2015年
2015年
基本情報
社長 辻直広→藤堂志一
強化 林淳一GM
監督 正岡忠満
主将 桂城矢太郎
スローガン 新たなる地平へ
加入
GK
32 ジャスティン・エマーソン 19歳 オーストラリアGCC
DF
5 岩本正 25歳 柏
24 讃良玲 17歳 尾道ユース 二種登録選手
30 佐藤敏英 28歳 甲府 復帰
33 宮地武雄 33歳 広島 途中加入
MF
12 エジ・サントス 39歳 ベレン 途中加入
19 ゼ・マリア 30歳 オーストラリアGCC
22 二木太一 22歳 関西体育大
23 成田秀哉 18歳 尾道ユース
25 栗山正則 20歳 沖縄 復帰
35 近森芳和 21歳 和歌山 途中加入
FW
18 野口拓斗 21歳 和歌山 復帰
27 浦剣児 17歳 尾道ユース 二種登録選手
28 小河内鉄人 27歳 北九州
退団
GK
野沢裕 36歳 引退
松井正武 27歳 愛媛
DF
港滋光 35歳 引退
開田伊多智 27歳 アムール
鈴木美春 30歳 引退
朴康信 24歳 兵役
MF
茅野優真 21歳 オーストラリアGCC
グリーン 28歳 オーストラリアGCC
谷本将 28歳 オーストラリアGCC
蒔田宏基 29歳 神戸
FW
森本剛 25歳 F東京
芳松昇治 26歳 広島
春野甲次 28歳 引退
背番号変更
28→13 堀尾大将
初の昇格を決めた尾道だが選手の移り変わりはサッカーの常。チームを長らく支えてくれたベテランが引退する一方で若き俊英も多く加入したオフとなった。一方で正岡監督や佐藤ヘッドコーチを始めとする首脳陣は全員残留。一丸となったチームで新たなる航海に挑む。
まず退団選手で目につくのは港の引退であろう。身長は高くないが抜群のリーダーシップで尾道のディフェンス力を大幅にアップさせた男は昇格を花道に引退を選んだ。確かにここ数年は怪我も多くフル出場は難しかったかも知れないが昇格プレーオフにも出場するなどまだいけるところを見せていただけに惜しまれる、しかし鮮やかな幕引きであった。
途中入団ながらボランチに定着した蒔田は神戸に、チーム最多得点の芳松は広島にそれぞれ移籍。選手としてはステップアップとは言え尾道にとってのダメージもまた大きい。また、去年提携を発表したオーストラリアのゴールドコースト・クリッパーズ、略称GCCへ茅野らが移籍した。
加入選手で最大のトピックスは和歌山に期限付き移籍していた野口の復帰であろう。和歌山ではシーズン9ゴールと実力をアピールしただけに、今シーズンは2桁得点に期待がかかる。他には長身のセンターバック岩本やGCCより獲得したゼ・マリアも実力がある。
そして注目はユース所属の現役高校生である讃良と浦である。クラブ史上初の2種登録選手となった二人だがその奔放なエネルギーは今までにないもので、将来に期待というだけでなく今シーズンの戦力なりうる存在だ。順位予想では概ね降格するだろうと見られているが、それを跳ね返す戦いを見せられるか。
春
初のトップリーグに挑戦する尾道。3月はやや戸惑っていたものの第4節の和歌山戦にて4対3と、打ち合いを制して初勝利を飾るとそれ以降は好調に勝利を積み重ねた。
頭脳派橋本と巨漢岩本が組んだセンターバック、ボランチの亀井、二列目の桂城から最前線の野口とチームの背骨がしっかりしており、そこに強烈なドリブル突破を見せる新外国人ゼ・マリアや右の結木と左の井手の両サイドバックが絡んだ機能的なオフェンスが効力を発揮していた。視野が広くパスセンスのある新人二木がボランチの一角に入ったのもオフェンスにとって効果的だった。
しかしそれも井手の故障をきっかけに陰りを見せるようになる。攻守のバランスが崩れてそれまで通りだと失点がかさみ、守備的戦術を採用すると今度は得点力不足に悩まされた。ゴールデンウィーク頃には優勝争いのダークホースとまで言われたのが嘘のように一瞬で離脱したが、これも選手層の薄さがもろに出た結果と言える。
この時期の基本的なスタメンは以下の通り。当初は宇佐野がゴールマウスを守っていたが連勝中は主に蔵が担当していた。井手離脱時は佐藤や布施が、ゼ・マリア離脱時は川崎や河口らが起用された。
GK 1 蔵侍郎
DF 17 結木千裕
DF 3 橋本俊二
DF 5 岩本正
DF 2 マルコス井手
MF 10 亀井智広
MF 22 二木太一
MF 16 竹田大和
MF 7 桂城矢太郎
MF 19 ゼ・マリア
FW 18 野口拓斗
夏
井手離脱以降は結局勝ち星なくファーストステージを終えてしまった尾道。しかしセカンドステージ開幕戦の名古屋戦は3対2で勝利と息を吹き返した。これもひとえにシーズン途中補強の成果と言える。
ボランチには亀井と同年代の近森を和歌山から補強。井手離脱以降人材を欠いていた左サイドバックには広島から経験豊富な宮地を獲得。ともにチームに足りなかった人材であり、見事にフィットして弱点を埋めた。
