㊷ペンテコステ編:当たって砕けろ!!
「あの、僕を覚えてますか……?」
「は?アンタだれ……」
「あっ!えーとっ」
私は悩んだ。「エホバの証人の人ですよね?」と面と向かって言うのは気まずい。
「I駅前で会いましたね」
「そう!久しぶり」
お互い会話に困り、しばらく沈黙が生まれる……
ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン………
電車がレールを渡る音が響く。
「プオォーーーーーー!!!!!」
「うわっ!ビックリした!」
電車の警笛が鳴った。たまにあるけど、ビックリするなあもう。
「・・・・あのさ、僕、エホバの証人なんだ」
「ああ、」
それ以上は気まずくて言えなかった。正直上手く撒いて逃げたかった。なにせカルトとはあまり関わらないようにと、教えられていたから。
「でもっ!駅前でチラシ配りをしているキミたちを見て、ずっと疑問だったんだ」
「疑問?」
「なんであんなに楽しくチラシ配りができるんだい?」
「なんでって言われても……」
ろいこは言葉を詰まらせる。ろいこに限っては嫌々やっていたからだ。それでも、めりいがチラシ配りをやるから付き合ってあげた。
「さっきからなんの話をしてるの?」
らむちゃんが会話に割り込む。
「むー。なんで楽しそうに……楽しそうに見えたんですか?」
「えっ違うのかい?」
「楽しくチラシ配りやってた自覚はないですよ。でも、神さまの役に立ちたいなあって……」
「神さまの、役に……」
「あっ」
私はカバンの中に、チラシの余りを入れていたのを思い出した。学校の掲示板にでも貼ってもらおうと思っていたからだ。
ガサゴソ、ガサゴソ………
「めりいのカバンの中きったねー」
「ちょっと黙ってて!」
「(アタシも似たようなモンだな……整理整頓とかムリ)」
らむはめりいのカバンを横目に見て、黙っていた。
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『10/31 I市はれるや教会 リバイバルコンサート』
私はチラシを2枚、エホバの証人の青年と、らむちゃんに渡した。
「なにこれ?」
「①リバイバル……復興運動だね」
「ふっこーうんどう?」
「キリストに立ち帰ろう!って運動が、18世紀にあったんだよ」
「ふぅーん。歴史の話はチンプンカンプンですわ」
ろいこはやれやれのジェスチャーで両手を挙げた。
「ハロウィンの季節じゃない!リア充爆発しろ!」
らむちゃんはチラシを見て少し怒っていた。
「2人に、来てもらいたいなあって……」
私は勇気を振り絞って、2人にチラシを渡した。
これが精いっぱいだった。
『まもなく、H駅に到着します。
列車左右に揺れますので、ご注意ください……』
駅に着いてしまった。
2人の返事は……!?
①リバイバル/復興運動
⋯中世を経て近代になり、18世紀。アメリカの人々はキリスト教から離れた生活を目指しました。産業革命が起こり、神に頼らないで人間の科学力を用いて文明は発展し、人の心は教会から離れていった時代。
ジョン・ウェスレーなどの神父が集まって、アメリカでリバイバル運動を起こしました。
Revival。復活を意味する英語です。
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「ふーん、ま、アンタがいるなら行ってもいいよ」
「僕も行きたいなあ。親の目を盗んで、こっそり行ってみるよ」
良かった!誘って断られたらどうしようかと思っていた!ハレルヤ!イエスさま、ありがとう!!
「良かったじゃん。めりい」
ろいこは私の肩を叩いた。
「うん、ホントに……」
今度のコンサートが楽しみだ!
「おっ?」
「?どうしたのろいこ?」
「なんか忘れてない?なにか忘れてる気がするんだよなあ……」
「今日放課後追試あること?」
「あっ!それそれ!イヤなことは記憶から消すんだよなあ………」
「じゃない!!!!」
「うわあっ!な、何さ」
「〈爆裂賛美〉!10月にあるって言ってたじゃん!」
「あっ」
そういえばそうだった。今日は10月6日。たしか爆賛があるのは9日日曜日の午後。
リバイバルコンサートの前に爆賛だ!
続く!
ボクも友人とか誘うんですが、なかなか小説のように上手くはいきません………orz
人が信じるタイミングは最適最高なタイミングがあるので、何度も誘えば来るかもしれませんが、何事も神さまにぜーんぶ委ねることが大切ですね。
心に聖霊さまがいて、全知全能の神さまが導いてくださるんです。
RPGでいえばもう最強の状態!フルアーマー状態ですよ!
日曜日はぜひ教会へ!こんな世の中だからこそ、教会に行って感じることがあると思います。




