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2016年

2016年


基本情報

社長 藤堂志一

強化 林淳一GM

監督 佐藤幸仁

主将 桂城矢太郎

スローガン more aggressive


加入


首脳陣

ヘッドコーチ 古谷(ふるや)龍樹(りゅうじゅ) 48歳 アル・マウジ

コーチ 竜石(たついし)粂継(くめつぐ) 28歳 東北体育大

GKコーチ 森永(もりなが)和志(かずし) 47歳 福山RFC


GK

16 西(にし)恵介(けいすけ) 28歳 磐田

21 木野下(きのした)美徳(よしのり) 18歳 国海学園高


DF

3 アンドレイ(Andrei)シモン(Simon) 26歳 マイセン

24 中ノ瀬(なかのせ)育巳(いくみ) 25歳 松本

26 汐野(しおの)勝永(まさと) 21歳 福山福祉大より特別指定選手

30 ジェス(Jess)ロー(Law) 34歳 スエズ 途中加入


MF

12 茅野(かやの)優真(ゆうま) 22歳 オーストラリアGCC 途中復帰

15 村松(むらまつ)(せい) 24歳 東京V

27 謝花(じゃはな)(りく) 21歳 福島 復帰

34 フランシスコ(Francisco)ペレ(Pele) 20歳 ナタウ 途中加入


FW

25 (くるま)成暁(しげあき) 22歳 京極大




退団


首脳陣

正岡忠満 42歳 未定

ホセ 40歳 横浜M

野沢裕 37歳 神戸ユースコーチ


GK

宇佐野竜 23歳 名古屋


DF

橋本俊二 29歳 G大阪

布施健吾 24歳 C大阪

仲真勝大 21歳 徳島

深田光平 27歳 札幌


MF

エジ・サントス 40歳 マラカニオス

ゼ・マリア 31歳 ブラジリア

栗山正則 21歳 鹿児島

近森芳和 22歳 福岡


FW


背番号変更


30→4 佐藤敏英

18→11 野口拓斗

27→18 浦剣児

11→19 河口安世

24→20 讃良玲

15→31 川崎圭二


 どうせ降格するだろうという前評判を覆し残留を果たした尾道。しかし時代は変わり続ける。今シーズンのユニフォームは赤と緑の公平な分配に気が配られていた今までとは異なり白色が基調のデザインとなったが、これはスポンサーの影響とも言われている。


 去年途中にクラブを一から立ち上げた辻直広が実権のない会長職に祭り上げられて元々スポンサーの企業に勤めていた藤堂志一が社長就任した事などと合わせてもまさしく時代の変革期にあると言えるだろう。その分予算も増えたので、よくも悪くも新たな局面を迎えそうだ。


 選手の増減が今までと比べても少なくなったのはまさに予算が増えた成果と言える。必要な選手をある程度守れるようになったからだ。しかし当然主力の移籍がなかったわけではない。特に痛かったのは守備の要であった橋本の退団だ。テクニックと冷静な読み、そしてリーダーシップでディフェンス陣のまとめ役だった橋本がいなくなるダメージは計り知れない。


 また、途中加入ながらボランチの一角を得た近森の福岡復帰も尾道にとっては大打撃だ。他に若き守護神宇佐野は名古屋へ、中央もサイドもこなすディフェンダー布施はC大阪へ移籍した。


 補強は全体的に控え目で、やはり主力の残留に多くの予算がかけられていたようだ。しかしその中でも松本から中ノ瀬を、東京Vから村松を補強したのは大きい。ともに泥臭いプレーが持ち味でチームスタイルにも合致している。武者修行に出されていた福島で強烈なボレーシュートを決めてインターネットの動画サイトで注目を集めた謝花の復帰も注目。


 そして最大のトピックスは指揮官交代だ。佐藤幸仁新監督は長年コーチを務めた人物でチームの事を知り尽くしている。特に今年は戦力の増減が比較的少なかったため、やりやすい部分もあるだろう。