かくして連戦が続き厳しい日程の中でも着実に勝ち点を積み重ねた夏頃の基本的なスタメンは以下の通り。竹田の離脱はチームにとって痛手だったが運動量豊富な堀尾が台頭。そして何より河口だ。フィジカルとテクニックを兼ね備えた大器がついに覚醒の時を迎えようとしている。
彼ら若い選手の躍動を佐藤、山田、川崎、荒川といった一芸に秀でた中堅ベテラン組がリザーブとしてしっかりとフォロー。スーパーサブとして起用された病み上がりの御野も9月からはスタメンに戻るという。8月末の時点で12位とまだ降格の危機は去っていないが、戦い抜く戦力は十分に揃った。
GK 1 蔵侍郎
DF 17 結木千裕
DF 3 橋本俊二
DF 5 岩本正
DF 33 宮地武雄
MF 10 亀井智広
MF 35 近森芳和
MF 13 堀尾大将
MF 11 河口安世
MF 7 桂城矢太郎
FW 18 野口拓斗
秋
秋以降は代表戦などもあり日程が飛び飛びとなっていた。その間に尾道は三連敗を喫するなどあわや降格圏内まで落ちかけたが和歌山との直接対決を制するなど、ギリギリの所における勝負強さを発揮して年間順位15位と、降格を免れた。
選手に関しては夏に補強した宮地と近森がうまくフィットした事が何よりも大きい。また、御野のドリブル突破もチームにとって大きな活力として機能。守備はかねてから安定していただけに、攻撃力の向上は降格圏から遠ざかるにあたって重要なキーポイントとなった。
最終節となったアウェー清水戦に2対0で勝利した後、正岡監督が退任を宣言。1年目は昇格、2年目は残留という非常に困難なミッションを成し遂げて気持ちに区切りがついたのがその理由であると説明された。
この時期のスタメンは以下の通り。はっきり言って夏とほとんど変化はない。逆に言うと夏場に固めたスタメンがうまく機能していたのが残留争いで生き残った要因である。無論、その中でも蔵が負傷して最終盤はエマーソンがスタメン出場したといったマイナーチェンジもなされてはいた。とにかく残留出来て本当に良かったと誰もが安堵した。
GK 1 蔵侍郎
DF 17 結木千裕
DF 3 橋本俊二
DF 5 岩本正
DF 33 宮地武雄
MF 10 亀井智広
MF 35 近森芳和
MF 7 桂城矢太郎
MF 11 河口安世
MF 8 御野輝
FW 18 野口拓斗
冬
選手の入退団が続くこの季節。やはり貴重な戦力が抜ける事もあったが、代わりに優秀な戦力もいくらか加わった。大事なのは収支計算だが、結論を言うといささか偏った戦力配置になった。
ディフェンスの柱であった橋本がG大阪へ、センターバック控えの一番手だった布施がC大阪へそれぞれ移籍。さらに宇佐野も名古屋へ移籍、ボランチの近森は移籍期間満了により退団した事でディフェンス陣の層が一気に薄くなった。
一方でオフェンス陣で重要な働きを見せた野口、桂城、御野らは軒並み残留。補強も前線の選手は獲得に成功したもののディフェンス陣はもう一歩であった。
そんな中で正岡監督も退任。勝負強い采配でチームをここまで押し上げた功労者であった。新監督として長年コーチを務めた佐藤幸仁が就任。選手第一のサッカーを掲げたが果たしてどうなるか。それは神のみぞ知るところである。
一言寸評
正岡監督……怪我人に苦しみながらも残留達成は最高の結果
GK
蔵……終盤負傷も今シーズンのレギュラーは確保
宇佐野……ミス多く本来の実力を出しきれなかった
エマーソン……育成メインも最終盤に4試合出場
DF
井手……実力は確かだっただけに負傷は痛すぎた
橋本……高い判断力でチームの守備を引き締めた
布施……中央にサイドにとサブとして貴重な働き
岩本……ファールは多かったが高さとパワーは貢献大
結木……去年までよりドリブルの積極性が増した
仲真……ほとんど試合出場なし
讃良……早くも公式戦デビューを果たしたユース期待の大物
深田……J1では通用せず今季限り
佐藤……リザーブとして両サイド無難にこなす万能性を見せた
宮地……精度の高いプレーで井手離脱の大穴を埋めた
MF
山田……守備要員として全力を尽くし精神的支柱としても活躍
桂城……チャンスが少ない中でもうまく起点となった
御野……怪我から復帰後のドリブルはまさに驚異的
亀井……チームの中心だがもう一皮むければさらなる高みも
エジ・サントス……老獪なプレーで残留をひと押し
堀尾……持ち前の運動量を前線で発揮し大きく飛躍
川崎……高いテクニックはいいアクセントとなっていた
ゼ・マリア……力強いドリブルは光るも怪我が多すぎた
二木……新人ながら高いテクニックを見せた前半戦躍進の要
成田……練習では鋭さ見せるもまだまだ発展途上
栗山……出番なくシーズン途中移籍
近森……亀井とのコンビは相性抜群だったが今季限り
FW
荒川……高い集中力と決定力で数字以上の貢献
河口……二列目として新境地を開きレギュラー定着
竹田……シーズン途中で川崎に引き抜かれる
野口……高さに迫力が加わりチーム得点王
浦……高校生ながらデビューを果たした未来のストライカー
小河内……献身的なプレーも無得点はさすがに寂しい




