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迅雷のイシュバーン ~転生した悪役貴族は覇道を目指す (悠々自適にスロ―ライフを送りたいだけなのだが!)~  作者: ねこまじん
2部 目指せスローライフ!? 6章 金魚のフン作戦!?

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18話

「なあ、イシュバーン。この後のランクマッチって勝ち抜き戦なんだろ?」

ルディは皿に飯を大きく盛りつける。


「ああ、そのはずだ。」

俺はルディよりも更に飯を山のように盛ることにする。


「・・・うちはどういう順でやるんだろうな?」

勝ち抜き戦である以上、試合の出場順序が重要になってくる。ルディはそれが気になるようだ。


「そりゃあ、初戦からハーヴェルを出してくるんじゃあないか?」

原作でも、ハーヴェルが初戦から出てきて、奴の無双状態になる。


ちなみに、俺たちはメインではないので会場の隅で飯を食っているが、メインゲストである参加者は皆それぞれ交流を深めているようだった。


「――しっかし、こう見ると育ちの良さが分かるよなあ。」


確かに、それぞれ綺麗な私服で着飾った主役には美男美女が多いように思える。


「ああ。ルディとは大違いだな?」

俺はニヤリと笑う。


「・・・そんな変な恰好している奴に言われたくないやい!」

ルディが口を尖らせる。


俺はふとメインゲストたちがいるテーブルの方を見る。


集合時間にはいなかったアウグスタだが、このパーティーには参加しているらしい。

細身の、大人しいそうな印象を受けるあの青年がそうだ。


・・・他には。

白と黒の色違いのドレスを着た、ウェーブがかったブロンズの二人の少女が目についた。


おそらくは双子だろうか?あんな出場者は原作にはいなかったはずだ。


――ふーむ??


俺がそちらを見ていると、双子の黒いドレスの方と目が合ったような気がした。


「・・・ねえねえ、何話してるの?」

声の方を見ると、レティがいた。


「ルディ、何の話だったか?」


「ええと、イシュバーンの服がだせえって話だ。」


―こいつ


「おい、ルディ。この俺に喧嘩を売っているのか?」


「だって事実じゃないかあ。」


ちらり、とレティの方を見ると、皿を持っていない。


「・・・レティ、飯はいいのか?」


「ボクの分はあっちのテーブルに置いてきてるよ。」


丸いテーブルを見ると、いくつかの料理を盛った皿が置かれていた。あのうちのどれかがレティの分のだろう。


「なあ、レティはあの双子のことを知っていたりしないか?」

あの白と黒のドレスを着た双子は原作には出てこない。もしかしてレティならば何か知っているかもしれないと思って聞いてみる。


「なになに?ラズリーがいるのに浮気ぃ?」

ニヤニヤするレティ。


「―それはどういうことなんだ!?イシュバーン!」

何故かルディが反応する。


「―アホか。俺はラズリーの単なる付き添いだぞ?」

ちなみに、そのラズリーはテーブルで他の学院の男女何人かと楽しくお喋りをしているようだ。


「ボクも他の学院の子のことは分からないかなあ?・・・あの子たち、美人だよね? キミが気になるのも分かるけどね!」

てへっと舌を出すレティ。


―だから違うと言っておるだろうに

わざわざ訂正するのも面倒なのでそのまま流す。


「なあ、レティ。明日からの試合の出場する順番はもう決まっているのか?」


「そうだね。ハーヴェルが最初から出るみたいだよ。もう強い順番にしようって、ハーヴェルが。」


―やはりな

自分で強い順番にしようと言っておきながら、その自分をトップバッターに持ってくるのがいかにもハーヴェルらしい。


「・・・とすると、ハーヴェル、ラズリー、アウグスタ、レティの順か?」


「――勘がいいね?その通り。」

レティは少し順番に対して不本意なところがあるのか、そう言うと、(わず)かに目を細める。


「まあ、誰が強いだのどうだの、気にしたところで強くなるわけではないぞ?」


俺なりにレティをフォローしたつもりだが、


「・・・イシュバーン、それフォローになってないからね?」

そう言うと、レティは苦笑いをするのだった。

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