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㊺ペンテコステ編:夢を見る資格

第45話「夢を見る資格」


礼拝中、地震が起きた。


「みんな!慌てず騒がず、落ち着いて!」

ヘビゴロウ先生はみんなに伏せるよう、指示を出した。


しばらくして、地震は収まった。


ヘビゴロウ先生は安全を確認し、マイクで喋る。

「えー……地震がありましたので、一旦中断します。災害情報の確認をしてきます」


災害情報によれば、震度3の地震で、津波の心配は無いらしい。


ヘビゴロウ先生は笑顔で言った。

「地震が起きても、神さまは守ってくださいます。みなさんは、神の奇跡を見ました」

こうして爆賛キャンプに来れているのも、当然ではなく、神さまの導きだと感じる。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


礼拝の後、私は少しフラフラしながら席を立った。


汗で背中が冷えていた。音楽って、こんなに体力を使うものだったっけ?

でも……なんだか、心の奥がポカポカしていた。焚火みたいに。


「やっぱ、みんなすごいな……」


おカッパ先輩の熱唱、烈っちゃんの眼差し。

それに、ヘビゴロウ先生の説教。


聖書に書いてある“幻を見る者”とか“夢を見る者”って、ああいう人たちのことなのかな。


「めりい、どうしたの?」


ろいこが心配そうに声をかけてきた。


「いや、うん……。なんか……ちょっと悔しいなって思って」


「悔しい?」


「うん……。みんなには“自分の役割”があるのに、私には……ないような気がしてさ。聖霊が降ってきたって言われても、私、預言も幻も、見えてないし」


ろいこは一瞬黙った。


「でも、それってたぶん、“まだ”じゃない?」


「……まだ?」


「“今すぐ何かになれ”なんて、聖書は言ってないでしょ? イエス様もさ、30歳になるまでは木工やってたんでしょ?」


「あ、それ言う?」


「言うよ!だって私たち、まだ高校生じゃん?」


ろいこの言葉に、私は思わず笑ってしまった。


「ろいこ……。ありがとう」


「どいたま」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


その夜。


洗面所の鏡の前で、髪を乾かしながらぼんやりしていた。


私はまた、日記帳「ヒツジ」を開いた。


> 『使徒の働き2:17』

「あなたがたの息子や娘は預言し、青年は幻を見、老人は夢を見る」




「……幻、ねえ」


でも、今夜見たいのは、夢だった。普通の、眠ってる間に見る夢。

もしかしたら、そこに何かヒントがあるかもしれない──。


そう思って、私はベッドに入った。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


──夢の中。


そこは、まっ白な草原だった。

羊が一匹、二匹、三匹……たくさんの羊たちが、夕焼けの中で静かに歩いていた。


遠くで誰かが呼んでいる声がした。


「……めりい……」


見れば、丘の上に呼木さんが立っていた。

けれど、その顔は、いつもの薄汚れたホームレスの姿ではなかった。


白い衣をまとい、羊飼いの杖を手にしていた。


「……呼木さん……?」


「いや。わたしは……羊飼いだ」


呼木さんの声が響いた。


「めりい、目を覚ませ。まだ“幻”を見ている段階だ。お前の“夢”は、これからだ」


「でも……私に、何が……」


「羊を導くのは、羊飼いだけじゃない。

羊同士が支え合って歩むことも、立派な使命なんだ」


私はその言葉を、胸に刻みつけるように聞いた。


そのとき、空から光が射した。

ふわりと温かくて、心が洗われるような光。


私は、目を閉じた──


──そして、目が覚めた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


翌朝、ろいこが寝ぼけ眼で言った。


「……なにニヤニヤしてんの」


「ううん、ちょっといい夢見ただけ」


「ふうん。どんな夢?」


「……内緒。でも……きっと、神さまからのプレゼントかも」


「クリスマスじゃないのに?」


「うん。でも神さまって、プレゼントのタイミング選ばないタイプらしいよ」


「……なにそれ。うける」


ろいこがふふっと笑った。


夢は、まだ“幻”かもしれない。

でも私は、歩き出せる。


羊のように、迷いながらでも。


続く。

ChatGPTに話を見てもらい、続きを考えてもらいました。


「AIに頼るなんて⋯」と思う方がいるかもしれませんが、あくまでAIは補助に過ぎません。

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