第10話 世界の再構築
王都・戦いの跡。
瓦礫の山。
焼け焦げた街路。
だが、空は澄み、
風が優しく吹く。
バルトは剣を握り、
静かに立つ。
ミレーヌが肩に手を置く。
「もう、怖くない…」
微笑む。
バルトは剣を天に掲げ、
深く息を吐く。
「世界は俺たちの手で
再起動する」
ギレンが近づき、
石板を手にする。
「神代記の情報は
もう必要ない」
微かに笑む。
ランドとアランも
剣を収め、
周囲の瓦礫を見回す。
マークは魔法で
残骸を整理しながら
言う。
「人の手で世界を
立て直せるな…」
バルトは視線を遠くに送り、
王都の街路を見下ろす。
「聖女制度も、
もう必要ない」
ミレーヌが驚く。
「え…?」
「お前の力は人のために
必要だった」
バルトは微笑む。
「でも、器じゃなくても
守れる。
俺たちの意思で」
ミレーヌは涙を浮かべ、
手を握る。
「ありがとう、バルト…
普通の少女として、
生きられる…」
街では市民が
瓦礫を片付け、
笑顔を取り戻す。
騎士団も動き出し、
新たな秩序を作る。
人々は、自分たちの手で
未来を築き始めた。
バルトは剣を置かず、
しかし、その理由は変わった。
「守るため」ではなく、
「生きるため」だ。
ランドとアランが肩を叩く。
「これで、本当に
終わったな」
ギレンは頷き、
王都の全景を見渡す。
マークも空を見上げ、
微笑む。
「神も、魔も、
もう必要ない」
バルトとミレーヌは
隣同士で立ち、
新しい時代を
静かに見つめる。
世界は再構築され、
人の意思が中心となる
時代が始まった。
光と影の戦いは
終わり、
人が生きるための
物語が今、
ここから本格的に
始まろうとしていた。
第三部・完。




