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迅雷のイシュバーン ~転生した悪役貴族は覇道を目指す (悠々自適にスロ―ライフを送りたいだけなのだが!)~  作者: ねこまじん
3部 見えるもの、見えざるもの 7章 見えるもの、見えざるもの

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20話

「―なあ、ルディ。幽霊って信じるか?」

いつものように屋上で飯を食っている中、イシュバーンがそんなことを聞いてきた。


「幽霊?幽霊ってあのお化けの幽霊か?」

俺は口を止めて、訝しげにする。


「そうだ。あのお化けの幽霊だ。」

イシュバーンはそう言ってホットサンドを一口。


「・・・イシュバーンでも怖いものがあったのか!」

イシュバーンでも怖いモノがあったと知って感動してしまう!


「おいおい、違うぞ、ルディ。例えばの話だ、例えばの。」

しかし、イシュバーンはあっさりと否定する。せっかく感動したというのに!!


「じゃあ、どういうことだって言うんだよ?」

俺は口を尖らせる。


「例えば、だ。幽霊というのは何だろうな?」

相変わらず、いつもイシュバーンの話は突拍子もない。最初は戸惑いもしたものだ。


「そんなこと俺に聞かれてもな・・・。」

お化けなんて見たことはないのだ。きっと見たらビビッて小便を漏らしちまう。


「まあ、それはそうだろうな。」

イシュバーンは頷いて、ホットサンドをまた一口。


「―なんかあったのか?」

俺は声を潜めて言う。何となくイシュバーンの雰囲気で何か幽霊に近いモノを見たのではないかと思った。


「ああ、実はな・・・。」

そう言うと、イシュバーンは休日に遭遇したという出来事について語りだした。



「男の子、ねえ・・・。」

幽霊ってそんなにはっきりと見ることができるものなのだろうか?


「ああ。そこにいたと思ったら突然姿を消しやがった。」

イシュバーンはまるで今見て来たかのように言う。


「分からないなあ。何かイシュバーンに用事があったんじゃないのか?」

幽霊がいるかどうか分からないけれど、イシュバーンの前にわざわざ現れたのであれば、それは用事があった以外に考えられない。


「だが、思い当たることはこれといってないんだよなあ・・・。」

そう言うと、イシュバーンは考え込むようにする。


「―きっとまた現れるんじゃないのか?」

イシュバーンに今思いついたことをそのまま言ってみることにした。


「・・・ああ、確かにな。」

その俺の一言に妙に納得した様子のイシュバーンである。うんうんと頷き、ホットサンドを全て平らげる。


「さて、午後の講義の準備だな。今回から剣術の講義も始まるんだ!」

俺はそう言って立ち上がる。


「随分とやる気じゃあないか?」

そう言うと、ニヤリと笑うイシュバーンだった。

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