㊲ペンテコステ編:迷わず行けよ、行けば分かるさ
夏休み明けに始まった、期末テストの点数は散々だった。
数学はひとケタ、社会もひとケタ、唯一点数がマシだったのは国語で、50点中22点だった。
「お前らァ!夏休み明けだからってたるんどる!もっと勉強せんかァ!」
全体的に点数が悪かったので、体育の先生が教室に来て檄を飛ばしてきた。
「全員の点数が良くなったらプリン奢ってやる!」
「マジで!?先生破産しちゃわね!?」
「大人を無礼るなァ!あくまで点数良くなったらの話だァ」
1年生、全学年は密かに、「点数を上げて先生に全員分の高級プリン買わせようぜ計画」を結成した。だが生徒の1人から学校の教師陣に計画が漏れ、体育の先生は怒られていた・・・・
結局、プリンの件は白紙になった。
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「あー!プリンがー!」
ろいこが頭を掻きむしる。
「でも結局、モノで釣ろうってのが良くないよね」
「いいじゃんか!プリンのおかげでみんな点数良くなったら願ったり叶ったりじゃん」
「でも、毎回プリン買う羽目になるよ?」
「あー、先生も大変だなあ・・・・」
廊下でろいこと話していると、向こうからヨシアがやって来た。浮かない顔だ。
「よお」
「あっヨシア……」
「ちーっす!浮かない顔じゃん」
「まあ、色々あってな・・・・」
「相談に乗るよ」
「めりいに話しても、なあ」
「なあにその態度?」
「まあ、言うよ。進路について悩んでんだ」
「進路!!」
私とろいこはハモった。
進路なんて、高1の時から深刻に考えるものじゃないと思っていた。
「インターハイ優勝したあと、俺どうすればいいのかなってさ。
ほら、バスケ選手って中高生の内から成績上げて準備してくもんだろ?
NBA(バスケの頂点)に行った、八村塁は中学生時点で全国優勝して、高校2年でU-17(17歳以下の国際試合)に出て活躍してんだ。
渡邊雄太なんかは、スポーツ少年団でバスケを始めて、高校卒業後は、田臥勇太選手の助言で渡米して留学して、ジョージワシントン大学へ入学しシーズンで結果を残したんだ」
「早くから結果残さねえとマズイよな……」
「そういうのも、呼木さんに相談してみようよ」
「まず先生じゃねえのか。あのプリン先生」
「プッ!プリン先生って……クク」
「ダメだよろいこ、笑っちゃ……フフフ」
「みんなそう呼んでるじゃねえかよ……ブフッ」
「俺を呼んだかね」
壁にミミーあり障子にメアリー。
マズイ。
私たち3人は職員室に呼び出された。
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「・・・・・・」
「・・・・・・」
陰口なんて叩くもんじゃないな。と心の中で思った。神さまごめんなさい。プリン先生ごめんなさい。
ダメだ。プリンってワード出すと笑えてくる。
「まあ、ヨシアが進路で悩んでるってのは分かった」
「聞いてたんすか」
「聞くつもりは無かったんだ。偶然通りかかってな」
「まあなんだ。俺はお前の担任じゃないからとやかく言うつもりはないが、今から悩むな」
「俺はサッカー部の顧問だ。学生の頃はお前がNBAスター目指すみたいに、サッカーリーガーになろうとしていたよ」
「が、ケガで断念した。スポーツに怪我は付きモンだ。今からあれこれ頑張ろうとすると、ケガするから気ィつけろ」
「とにかくインターハイは優勝したんだし、目の前のことに集中するんだ。まあこれはゴリ……キャプテンも言ってたか。俺はゴ……キャプテンの担任だからな。アイツからお前の話はよく聞くんだ」
2回ぐらいゴリって言いかけてた。
「それはともかく」
「お前ら、二度とプリン先生って呼ぶんじゃないぞ。あの件割と気にしてんだから」
「すいません!」
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ヨシアは、先の進路に悩まず、とにかく目の前のことに集中することにした。
「今度の日曜日、教会行ってみるよ」とヨシア。少し迷いが取れたような顔をしていた。
でもまだ納得しきってないようで、パズルのピースを完成させるようにスッキリしたいから、教会で呼木さんに進路相談するという。
思えばヨシアは教会に来たことないんだっけ。
どういう反応をするのか、今から楽しみだ。
『マタイの福音書6:31〜34
ですから、何を食べようか、何を飲もうか、何を着ようかと言って、心配しなくてよいのです。
これらのものはすべて、異邦人が切に求めているものです。あなたがたにこれらのものすべてが必要であることは、あなたがたの天の父が知っておられます。
まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。
ですから、明日のことまで心配しなくてよいのです。明日のことは明日が心配します。苦労はその日その日に十分あります』
続く。
友達からアドバイスを受け、少し読みやすくしてみました。
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あなたもぜひ、クリスマスは教会に来てください。教会のクリスマスは、正月まで続いてます!




