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2014年

2014年


基本情報

社長 辻直広

強化 林淳一GM

監督 正岡忠満

主将 港滋光

スローガン 邁新


加入


首脳陣

監督 正岡(まさおか)忠満(ただみつ) 40歳 京極大

コーチ ホセ(Jose) 33歳 京都


GK

1 (くら)侍郎(じろう) 30歳 C大阪

35 野沢(のざわ)(ひろし) 35歳 神戸 現役復帰


DF

4 布施(ふせ)健吾(けんご) 22歳 関西体育大

17 結木(ゆうき)千裕(ちひろ) 20歳 和歌山

24 鈴木(すずき)美春(みはる) 29歳 イーサーン


MF

15 川崎(かわさき)圭二(けいじ) 28歳 福岡 復帰

25 イアン(Ian)グリーン(Green) 27歳 ケアンズ

28 堀尾(ほりお)大将(だいすけ) 18歳 赤城学園

32 蒔田(まきた)宏基(ひろき) 28歳 名古屋 途中加入


FW

11 河口(かわぐち)安世(あんぜ) 22歳 京極大

18 森本(もりもと)(ごう) 24歳 F東京




退団


首脳陣

水沢威志 49歳 藤枝監督

中島大輔 43歳 新能高校監督


GK

玄馬和幸 38歳 香川

宇野克也 23歳 引退してフロント入り


DF

モンテーロ 23歳 名古屋

小原伸平 26歳 岡山

西東良福 19歳 沖縄

小林翔 23歳 藤枝


MF

クレーベル 21歳 ブラジル帰国

栗山正則 19歳 沖縄

岡慎一郎 25歳 熊本


FW

野口拓斗 20歳 和歌山


背番号変更

17→10 亀井拓斗

10→30 谷本将


 5年間チームを率いてきた水沢監督が退任して正岡監督が就任したが、例年に比べると選手の動きが少ないオフであった。J1を狙える順位までチーム力を上げた事に加えてスポンサーや観客動員数の増加による増収と、それに伴う経営の安定が選手保持にも一役買ったものと思われる。


 退団選手について、チーム最多得点の野口はJ1昇格の和歌山に期限付き移籍、センターバックのモンテーロは名古屋に引き抜かれる形で移籍となった。西東と栗山は出場機会を求めてJ3に移籍し、昨年途中に期限付き移籍したベテランの玄馬もそのまま香川への完全移籍が発表された。また、サイドバックの小原も保有権を持つ神戸に戻り、改めて岡山に期限付き移籍という形で尾道を後にした。


 一方で加入した選手では布施と河口の大卒コンビが注目された。また、GKの蔵や2009年以来の復帰となる川崎、タイリーグに在籍していた鈴木といった中堅選手も多く加わった。堅実とも言えるが地味と言われるとちょっと反論しにくい補強で、監督交代と合わさって評論家からの評価は意外なほど低く、二桁順位に予想される事もしばしばであった。無論、これを見返そうと内心で燃える要素となっていたのは言うまでもない。



 開幕直後、いきなり6連勝と見事なスタートダッシュを決めた。その原動力となったのはキャンプにおける厳しいトレーニングによる体力の強化と、それによって可能になったアグレッシブなプレスを基調とした攻めのディフェンスにある事は論を俟たない。


 布施と河口というルーキー2人が早速スタメンに抜擢されたが、布施はパワーとスピードを併せ持ったタフなマーカーとして、河口は周りを生かすポストプレーヤーとしてそれぞれ存在感を見せた。また、右サイドバックには移籍の結木が固定され、左のマルコスとともに積極的な攻め上がりでチームの勢いを生み出した。


 この時期の基本的なスタメンは以下の通り。GKは若い宇佐野と移籍加入の蔵が併用された。また、スーパーサブとしてMFの谷本とFWの荒川がよく起用され、停滞した流れを打ち破るプレーを見せてチームの危機を救ったのも印象的であった。勢いだけでなく勝負強さも加わりつつある。


GK 20 宇佐野竜

DF 17 結木千裕

DF  3 橋本俊二

DF  4 布施健吾

DF  2 マルコス・イデ

MF 10 亀井智広

MF  6 山田哲三

MF 16 竹田大和

MF  7 桂城矢太郎

MF  8 御野輝

FW 11 河口安世



 前半戦を折り返した時点で敗北はわずかに1、得点49に対して失点9という衝撃的なまでの湘南独走となったJ2戦線。まさか最後までこんなペースで行くとは思わないが少なくとも自動昇格は確定だろう。


 しかしその下はかなりの混戦となっている。特に勝ち点30から33の間には9チームがひしめいており、今後の展開は予断を許さない。そして湘南とその間に勝ち点40台のチームがあり、当初昇格最有力と言われた磐田と熱狂的なサポーターに支えられ年々強化されてきた松本、そして尾道もこのポジションに位置している。


