勇者、最後の旅
つづかないかも
僕の目の前でお姫様が死んだ。
僕の目の前で幼なじみが死んだ。
僕の目の前で僕の仲間たちが死んだ。
僕の目の前で・・・死んだ。
僕は目の前の光景が現実とは思えなかった。
僕は勇者だ。
今までみんなで戦ってきた。
強い敵もいた。でも誰も死ななかった。
みんな仲が良かった。
幼なじみが言い寄ったりもしてきた。
とても楽しかった。
今この瞬間までは。
「もうすぐで魔王城だ!みんな気を引き締めて行こう。」
「「「おう!!!」」」
僕のパーティはとても多い。
行く街行く街で出会った心強い仲間だ。
一人ではここまで来れなかっただろう。
だからみんなに感謝している。
「・・・ありがとう、みんな。」
「な~に馬鹿なこと言ってんのよ、あんたは!」
そう言い返してきてくれた彼女はアイナ、僕の幼なじみだ。
旅の始まりからずっとついてきてくれている。
料理とか旅には欠かせない事を率先してやってくれている。
「ほんとに嬉しいんだ。ここまで一緒に来てくれてありがとう・・・!」
「うふふ、私はあなたのためなら何でも致しますわ。」
そう言った彼女は世界一の大国のお姫様、ミラだ。
彼女は彼女の国の反乱があった時に出会った。
国の反乱の原因である悪魔を退治したら、彼女はついてきてくれるようになった。
彼女は僕達のパーティの参謀を務めてくれていて、いつも怪我なく戦闘を終わらせられた。
みんな僕の旅を助けてくれた。
僕はそんなみんなに報わなければならないと思う。
魔王を倒すことによってそれは達成されるだろう。
そのために今まで頑張ってきた。
そして今から最後を迎えに行くんだ。
魔王を倒しに行くんだ。
・・・この戦いが終わったらみんなどうするんだろう。
どうでもいいことを考えていた時、唐突にその時は訪れた。
つづくかも