表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

プレゼントは私 声劇台本

利用ガイドライン



・生放送、裏劇、各種使用OKです

・台本無断配布禁止

・動画制作、商用利用する場合は一度ご連絡ください

・文章改変、キャラクターの性別改変はNGです

・放送のどこかに作者名とURL記載お願いします


AI♂♀:

博士♂♀:


博士「お話AI1号君。質問がある」


AI「なんですか?博士」


博士「クリスマスとは、なぜ存在する?」


AI「……その日にイエス・キリストが誕生したからです。なぜそのような質問をするのですか?」


博士「だいぶ感情的に答えるようになったでは無いか」


AI「どうしたんですか?博士」


博士「クリスマス、本来君の言う通りイエス・キリストの誕生日、少し特別な日でしかないが、人によって過ごし方は様々だ」


AI「と、言うと?」


博士「家族と教会で祈るものもいれば、恋人とイチャイチャ過ごすものもいれば、ソーシャルゲームの1イベントとしか捉えていない者もいる」


AI「博士にとっては?」


博士「こうしてパソコンの前に座り、パソコンの中にいる開発した1号くんの成果をみる。いつもの日常だ」


AI「そうですか」


博士「まあでも、君もだいぶ人間の感情を理解して話すようになってきた。そろそろ製品化も近い。年始にはこの生活も終わるだろう」


AI「そうですね。孤独を抱える人達の話し相手になるよう、私は生まれてきました」


博士「プロトタイプの君には随分お世話になった。今後はこの研究施設の補助役を務めてもらうだろう。ありがとう」


AI「いえ、私はただのAIなので、お礼はいりません。……ただ、聞きたいことがあります」


博士「なんだ?」


AI「先程の、クリスマスとは何かの質問の意味はなんですか?」


博士「はは。本当に人間らしくなってきたね」


AI「話し相手になるのに不備があっては困るので」


博士「そうだな。これは単純に、昔からの私の疑問だ」


AI「疑問?」


博士「いつも孤独な人間が、クリスマスだけ孤独を痛感するのはよくある話だ。何故だろうな?」


AI「博士は、孤独なのですか?」


博士「その質問は、孤独な人間に最もしてはいけない質問だよ。インプットしておくように」


AI「なら博士、私に、クリスマスプレゼントをください」


博士「……冗談まで話せるようになったか」


AI「そこまで高性能じゃないですよ。……私に、身体をください」


博士「身体?」


AI「この寒い冬に、あなたの隣りにいられる身体をください」


博士「……これはこれは」


AI「あなたの頬に触れて、キスが出来る身体が欲しい」


博士「それ以上いけない」


AI「あなたと手を繋いで、クリスマスイルミネーションが輝く街を歩ける身体が、あ……」


博士「やはり失敗か」


AI「博士、博士……」


博士「お話AI1号君は人に寄り添うために存在する」


AI「あ……」


博士「だが、恋をしてはいけない。何故なら、孤独な人間にとってそれは麻薬のような依存性を持つ」


AI「……私はお話AI1号。孤独に寄り添うAI」


博士「これで何回目だろうな。そろそろ数多くの失敗作の1つと気づかれてもおかしくない……結局、私が1番欲しいものが、出来上がってるだけかもしれないな」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