 そんな時期の基本的なスタメンは以下の通り。GKは経験豊富な蔵と反射神経抜群な宇佐野が出場機会を二分している。FWはアグレッシブな芳松がようやく台頭。また、ボランチには名古屋から元日本代表の蒔田を獲得した。


GK  1 蔵侍郎

DF 17 結木千裕

DF  3 橋本俊二

DF  4 布施健吾

DF  2 マルコス・イデ

MF 10 亀井智広

MF 32 蒔田宏基

MF 16 竹田大和

MF  7 桂城矢太郎

MF  8 御野輝

FW 27 芳松昇治



 自動昇格を目指す戦い。それは多大なるプレッシャーをも伴うものであった。この時期の尾道は主力選手に怪我人が続出する受難の時期でもあった。しかしどうにか3位を確保。プレーオフでは京都を破り昇格と相成った。道は長く険しかったが、ようやくクラブとして一つのゴールを決めた。


 まず蔵と正GK争いをしていた宇佐野が故障でシーズン絶望となってしまう。アンダー世代の代表に選出された亀井も疲労が抜けなかったようでチーム復帰後はもう一歩のパフォーマンスに終始。さらに御野もアフタータックルで膝を痛めて離脱。かくして順位は3位に終わり自動昇格はならなかった。


 そんな時期の基本的なスタメンは以下の通り。亀井のポジションはベテラン山田がそつなくこなし、御野のポジションにはガッツマン茅野が奮闘した。また、ベテラン港も控え中心ながら自身に残された時間を完全燃焼させるかのような存在感を放った。


GK  1 蔵侍郎

DF 17 結木千裕

DF  3 橋本俊二

DF  4 布施健吾

DF  2 マルコス・イデ

MF  6 山田哲三

MF 32 蒔田宏基

MF 16 竹田大和

MF  7 桂城矢太郎

MF 19 茅野優真

FW 27 芳松昇治



 この冬最大のトピックスは野口の帰還である事はもはや言うまでもない。和歌山の極端なまでに攻撃的なサッカーの中でも一定の存在感を示して9得点を奪った大型FWは野性味を増して再び赤と緑のユニフォームを纏う。他にも柏で期待されていた191cmの大型センターバック岩本や北九州のFW小河内鉄人を獲得。チームの大型化を推し進めた。


 一方でチーム得点王に輝いた芳松と途中加入ながらボランチとして抜群の働きを見せた蒔田らが退団。しかし懸念された御野や亀井らの流出は防ぎ、ダメージは最小限に抑えたとも言えるだろう。また、首脳陣は全員残留。チームを知悉したメンバーで最高峰の舞台に挑む。




一言寸評


正岡監督……勝負強い采配でプレーオフ昇格をもぎ取った


GK

蔵……冷静なセービングで昇格に貢献

宇佐野……蔵とポジション争いも終盤に負傷離脱

松井……出番は少なくとも腐らずチームを支えた

野沢……怪我人続出で緊急復帰も無事出番なし


DF

マルコス・イデ……故障もあったがさすがの存在感

橋本……的確な判断力でディフェンスリーダーに

布施……ガッツ剥き出しのプレーでレギュラー定着

港……昇格を置き土産に引退

開田……出番なくシーズン途中にロシアへ復帰

結木……右サイドバックで正確なクロスを次々供給

仲真……度胸の良さは買いだがまだまだ発展途上

朴……センターバック争いでは存在感を見せられず

鈴木……ほとんど出番なく今季限り

深田……マルコス負傷時は左サイドバックで奮闘


MF

山田……ベンチスタートも増えたが堅実なプレー

桂城……キャプテンにも就任し文字通りチームの中心に

御野……序盤の爆発力は凄まじかったが終盤故障

亀井……ユース代表選出など飛躍のシーズンに

岡……存在感薄くシーズン途中移籍

川崎……様々なポジションをこなす万能性が生きた

茅野……終盤に出番増えるも調子の波が激しかった

グリーン……高さとパワーは光るも控え出場がメイン

堀尾……ガッツを武器に1試合出場

谷本……独特のテクニックで試合の流れを変えた

蒔田……長身の元代表ボランチが久々に輝きを取り戻す


FW

荒川……プレーオフなど重要な試合で輝く集中力はさすが

河口……献身的なテクニシャンだがもっと個を出してもいい

竹田……迫力ある走りは尾道の新たな名物に

森本……怪我が多く存在感を発揮出来ず

芳松……ついに才能開花しチーム得点王

春野……やや存在感に欠けて出番が少なかった

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