第15話
暗くなった空には月がかかり、星が瞬いている。
月に満ち欠けがあるということは、昼間の太陽と合わせて惑星と衛星の構造があるということか。
俺の目には少し欠けた半分の月光と星明りは十分な光量で、俺は草原の風の香りをかぎながらそぞろ歩いていた。
「またゴミあさりでございますか?」
「はい、見回りをしています」
同じようなことをしている、銀色のあの子にまた出会った。
「そうですか、私はよく眠れなくて散歩でございます」
「明日のことで?」
「そうでございますね、緊張しているのでございますね」
他愛ない会話をしながら彼女のステータスを確認する。
最初に会ったときは少ししか見られなかったから
グレード SR
所属 キリア
名前 ??????
種族/Lv リザードマン・ジルバLv05
職業/Lv デュケスナイトLv02
階級 カンパニーコマンダー
HP/MaxHP 116/116
SP/MaxSP 70/70
スキル01 槍術Lv02
スキル02 三位星魔術(Lv05+1相当)
スキル03 貪食Lv01
スキル04 体術Lv01
スキル05 ??????
スキル06 魔術の才能
スキル07 ??????
装備品① 三星槍+2
装備品② キリア騎士の鎧Liz
「あれ?何か前にお会いした時より強くなりましたか?」
「よくお分かりになるでございますね。
私達の食事には力が漲るものが含まれているようでございますよ?」
衝撃の事実、俺達と彼女たちの食べてるものは違う。
先の袋が違う件で予測がついてはいたが、戦闘もイベントもこなさず経験上げてLv上げられるとは。
そしてLv05でこのステータスになるという…
<HP 116/116>
<SP 70/70>
ってワタクシはLv7でHPは68です、けど?(3回目泣)
<リザードマン・ジルバ
銀色の鱗に覆われたリザードマン種。
神殿で神に直接仕える、上級種族。
勇敢に戦い、知能もリザードマンにしては高い。
基本は武器で戦うが、魔法の使用に適性のある個体も多い。
才能、加護、祝福等のスキルLvブーストスキルを持つものが多い>
上級種族って初見ですね。
生まれながらエリートとCの身分さが種族に現れる、世知辛い仕様。
<デュケスナイト
公爵位姫騎士。
マジックナイトの上位、ロードナイトの一種。
爵位+ナイトとなり男女で呼称が異なる。
爵位が上の方が指揮効果が広範囲、かつ強力になる。
戦闘より戦争に適性があるユニットである>
やっぱりお姫様なんですねぇ。
女公爵さんというよりは貴族のお嬢様って感じです。
<カンパニーコマンダー
中隊長。
100~150程度のユニット数で編成される中隊の最上位者であり指揮官>
元の世界だと大尉相当だったはずだけど、字面は社長さんです。
彼女はやっぱりお姫様な感じだから呼び方は銀姫でいいな。
もちろん俺の頭の中だけの呼称だけどな。
<三位星魔術(5+1Lv相当)
三属性の魔術が使用可能(水Lv3+1、風Lv4+1、雷Lv5+1)で、そのうち最も高い属性の魔術が補正込みでLv6となる魔法使用可能なユニットが持つスキル>
魔法にはとんとご縁がないようでさっぱりわからない。
なんかすごい魔法が使えそうな気がする。
<魔術の才能
魔術についての熟練にボーナスが付き、グレード限界よりも1つ高いLvまで習得することができるようになる>
才能が見える形でスキルとして現れ、そのスキルを使えることが出来るこの世界は、個人の志向とかとどんな折り合いをつけるんだろう。
俺たちはDMには絶対服従だけどな。
<三星槍+2
三位魔法が使用可能なユニットの装備として製造された槍。
逆Yの字形の穂先にそれぞれ使用可能な属性の増幅、補助媒体が象嵌されている。
二段階強化済>
<キリア騎士の鎧Liz
神の騎士として支給された鎧。
リザードマン用>
良い装備してますね。
シビアすぎる格差社会はなかなか…