 攻撃サッカーへの転換を明言しているがどこまでやれるか。監督はプレーオフ進出を掲げるが、現実的には残留が目標となるだろう。



 開幕戦勝利という最高のスタートを切ったものの、それ以降はなかなかうまく行く試合が少なかった。攻撃力は確かに向上したもののやはり残留争いを強いられている。


 特に守備陣は苦労した。当初は新外国人シモンが期待されていたが、開幕戦でいきなり退場デビューを果たすと、以降もカードを積み重ねて早々と構想外。同じく新加入で冷静な中ノ瀬が穴を埋めたが、安定しているとは言い難い。


 オフェンスもはまれば強烈だが全体的にはまだ攻撃が上手く噛み合わない場面も多く見受けられた。御野のドリブルや野口の高さなど、個々の実力に関しては光るものがあるのだが、それがチーム力に昇華されていない印象だ。


 若い浦や讃良はミスも多いがアグレッシブにプレーしている。今後の成長に期待、と言いたいところだが降格もある以上悠長な事ばかりは言っていられない。実際FWには荒川、DFにはコンバートされた小河内が入った試合もあった。育成と結果の両立という困難な任務を課せられた指揮官がどのような答えを出すのか注目だ。


 この時期の基本的なスタメンは以下の通り。ボランチに関しては亀井と村松のコンビが一番多かったが5月には桂城が復帰して亀井と組むケースも多くなっている。


GK 32 エマーソン

DF  5 岩本正

DF 24 中ノ瀬育巳

DF 20 讃良玲

MF 17 結木千裕

MF 10 亀井智広

MF 15 村松星

MF  8 御野輝

FW 18 浦剣児

FW 19 河口安世

FW 11 野口拓斗



 少肌寒い春を終えた尾道に待っていたのは充実の夏であった。ファーストステージ終了時点では最下位だったがGKにはヨーロッパのクラブで活躍していた種部、センターバックとして元南アフリカ代表のジェス・ローを獲得し、オーストラリアへ武者修行に出ていた茅野も戻ってきた。


 彼らが加わったセカンドステージでは歴史を塗り替える六連勝を果たすなど、一気にチーム状態は上向いた。まずディフェンスに関しては足技に自信を持つ種部や経験豊富で的確な指示を出すローがチームの背骨を組んだ事で讃良ら現有戦力の質も高まった。


 そしてボランチには怪我から復帰の桂城と、不調の亀井に代わってポジションを奪い返した山田がコンビを組んだ。衰え知らずの運動量に判断力が加わった山田が相手のオフェンスを止めれば、二列目からポジションを下げた桂城が大局的な目を持ったゲームメーカーとして試合を支配していく。


 そして何より前線の三人組だ。自由自在にポジションを変更させつつ有機的に絡んでゴールを狙う野口、荒川、河口という異なる個性を持った三人のハンター達の競演。特に荒川の一見クールな中に秘めた圧倒的なゴールへの情熱は数々のゴールを生み出した。


 そんな時期の基本的なスタメンは以下の通り。選手たちのフォーメーションに対する理解度が高まったため、同じ形でも安定感は段違いだった。


 また途中オリンピックのサッカー日本代表に結木と野口が選出されたためチームを離れた。これは尾道では史上初の快挙だ。野口はゴールを決めるなど、良い経験となったのは間違いない。ただチームとしてマイナスだったのもまた事実。結木のポジションは茅野が埋めたが、野口のポジションは小河内や車らが起用されたものの穴を埋めきれず勝ち点を落とした。


GK 35 種部栄大

DF  5 岩本正

DF 30 ジェス・ロー

DF 20 讃良玲

MF 17 結木千裕

MF  7 桂城矢太郎

MF  6 山田哲三

MF  8 御野輝

FW  9 荒川秀吉

FW 19 河口安世

FW 11 野口拓斗



 珍しく好調だけど、どうせそのうち落ちてくるだろう。夏場の連勝に対する識者の目は概ねこのようなものだった。これまで実績のないチームだけに、狂い咲きに思われるのも致し方のない事であった。


 しかし尾道は倒れなかった。秋風を背中に受けて、選手たちは力強く勝ち点を積み重ねていった。セカンドステージ優勝には後一歩届かなかったものの、その見事なサッカーは一つの歴史を刻んだと言えるだろう。またこの時期には、結木がクラブ史上初となるフル代表選出を果たした。


