準備〜その1〜
俺は呆然としていた。なぜなら準備をしなくてはいけないからである。しかし準備は全て母任せで今までしたことがなかったからだ。しかし今は一人暮らしの身である。親の力を頼っていては魔王など倒せるわけがない。そこでとりあえずギルドへ行ってみることにした。そこで神官や僧呂を雇うことにした。
ーギルドにてー
「ここがギルドかぁ。インドアだからきたことなかったなぁ」
とりあえず中に入ってみることにした。
「こんにちは!ギルド【冒険者の酒場】へようこそ!今日はどのような案件ですか?」
と若い女性の係員に聞かれた。
「ええと…」
「?どうされました?」
やっぱり無理だぁ!人見知りには辛いよ〜!なんて思っていたら親切な係の人が、
「仲間をお探しですか?」
と聞いてくれたので、
「そうです。魔法使いと弓使い、戦士を探しています」
とすんなりと答えられた。
「あの、すみません右手の手の甲見してもらえませんか?」
「ッ!?」
と背後から突然声を掛けられて身構えてしまった。
振り返るとそこには18歳ぐらいの女の子が立っていた。魔女の帽子を被っていて杖を持っている。ジョブは魔女だろう。(ちなみにジョブとはこの世界での職業で12歳の時に決める。俺は農家を選んだ。いわゆるジョブチェンジは出来ないが俺のように神からのお言葉があった場合にのみステータスが勝手に変わる。)
「何でですか?」
「知り合いの神官にこの地に勇者が生まれたの情報が来まして調査に来たのです」
と言われたので大人しく右手を差し出した。
「ッ!あなたが勇者なのですか?!」
見るとそこには金色の紋章のようなものが浮かんでいた。これが勇者の証なのだろう。
「らしいですね。夢の中みたいな場所で女神に言われました。」
とのんびり答えた。すると突然魔女は片膝をついて、
「我が家は代々勇者に使えるのが習わしです。これから魔王討伐に行くのですよね?私も同行させてくれませんか?」
と言われたので了承した。魔王の居場所もわからない今代々勇者に仕えてきたというのならなしかしらの情報があるはずなので助かりそうだ。