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永遠
「ずっと仲良くしてね」
その言葉がその先本当に守られるのか。
「ずっと」とか「永遠に」とか、そういう言葉で飾り付けて安堵したいだけではないのか。
永遠なんて無いと云うのに。
人はいつか死ぬのだ。
体が朽ちて無くなるのだ。
心だって遺せないのだ。
でも人は永遠を信じる。
「この先もずっと」なんていずれ叶わなくなると分かっていて、それでも「永遠」を信じている。
―寧ろ、縛られている、と言った方が適切か。
生きられる年数が決まっているからこそ、手に入れられないものに縛られてしまうのだろう。
それもまた、人の運命なのかもしれない。