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第9話 創造神アルカナ


王都・神域。


光と闇が交錯した戦場の跡。

瓦礫と土煙が

街を覆う。


バルトは剣を握り、

息を整える。

肩越しに

ミレーヌが立つ。


「アルカナは…

消えたの?」

声に不安が混じる。


ギレンが首を振る。


「消えたのは形だけだ。

存在の核は

まだ残っている」


空気が震える。

空間の奥深く。

暗黒の渦が

ゆっくり動き出す。


――人間の意思など、

無力だ。


声が響く。

頭の中に直接。


「人は自由を

持つべきではない」


バルトの胸が、

強く締め付けられる。


「ふざけるな!」

剣を握り直す。


ミレーヌも光を纏い、

盾を形成する。


「団長、これ以上は…」

微かに震える声。


バルトは振り返る。


「お前も意思を持て。

俺たちは、俺たちの手で

運命を決める」


暗黒の渦が

巨大な形を作り、

人型に変わる。

透明で、光を帯び、

存在感だけが圧倒的。


「私の創造物を…

拒むというのか」


ランドとアランが

剣を構える。


「全員で行くぞ!」

バルトが叫ぶ。


時空の歪みが

巻き起こり、

戦場の地面が裂ける。


マークが魔法で

衝撃波を抑える。


ギレンが呟く。


「これが創造神…

全てを支配しようとする意思だ」


バルトは剣に

全身の力を込める。


「神だからって、

人を支配できるわけじゃない!」


剣が光を帯び、

因果遮断の力が

最大値で発動する。


アルカナの動きが

徐々に鈍る。

時間の流れが

部分的に止まる感覚。


ミレーヌが光を集め、

巨大な盾を作る。


「これで、私も…

守れる!」


光と闇が

ぶつかり合い、

轟音が王都に響く。


バルトは剣を振るい、

アルカナの胸部に突き刺す。


「世界を、

俺たちの手で守る!」


衝撃で空間が裂け、

アルカナの形は崩れる。

光と闇の渦が

収束していく。


アルカナは、

最後の声を発する。


「人間…

強すぎる…」


そして、

消えた。


沈黙。


瓦礫の隙間から

日差しが差し込む。

風が戻り、

世界は静寂を取り戻す。


バルトは胸を押さえ、

剣を天に掲げる。


「これで…終わったな」


ミレーヌは

笑顔を浮かべ、

バルトの隣に立つ。


「うん…

私たちの意思で、

世界を守った」


ギレン、ランド、アラン、マークも

勝利を噛み締め、

静かに息を整える。


世界の秩序は

完全には回復していない。

だが、

人の手で

未来を切り拓く

道は開かれたのだ。


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