィリアもまだ起きてはいないようだった。

セフィリアは昨日からずっと寝ているが、息はあるようなので、問題はないだろう。


俺はラズリーとセフィリアを起こさないように、いつものランニングに向かい、帰って来たところで、メイドから3人分の朝食を受け取った。


水風呂にさっと入った後で、二人を起こしに向かう。

ちなみに、ラズリーとセフィリアには同じ部屋を割り当てていた。


「起きているか?」

ガチャッとドアを開けるが、二人ともまだ寝ているようだった。


「おい、起きろ、ラズリー、セフィリア。」

俺は二人を起こすことにする。


「う・・・ん。あと少し・・・。」

ラズリーが寝ぼけまなこで言う。―少し可愛らしい。


「おい、朝だぞ。」

ゆっさゆっさ。どことは言わないが、揺れるくらいのちょうどいいサイズである。眼福である。よきかな、よきかな。


「ん。・・・おはよ。イシュバーン。」

ラズリーが先に起きた。ここまではいい。


今日はさすがに昨日から寝ているセフィリアを起こす必要があるだろう。


「おい、セフィリア。起きろ。」

ゆっさゆっさ。眼福が許されるのはラズリーまでだ。セフィリアのそれを見ないように注意して体を揺する。


「はっ!」

―なんか凄い起き方をした。



ちなみに、ラズリーは館にあった寝間着に着替えさせたが、セフィリアはまだ着替えてはいない。


不思議なことに、何故かは知らないが、館に女物の着替えと下着があったのだ。前の住人の趣味が特殊なものでなくてよかった。


「あれは・・・。あれはどうしました!?」

セフィリアがこちらに聞いてくる。


「ラズリー、説明を頼む。俺はたまたま通りがかりにお前たちが倒れているのを見ただけだ。それでこの館に一旦(いったん)案内したにすぎん。」


「・・・分かったわ。」

ラズリーが頷く。


「それじゃあ、俺は朝飯の準備をしてくるよ。」

扉を開けて、二人の部屋を後にした。



しばらくすると、二人が階段から降りてくる。


「おはよう、イシュバーン。」


「・・・おはようございます。イシュバーン。」


「おはよう。二人とも。飯の準備はできているぞ。さっさと食って学院に向かおう。」


ラズリーがどういう風にセフィリアに言ったかは知らないが、上手く説明できていることを願おう。


「・・・イシュバーン。もしかすると、貴方には後で公爵家までご足労願うことになるかもしれないわ。」

ラズリーが物騒なことを言う。


「待て。何で俺が。」


「・・・しょうがないのよ。貴方は私たちを見つけただけだけれど、それでも話を聞かないわけにはいかないと思うわ。迷惑をかけるのは・・・ごめんなさい。」


その表情はラズリーの感情が伝わってくるものだった。


―しょうがないか。


「グラウスもいなくなってしまいましたし。」

何故かセフィリアの表情はサバサバしている。


「セフィリア、悲しくないのか?」


「悲しいですわ。でもそんなことばかり言ってられないでしょう?」


―そう簡単に割り切れるものなんだろうか?


「なぜ公爵家なんだ?」


「王宮に呼ぶより、きっと公爵家の方が良いと思ったからよ。」

ラズリーが口にする。


―気を遣ってくれたのかもしれないな。


「―分かった。だが、別に何か新しいことが分かるわけではないぞ?」

再度念押しを行う。


「ええ。分かっているわ。」

ラズリーが答える。



そして、二人をクラスルーム前に送ったが、ラズリーのクラス前は騒然としていた。


べっとりとした血の海があたりに張り付いていたからだ。


建前ではこれを誰がやったか、俺は知らない。そういうことにしろとラズリーと約束している。


―面倒なことにならなければよいが。


そして俺は自分のクラスに入る。


当然ながら、俺のクラスの学院生のかなりの数が隣のクラスの野次馬になっていた。


適当に机にカバンを置くと、向こうから一人の男が近づいてきた。


「イシュバーン。少しいいか?」

その男、ハーヴェルは言った。



「――俺ともう一度模擬戦をしないか?」

迅雷のイシュバーン、第1部 転生した悪役貴族 編 について完結です!


もし面白い・続きが気になると思って頂ければ

お気に入り登録、ブックマーク

下の☆☆☆☆☆から作品の応援をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
完結、お疲れ様です。おもしろかったです。 イシュバーンくんの今後の活躍も見たいです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