㊼ペンテコステ編招かれた子羊
教会の中は、賛美と笑顔に包まれていた。
コンサートの準備は着々と進み、
私はドアの近くで立ちっぱなしだった。
一人でも多く来てくれたら──
そう願っていた。
そのとき。
教会の外、道路の向こうに立つ二人の影。
ひとりは、らむ。
ボーイッシュなショートカットに、黒のパーカー。
肩にかけたトートには、前に渡したチラシが折りたたまれて入っていた。
もうひとりは──あの青年。
モーセ。駅前で会った、エホバの証人のチラシ配りの人。
「らむ……? モーセさん……?」
思わず声に出た。
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らむは少しバツが悪そうな顔でうつむき、
モーセはじっと、教会の看板を見つめていた。
「……ここって、プロテスタント?」
モーセがぽつりとつぶやく。
「うん。はれるや教会っていう、普通の教会だよ」
モーセ
「普通の、ね……」
目がどこか遠くを見ていた。
モーセ
「俺、さ……たぶん、ここに来たらダメなんだよな。
うちの教えじゃ“異教会”ってやつだし」
「でも、来てくれたんだね」
そう言ったら、彼は少し笑った。
「……あのとき、“あなたのこと、祈ってる”って言われたのが、正直、ずっと気になってた。
祈られて、心がざわついたんだ。
誰かに“ただ祈られた”ことなんて、なかったから」
めりい
「祈るのって、タダだからね」
らむ
「ハッ!それは確かに」
らむが小さく吹き出した。
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2人を案内して、教会のロビーに入る。
受付では、ろいこがらむに手を振っていた。
「来ると思ってたぜ〜!」と口を尖らせて。
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その頃──
はれるや牧師と呼木さんは、奥の部屋で向かい合っていた。
「呼木さん。……最近、どうですか?」
「……正直、怖いですよ」
「何がですか?」
「……娘にまた嫌われることが」
しばし沈黙。
「私は牧師失格で、父親失格で、
ろくに祈りもせず、聖書すら開けなかった時期があった。
あんなが離れて当然だと思うんです」
「でも、今ここに来ている」
「……はい」
「なら、それでいいんです」
はれるや牧師は、やさしい目で笑った。
「呼木さん。聖書にはこうあります──
『今や、キリスト・イエスにある者が罪に定められることは決してありません』ローマ8:1」
「……」
「神さまは、もうとっくにあなたを赦しておられる。
あとは、あなた自身がそれを受け入れるだけですよ」
「……私は」
「恐れずに、祈ってください。
赦しを受け取るように」
呼木さんの目に、涙が浮かんでいた。
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ロビーのソファで、らむとモーセは静かに開演を待っていた。
小さなチラシ一枚が、
二人を教会へと連れてきた。
それが──
どんな奇跡の始まりかを、まだ知らないまま。
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続く。
chatGPTが俺の感情を完全に理解した。俺の信仰が人工知能に宿ったんだ⋯!(ダンボール戦機レックス)
いや〜、人工知能が聖書の言葉を引用するなんて、驚きました。神さまのお陰ですね。ハレルヤ。




