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嫁取り物語  作者: 紫苑
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魔法使いの弟子の儀

今日は皆ウキウキしながら仕事をしてる

いつも厳しいお師匠様が「魔女の茶会」にお出かけするのだ

「魔女の茶会」は導師級以上が集まり世間話(せかいのじょうせい)

研究発表をする場所であり

一度開かれると長期間滞在されるのだ

つまり その間は鬼の居ぬ間である


「いってらっしゃいませー」

お師匠様がお出掛けになった

さぁ自由時間である

使い魔に命じて麓にある村や、街に御菓子を買いに行かせる


「アルデンテ様のお帰りは何日くらいになるのかしら」

私は二人の姉弟子に尋ねてみた

「んーー大体満月が半分位になる頃かな」

二番弟子のシエルが応えた

「まず10日は自由にできるわよ

それからはお師匠様が帰る前の準備を始めないとね」

一番弟子のマカロニが大体の案を出す

「その間は魔法を唱えても許されるのね」


そう魔法というものは

いつ暴走するかも分からない力である

かつて見習い魔女が魔法を暴走させて

魔王が復活した事もあるのだ

だから弟子の育成に様々な規制がかけられ

私のような未熟者には基礎的な魔法概念と

初級魔法しか覚えさせて貰えないのである

それは姉弟子達もにたりよったりなのだが…


やがて使い魔達が帰ってきた

「魔法使いの弟子の茶会」の始まりである

大袈裟な名前をつけてはいるが

3人でおやつでお茶を飲むだけだ


雰囲気を味わいたいだけなのだが

やはり気持ちが大きくなる

「書庫の鍵を開けて中級以上の魔道書を見てみましょう」

シエルが そんな事を言い出した

書庫は魔法で施錠されいる

そこを開けようというのだ

自分も上級魔道書を読んでみたい

すぐに賛成する

「でも解錠の呪文は難しいわよ」

マカロニはやや否定気味だ

「3人でやれば開くかも」


結局シエルの意見が通った

互いに見付かった場合 他の二人に罪を被せてしまえ

なんて思惑も働いたのであろう


幾度かの失敗を重ねた

声が揃わず魔力不足のため発動しなかった


「「「リソルトアンダーマジェッタ」」」

声が合い魔法の発動を感じる

しかし…鍵を開かなかった

「やっぱり駄目ね」

どこか安心した顔でマカロニが言った

一番弟子であるマカロニは どうやってもお仕置きを免れないだろうと

決断したのだろう

その言葉で私達は諦めたのである


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