 メンバーに関しては夏頃に固定されたメンバーが基本だった。種部とローという、ヨーロッパ最新鋭のサッカーを熟知している二人がディフェンスに入った事で、圧倒的な安定をもたらした。ボランチにはコンディションを落としていた亀井が復調してきて、山田と激しいポジション争いを繰り広げた。


 前線では荒川が驚異的なペースで得点を量産した。今年36歳というベテランだが、ここぞの場面での集中力と絶妙なタイミングの読みが絶妙だった。後半戦だけで二桁ゴールを刻んで得点王に並んだ。囮やアシスト役が多くなった野口と河口も、ベテランの味をよく引き出していた。


 しかし朗報もこれまで。クラブ内部の権力構造が変化した事によって社長が交代し、その流れで佐藤監督の退任も決定した。これに反発する選手もおり、シーズン終了前から移籍の噂が続出するなど激動のオフを迎える事は確実となってしまっている。


GK 35 種部栄大

DF  5 岩本正

DF 30 ジェス・ロー

DF 20 讃良玲

MF 17 結木千裕

MF  7 桂城矢太郎

MF 10 亀井智広

MF  8 御野輝

FW  9 荒川秀吉

FW 19 河口安世

FW 11 野口拓斗



 フロントのゴタゴタの影響は大きく、例年以上に主力の離脱が相次いだ。岩本や結木は佐藤監督を退任させた現在のフロントに不満を持っていたので当然のように退団したが、ローは本人も残留の意志を見せていたのに中東のクラブがオファーを出した途端あっさり売り払うなど自傷行為に等しい移籍もあった。


 新監督の竹島はトップチームを指導した経験がなく、また語られるサッカー観も佐藤監督とは全く異なっている。もはや尾道は今まで通りのチームではいられなくなってしまった。選手の入れ替えは毎年ある。しかし継続した強化がなされていれば選手が入れ替わっても着実に積み重ねられるものが残る。


 今年は土台からしてまったく別物にしようというのだから、そこが今までとはまるで違っていた。これからどうなってしまうのか。なまじ好成績を残した後だけに不安も大きい冬となってしまった。


一言寸評


佐藤監督……後半戦のサッカーは見事だっただけに志半ばでの退任は疑問


GK

蔵……負傷で出番なく引退決意

西……安定した二番手として常にベンチ入り

エマーソン……序盤のレギュラーも連携悪く失点かさむ

種部……ヨーロッパ仕込みの技術を見せて即レギュラー獲得


DF

井手……怪我の影響を引きずり今年も出番あまりなし

シモン……ファール多く連携も合わず

佐藤……ベンチ要員として堅実な働き

岩本……ファールが減少して安定感が増した

結木……五輪に続きフル代表選出と飛躍の一年に

讃良……レギュラーとしてミスも多かったが貴重な経験を積む

中ノ瀬……ややスピード不足も穴埋めとしては無難な働き

汐野……正式にプロ入りする来年以降に期待

ロー……頭脳的プレーと高い統率力でディフェンスリーダーとなる

宮地……ほぼ出番なくシーズン途中移籍


MF

山田……前半戦は出番なしも後半戦にはしぶとく輝いた

桂城……ポジションを一列下げた事でゲームメーカーとして固定

御野……ついに海外移籍するまでに成長した

亀井……苦悩のシーズンだったが終盤には何かを掴んだはず

茅野……抜群の運動量をベースにした勇猛果敢な突破でチャンスメイク

堀尾……佐藤監督からはあまり評価されなかった

村松……序盤はレギュラーもアピールしきれずポジションを譲る

河口……得点は少なかったが最前線で体を張ってのチャンスメイクは抜群

二木……出来不出来が激しく信頼を得られず

成田……シーズン途中長崎へ期限付き移籍

謝花……独特のリズムあるドリブルで最終盤に台頭

川崎……出番は減ったがセットプレーの精度はチームトップ

フランシスコ……荒削りだが才能は時々光っていた


FW

荒川……後半戦に荒稼ぎして得点王

野口……得点は減ったがアグレッシブさは増加

浦……荒川との違いがどこにあるかを学べばより伸びる

車……怪我もあり出番は少なかった

小河内……シーズン途中からセンターバックにコンバート

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