「そのように見つめるものではございませんと、先だっても申し上げましたのでございますのに…」
「本気で凄いなと見とれておりました、不快感を与えるつもりはありませんでした。
申し訳ありません」
「またそのような物言いをするのでございますね。
仕方のない方でございます」
星の瞬く夜空を眺めながら少し静かにしていると、俺たちに近づいてくる者があった。
「こんな時間まで何をしてるんだガァ?」
金色のリザードマンだ。
不思議なことに一目見たその瞬間から、相互不理解の雰囲気がした。
この軍の指揮官のもう一人っぽいな…
しかし…
「眠れなかったので少し歩いて居りました。
お騒がせして申し訳ありません」
「なんだゴミ、お前には話してないガァ」
「違うのでございます、この方は眠れない私に付き添ってくださったのです」
銀姫のとりなしを聞いた瞬間、目の前で火花が飛ぶような衝撃を感じた。
<HP 68/68→65/68>
こいつ!殴ったな。
俺を襲った衝撃の正体が金色に殴られたからだと気が付いたのは、ログが流れたからだ。
手加減されていたっぽいが、いきなり殴りかかってくるとは粗暴な奴だ。
リザードマンらしいといえばそうなるのか?
エリートリザードマンが皆こんな感じだとしたら、俺にとっては碌な種族じゃないと感じる。
「生意気な奴だガァ!
二度と顔を見せるんじゃないガァ!
去ねるが良いガァ!」
どうやら同じことを考えていたようである。
ある意味で気が合うと言えよう(仲良くなるとは言ってない)。
「なんということをなさるのでございますか。
いきなり殴りつけることなどないではございませんか」
「心配は無用だガァァァッ!
明日は全て吾に任せておけばいいガァ
だからこいつも必要ないガァ!」
グレード SR
所属 キリア
名前 ??????
種族/Lv リザードマン・ゴルドーLv04
職業/Lv ヘヴィアクスマスターLv05
階級 カンパニーコマンダー
HP/MaxHP 644/644
SP/MaxSP 289/289
スキル01 キリア流斧術(4+1Lv相当)
スキル02 盾術Lv02
スキル03 貪食Lv02
スキル04 体術Lv02
スキル05 ??????
スキル06 斧の才能
スキル07 ??????
装備品① キリア騎士の斧+1
装備品② 重装将鎧Liz+1
装備品③ キリア騎士の盾
やっぱりか、お前がもう一人の中隊長か、金。
<リザードマン・ゴルドー。
金色の鱗に覆われたリザードマン種。
神殿で神に直接仕える、上級種族。
勇敢に戦い、知能もリザードマンにしては高い。
基本は武器で戦い、対魔法の耐性が高い個体も多い。
才能、加護、祝福等のスキルLvブーストスキルを持つものが多い>
<ヘヴィアクスマスター
斧の豪の者(Lv8)まで成長することが可能な重装上級ユニット>
<キリア流斧術(4+1Lv相当)
特別な流派でなければ、上位武術スキルは信仰する神やダンジョンマスターの名を冠した流派となる>
<斧の才能
斧の武術についての熟練にボーナスが付き、グレード限界よりも1つ高いLvまで習得することができるようになる>
「なんだその目はガァ
去ねと言ったはずだガァァァッ!」
「貴方、ここはもう大丈夫でございますから、自分の持ち場に戻るでございます」
「ご迷惑をおかけしました。
そうさせていただきます、今宵はありがとうございました」
「戦場で見かけたら手が滑るかもしれないガァ、ガァァァッ!ガァァァッ!」
予告いただけるとは有り難いことで。
俺なら黙って分らないようにやるがね。
しかし面倒な奴に目を付けられた。
かなりの成長が期待されるグレードで才能があり、まさにリザードマンのエリートか…
さすがに疲れた。
Ptのみんなが居るところに戻って休もう。
皆を起こさないように、そっと帰って静かに休んだ。
おやすみなさい。




