第7話 選択の時
王都・神殿。
夜。
月光が窓から差し込む。
静まり返った回廊。
だが、胸騒ぎが
止まらない。
ミレーヌは
ゆっくり歩き、
バルトの前に立つ。
「バルト…
私…」
言葉に詰まる。
手は震え、
心も揺れる。
「もし、神の器に
なるなら…
力は絶対…
従わなければ
ならない」
バルトは
しっかりと
彼女を見る。
「お前の意思で
選べ」
「道具じゃない」
声に力がある。
ミレーヌは涙を
こらえ、息を整える。
「でも…
選んだら、
世界を救えるの…?」
バルトは頷く。
「力を使って、
世界を守ることは
できる」
「でも、
神の器になると、
自分の意思は…
なくなる」
沈黙。
部屋の空気が
重い。
ミレーヌは手を
胸に当てる。
「……私は…
自分の力で
守りたい」
バルトの目が
輝く。
「なら、俺が
盾になる」
「どんな神の力が
来ても、俺は守る」
ミレーヌは
涙を拭い、
深く息を吐く。
「わかった…
バルト、信じる」
ギレンが
静かに近づく。
「この決断は、
世界の歪みに
抗う意思だ」
ランドとアランも
頷く。
「俺たちも
ついていく」
マークも
口を開く。
「どんな相手でも
俺たちは戦える」
闇の奥から
光が漏れる。
地下の神殿で
何かが
動き出している。
ミレーヌは
胸に手を置き、
目を閉じる。
「…これで、いいんだね」
バルトは剣を握り、
うなずく。
「お前の意思を
俺が守る」
そして、
光が二人を包む。
世界の歪みが
微かに震える。
だが、
希望の光も
同時に
立ち上がる。
闇と光が交差する
王都の夜。
選択は終わった。
だが、試練は
これからが本番だ。
次の瞬間。
天井の奥から
轟音。
世界規模の異変が
始まろうとしていた。
盾と光、
二人の意志が
試される時――。




